代表取締役社長 藤丸 順子
設立 | 2008年5月 |
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事業内容 |
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PITCOMとは〜開発から特許取得〜
PITCOMとはデジタルモザイクを使った画像投稿システムのこと。
今から十年ほど前、私たちが考えだした新しい表現方法です。
今から十年前と言うと、丁度インターネットが一般に認知されだした時代です。
当初のインターネットの利用方法は、専ら音楽や画像をダウンロードするばかり。
現在のようにひとりひとりが情報発信するためのツールとしては使われていなかったのです。
しかし、人々がインターネットを深く理解し情報発信への利便性に気づけば、
必ず個人の考えを不特定多数に発信するようになると思いました。
丁度ブログやツイッターのような考え方で私たちが生み出したのがPITCOMだったのです。
ピットメディア・マーケティングス株式会社は
もともとコマップ株式会社から独立した会社で、私は独立した際に社長に就任しました。
PITCOMは、画像として紙媒体にも出力できるし、
インターネット上では一人一人が画像とメッセージを発信できるクロスメディアなインターフェイス。
シンボルティックな画像をテーマに世界中の人が思いを共有できる、そんな日本発のツールです。
最初にアイディアを思いついたのが10年前、
9年前には携帯で写メール機能を一番初めに機種に導入した
Vodafone(現Softbank)のキャンペーンでデビューし、
2年前にやっと特許を取得することができました。
特許を取得したことで今年は立て続けに大きな仕事が出来るようになり、
キリンにネピアにとビッグなプロジェクトが目白押しです。
コツコツとやって来たことがようやく実を結び、やっと利益を回収できると言うところ。
ベンチャー企業は初期投資が大変です。金銭的にも、時間的にも。
一社で出来ないことはタイアップ企業を探し、
お互いに協力して仕事をするようになってきた時代の流れも今は追い風です。
特許を取得したのはある計算式なのですが、その計算式を使うと、
送られて来た画像を任意の座標に配置し、最適な色へ補正していくことが出来ます。
そうするとモザイクの出来ていく経過を公開していくことができるので、
他者の参加によってモザイクがだんだん出来ていくのを見守りながら、
新しいユーザーが随時参加していくことができます。
従来の投稿型(経過を楽しむことができず、出来上がった完成形を眺めるのみ)のモザイクアートよりも、
ユーザーの参加意識は高く、口コミでひろがりやすいと言えます。
「思いがあれば技術はついてくる」
私自身は技術のことについて詳しくはありません。
こんなのがあったら良いな、というアイディアを直感的に出していくことが
トップとしての私の仕事です。
PITCOMも、元々はメッセージである文字を考えていたのですが、
それだと三年かかっても出来るかどうか分からないと言われました。
その時ちょうど写メールが出始めて、これだ!と思いました。
画像撮影が容易にできるようになった今、
文字がだめなら画像でモザイクを創ればいいと考えたのです。
現在は95%が携帯電話からの参加となっています。
技術的に可能なことでも、時に我慢して取捨選択するのもビジネスセンス。
今はPITCOMに動画も導入できるくらいに技術が追いついてきましたが、
モザイクを全て動画でやったら目がチカチカしてしまいますよね。
それならば、どこか絵の一部分だけを動画で動かすようにすればいいのでは…、
そんなふうに新しい可能性を連想していきます。
人には、沢山の画像が並んでいてもその中から直感的に好きな画像を選ぶ能力があります。
その上、選ぶ作業は右脳を使って行うので飽きないのです。
気になる画像をクリックすれば、その向こうにあるメッセージが見られる、
感性に働きかけるマーケティングが出来ます。
今後はより筋力のある商材に育てるために、新しい利用の仕方を考えているところです。
日本発のインターフェイス!
日本発のインターフェイスとして、
グローバルスタンダードを目指しPITCOMを世界に広めていきたいです。
これからのビジネスは世界を視野に入れていく必要があります。
PITCOMをツイッターと連動させて、翻訳ソフトも導入されれば
世界中の人とコミュニケーションを取ることが出来ます。
もとより画像が持つ情報に言葉の壁はないのですから、
PITCOMはワールドワイドで展開するにも最適といえます。
世界中の人が同じテーマに沿ってシンボリックな絵のモザイクを完成させる、
PITCOMも海外で特許申請をし、ようやく夢に近づいて来た感じがします。
漫画が好き
意外に思われるかもしれませんが、漫画が大好きです。
漫画家の方々の発想はすごい。直感力があります。
日本の漫画は、世界を先取りしていると思います。
皆さんいろんなことを勉強したり、調査されているんだと感じますね。
学生へメッセージ、社会人としての自分のイメージを持って
会社に欲しいのはまずやる気のある人材。
朝会社に来て、元気に「おはようございます」と言える、覇気のある社員が良いですね。
社員に昔良く言ったのは「職場に裸で来るな」ということです。
職場は戦場。ありのままの自分で勝負できる場所ではありません。
人はいつも“役割”を演じることで自分を守っています。
社会人として、自分に期待されている役割を意識し、
そのイメージを持っていてほしいと思います。
人と人は簡単には分かりあえない所に面白さがあります。
その多様性を享受する覚悟を持てると、コミュニケーションもそんなに大変じゃないですよ。
大変なことも多いと思います。
それでも、困難を乗り越えた経験こそが、人生の糧になります。