ムゲン・サービス 株式会社 代表取締役 伊藤 海

ムゲン・サービス 株式会社 代表取締役 伊藤 海

ムゲン・サービス 株式会社 代表取締役 伊藤 海

ムゲン・サービス 株式会社
設立 2009年5月8日
事業内容
  • 資源循環事業, 産業廃棄物の収集運搬及び処理
  • 通信機器、交換機、コンピューター類のリサイクル
  • 中古オフィス機器の販売
会社HP http://www.mugenservice.co.jp/

人に恵まれた会社員時代

学生の時は、起業をそんなに意識していませんでした。
ただ、年功序列で学歴で決まってしまうような会社ではなく、
実力重視で成長性の高いベンチャーの会社に行きたいという思いがありました。
そして就職したのは成長中の人材派遣会社。
正直なところ非常に離職率が高く厳しい会社でしたが、
離職率が高いということをポジティブにとらえました。
入社して少し頑張れば、短期間で組織の上位へいけるじゃないか、という考えもありましたね。

 いざ入社してみると、4月1日の入社日から
自分の営業成績が誰でも見られる社内ネットに掲示されていました。
「どうしよう」という思いの中3ヶ月ほぼ売り上げゼロが続いて、
他部署の方からはいきなり営業は無理なんじゃないか、と心配されるほどでした。
でも上司が根気よく見守ってくれたおかげと、
一緒に頑張り続ける仲間に出会えたことが自分の励みになり、
半年後には部を支えるほどの成績が出せるようになりました。
その後、25歳で30拠点を統括する部長を務める事になりました。
退職した後の結婚式にも、当事の社長や役員の方にも来ていただけたのが思い出深いですね。

念願だった環境に携わる仕事に

会社員時代は、年間30億位の損益を任されており、
そのうち自分で経営をやってみたいと思い始めました。
そして世の中の海を綺麗にしたいという思いがあり、
環境に携わる仕事をしたいとの思いが強くなってきたことが会社を立ち上げた理由です。
最近サーフィンを始める機会があり、1年中海に入るようになって
一層海を綺麗にしたいという思いは強くなりました。
海に入ると状態がすぐに分かりますからね。

 今は、産業廃棄物の中でも粗大ごみを中心に取り扱っています。
可燃・不燃物の定期回収や、ビンや缶などの資源ごみは
既存の業者が固まっている分野なのですが、
粗大ごみは各業者がそんなに定着していないので、参入しやすい分野ではありました。

環境に対する意識

業界に入って驚いた事は、ごみを処理する技術が非常に進んでいるということですね。
自分たちが子供の頃は、ダイオキシンやごみの埋立地不足が大きな問題でした。
それが解決できる技術が進み、最近は特にマスコミなどに取り上げられなくなったほどです。

 一方で、ごみを減らす仕組み作りが、技術に追いついていないと思っています。
捨て方ひとつでごみを減らせる事が、日常には結構あります。
例えば、紙のシュレッダーごみは単体だと再利用できる資源になるのですが、
灰皿のごみを混ぜて出されてしまうと、可燃ごみになってしまう。
非常にもったいない事だと思います。
ごみが運ばれていった先のことを知っているのは私たち廃棄物業者なので、
ごみに対する知識を啓蒙していくことも使命だと思っています。

これからはごみを商品として生かしたい

今はごみとして集めてきたものを仕分けし、資源として活用する仕事をしていますが、
これからは集めてきたものを、そのまま使う人の手元に運んでいく、
店舗やインターネット上の販売サイトをやっていきたいと考えています。
廃棄物の回収をしていると、まだまだ使える物がたくさん出てきます。
本来使えるものを捨てるのではなく、そのまま他の方に使って頂くことは、
作る為の新たな資源を必要とせずごみも減らせるので、
そういったお手伝いをしていきたいですね。

座右の銘:想像できることは具現化できる

新卒の時期に自分が社長になっている事を想像することは難しいかもしれませんが、
立場が少し上になっている自分を想像することはできると思います。
想像できるならば、きっと近いうちにその立場になる事ができると思います。
社長や役員になっている自分が想像できるならば、
高い確率でそのステージに上がる事ができるでしょう。
同じようにスポーツで例えると、優勝するチームや優勝争いをするチームは、
自分たちが優勝したときのことをイメージできていると思います。
これがベスト8や16をイメージしているチームでは優勝できない。
想像する事で、自分のポテンシャルが大きく変わります。
自分は身近の東京湾が、沖縄のようなきれいな海だと想像したら、
なんて毎日が楽しいんだろう、とワクワクしてきました。
これはきっと実現できると思ってます。
海や川も綺麗にしようという思いを持った人たちの努力でどんどん綺麗になっています。
これからも色々な理想を想像して、どんどん形にしていこうと思っています。

大切なのは当事者意識

当事者意識を持って判断をする事が大事。
自分の考えが正しいなら、
クビになることも怖くないというくらいの熱いものを持って仕事をしてほしい。
上司が正しい、多数決が正しい、なんて流されてはダメ。
最初からは難しいとは思いますが、自分よりも2段ほど目上の人間だったら
どう判断するだろうかと考えてみると判断が正しいか分かると思います。
「この会社は自分の会社なんだ」くらいの思考で行動していくことではないでしょうか。
今は会社にぶら下がること自体がリスクになってしまう時代です。
座右の銘にもつながりますが、自分の頭で想像して、
考えを形にして会社を変えていくような人になってほしいですね。