代表 金場 弘枝
事業内容 |
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会社HP | http://www.iikuukan.jp/ |
自分という存在をいつも意識していた
幼少の頃は、商売が嫌いでした。
原因は、親が普通のサラリーマンではなく自営業だったために、
仕事のことばかりが忙しく私のことは二の次だったからです。
だから、親に「こんな商売やめればいいのに」と言って、
毎晩泣いていました。
親と一緒に出かけるといったら近くのデパートくらい。
日頃親に欲しいものを買ってもらえなかった分、
一度デパートに行くと、買い溜め状態。
何セットもの服を自ら選び、色や形でコーディネートする。
もしかすると衝動買いの癖はその時に身についたのかもしれません。
そんな買い物に友人を連れて行ったりすると、
その買い物のボリュームにいつも驚かれていました。
今思うとこの頃の経験が、自分はここにいる、
生きた証を残したいという思いに繋がったのかもしれません。
高校生の頃は、その頃の経験から自分で何かやりたいとずっと考えていました。
そして、やることは人相手の仕事をしたいと。
そんな中で最初に勤めたのが「宝石店」でした。
就職は「学び」の宝庫
宝石店しかも本店に勤務していた私のところへは、
高額な商品を捜し求められるVIPなお客様ばかりが来客。
緊張と、接客と、ノルマなどで私が勤めている間にも
多くの社員が入社しては退社を繰り返していました。
しかし、そんな厳しい状態の中でも
「ここは通過点」「コミュニケーション力を身につける場」と考え、
前向きに取り組むことができました。
その甲斐のあってか、勤めていた7年間で店長へ昇進。
一族経営でもあった企業体質のためそれ以上の昇進は見込めないという理由と、
以前から20代で自分の道に進みたいと考えていたことから、
それを機に会社を辞め、自分の道を進む決心をしました。
この7年間で培ったものは、狙い通りにコミュニケーション能力。
しかし、コミュニケーションを円滑するためには、ヒアリング・お客様のニーズを
察知する、これらの能力も同時に身についていきました。
今では、この7年間で培ったこれらの能力が自身のビジネスに
大きく役立っていることは間違いありません。
色の勉強の先に見えてきた何か
宝石店で勤めていたとき、パーソナルカラーを知りました。
こういうものが世の中にあるのかと感じ、世の中の人に知って欲しい、
人生に役立てて欲しいと直感で感じたことを覚えています。
パーソナルカラーを知ることで、ビジュアル的な美しさというものも出せ、
なお且つ自分を知ることができる手がかりを得ることができると確信しました。
行動派だった私は、退職後すぐに色彩心理の学校に通い始めました。
その分野を勉強したのは、心理を勉強する必要があると
自分でも思っていたし、周りからも言われていたからです。
しかし、勉強してみて事業として考えたとき心理だけでは弱いと感じました。
そもそも色の分野は、100を知って1を伝えることができるという
伝えることが難しい分野です。
しかし、その時自分は、心理の勉強だけだったので、
まだ10しか知っていないと感じ、勉強が足りないと考え、
他の勉強が必要だと感じました。
そこで、その後、パーソナルカラーの勉強をしたり、
色関係の試験を受けてみたり、認定講師になってみたりして、
色の分野について、色を仕事とするために様々な活動をしました。
また、その人に合った色の提案をするために、
色に関してはすべての分野を勉強しようとしました。
しかし、実際に3年間やってみても100を手にすることはできませんでした。
私は、10を得ることしかできなかったと感じ、後の90は、
経験でしか身に着けることはできないと思いました。
なぜなら、どんなに勉強して頭に詰め込んでも、実際に仕事とすることは、
勉強とは別のことだからです。
だから、3年間やってみたとき、勉強してもきりがない、満足することもない、
あとは必要なことは自信と経験だけだと思いました。
そして、ある時、周りの意見や「いかんなん」と自分で思い、
事業を立ち上げることにしました。
周りの人の大切さと今後の道
実際に事業を作り、お客様にサービスを提供していく中で、
やはり自分のモチベーションをあげるものは
「お客様が喜んでもらえること」でした。
しかし世の中甘くありませんでした。
行動は起こしているものの、なかなか収益が追いついてこない。
こんなはずではなかったという思いで現実逃避しそうに
なってしまうことも多々ありました。
しかし、そんな状況において私を踏みとどまらせ
前に歩かせてくれたもの、それがお客様や周りの人々などの
信頼する人の存在でした。
信頼できる人がいる、応援してくれる人がいる、
これほど心強いサポーターはいませんでした。
今後の活動としては、色の素晴らしさを
多くの人に伝えていきたいと考えています。
ただ、一人で伝えるととても時間がかかります。
伝えられる範囲も狭くなってしまいます。
私のように伝えられる人を増やしていきたい。
まず、伝える側の人をを育てる教育活動、自分の商品を提供し、
企業やオーナーに、カラーセラピーの手法やエステ等の事業を
取り入れてもらうように営業していきます。
ひとまず、先んじて県内を中心に活動を行っていきます。
そして、私が人を育てて、またその人が人を育てることで
全国に繋がっていきたいと思っています。
そして、いずれは、個人としても仕事としても
海外に進出していきたいと考えています。
色が伝えてくれるもの
私は、パーソナルカラーを通して自分を知ることで、
夢や目標がないといって嘆いていたりとか何をしたらいいか
分からないと言っていて、自分の使命が何か分からないなど、
様々な悩みを知る一つのきっかけになると考えています。
また、色というものは、目で見れるものなので、普段パーソナルカラーに
あった服を着ることでより自分がなんであるかということを納得でき、
それがその人の自信に繋がります。
そして、私は、人生の終着点は、人生を楽しむことだと考えています。
楽しむためには、自分の意識や心に気づくことが大切です。
楽しむためにも、パーソナルカラーは、一つのきっかけになるとなります。
学生たちよ、行動せよ
大学生時代は、社会人と比べて時間が多くあります。
社会人に多くの拘束時間により時間をうまく活用できなくなる可能性があります。
ですので、今この学生時代を有意義に過ごしてほしいと思っています。
有意義に過ごすということは人それぞれ違いますが、
私としてはぜひ自由な時間を活用し海外に行ってみてはどうかと思います。
いろいろな世界をみて、いろいろな人と出会うことができる。
本や雑誌で得られることは多くありますが、実際に自ら足を踏み入れ体験や経験する。
それが今後大きな財産になってくることは間違いありません。
どういう経験を持ったかが人生では大切です。
仕事というのは、人と接するもので、感情を持っている人と接するということです。
感情というのは、その人の経験や小さいころからの体験があって生まれます。
もう1つは、「本物」に触れること。私は、長年宝石という、本物の世界にいました。
本物の良さは誰よりも理解しています。
人にも「本物」があります。偽りの自分ではなく本物の自分に出会い、
しっかり見つめあい、素直な自分であること。
ブランドと呼ばれているものを持つことでもいいでしょう。
本物の良さがどこにあるのか。実際に自分で足を運んだり、
見につけてみないと感触は分かりません。
外に飛び出し、本や雑誌ではない本物に触れる、聞く、話してみる、体感してください。
そのうち謙虚な素直な心を持つことができます。
面接などでは、企業側は「人」を見ています。
嘘偽りのない自分をきちんと伝えられるか。
そこが大変重要だと思います。
取材・ライティング:富山大学 仁枝 義昌