代表取締役 石川 邦彦
設立 | 2001年3月1日 |
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事業内容 |
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会社HP | http://www.tribes.jp/earlybird/ |
貧乏旅行は心を貧しくしなかった
現在の私の原点となっている出来事は、
20の頃に行った旅行なのかも知れません。
20歳の頃、ワーキングホリデーでオーストラリアへ行き、
バックパッカーとして様々な国を回りました。
当時の日本はバブル期。
豊かで満ち足りているような時代でしたが、対する私は貧乏旅行。
豊かでないアジアの国々にも足を運び、金銭的に豊かな日本での生活とは
かけ離れた時を過ごしました。
しかし、以外にも貧しい国での貧しい旅行は、とても充実したものでした。
この時、思ったのです。
ああ、お金って関係ないのか、と。
この、お金は無いけれどとても充実したひとときを日本に持ち帰れないだろうか。
当時の私はそう考えました。
アフリカのインパクト
就職先はエスニック雑貨の輸入商社に決め、そこでアフリカ雑貨、
そしてそれを作っている人々の文化的背景のインパクトに驚かされました。
みなさんはアフリカに対してこんなイメージを持っていませんか。
アフリカは貧しい。
かわいそうな国だ。
実際にアフリカに滞在するとこのようなイメージは紋切り型で
アフリカの一部しかあらわしていないものだと知りました。
実際のアフリカにはもっと多様性があり、ゆったりと、
混沌としている場所で、そしてアフリカの大地に根付いた“おおらかさ”は、
本当に大切なことを考えさせてくれるものがあったのです。
私は「最先端」の「文明」と世界第2位の経済力をもつ日本を思いました。
この国は価値観の変形が起きているのではないだろうか。
進歩の速度が速すぎて“歪み”が生じていないか?
例えば多くの人が企業の戦略に乗って競って高価なブランド品を求めることや、
自殺者年間3万人、というこれほど重大な事態が
大して大きく取り上げられていないことは、正しいことなのだろうか。
アフリカに触れ、原点に立ち戻れば本当に大切なことや正しいことが
見えてくるのではないだろうか。
アフリカへの思いは募るばかりです。
日常の中の非日常
現在、私は『Tribes(トライブス)』という
アフリカ料理専門店を営んでいます。
アフリカへの募る思いと周囲の助けを源とし、
経営者として独立したのです。
私の店はただ単に飲食を提供するだけの場所ではありません。
飲食とともに居心地の良い空間を提供する、
ということを目的としているだけでも無いのです。
この店で、私がしたいことは、食をツールとして
アフリカの文化という日本とは異なった文化を提供すること。
そして、ここに来た立場も年齢も異なる様々な方が
アフリカについて語り合い、原点としてのアフリカにいるような
臨場感を感じ、生きる意味や本当に大切なことを
考えていただければ理想的です。
アフリカの地理のことでも政治のことでも、ほんの小さな話題でも、
どんなレベルのことを話しても良いのです。
あ、アフリカって実はこんな場所だったんだ、
とアフリカの真実を知ってもらえることが、私は一番嬉しい。
「日常の中の非日常」が実現できる空間を提供し、
多くの方が原点に立ち戻った思索の時間を過ごせるよう、
日々この店を運営しています。
日本人が日常生活に流されてしまわないように・・・
一人でも多くが“知る・考える”時間を持てますように。
テーマカラー
「オレンジ」
アフリカの夕焼けの色です。
店の照明もこの色を意識しています。
ところで、多くの人が旅先で夕陽の写真を撮るのはなぜだと思いますか。
それは海外の夕日が日本のそれより美しいのではなく、
日本では夕陽を見るゆとりがないから美しく感じるだけなのです。
そんな示唆も込めて照明を夕日の色にしています。
大切なことば
「知る」「考える」
アフリカを知ることで自分を知る。
アフリカを考えることで自分を考える。
知ること、考えることは特に重視していますね。
こんな人と働きたい!
私の気持ちや目指すところに共鳴してくれる方です。
そして新しいことを始めるのはとても苦労するものです。
私の思いに賛同し、苦労してでも一緒にやっていこう、
と思ってくれる方と働きたいと思っています。
今後の目標
アフリカに関わる様々な機関、人々−NGO、各種研究機関、大使館、
ミュージシャン、雑貨屋など−をひとつの場所に集められたらと考えています。
ここに来れば「アフリカ」がある、そんな場所をつくりたいですね。