会長 山田 希彦
設立 | 2002年12月 |
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事業内容 |
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会社HP | http://www.bridalin.jp/ |
社長になるのは必然だった
幼い頃から、父親の仕事関係で経営者と家族ぐるみで付き合う機会が多くあり、
当時は、カッコいいオヤジ=社長になりたいと思っていました。
就職活動の時期になり、まず迷ったことは、自分で起業するか、新卒という一生に一度
しかない機会を活かして会社に就職するか、ということでした。起業はいつでもできると
思ったので、一度社会に身を置く意味からも、就職する道を選び、将来、起業することを
見据えたネットワークの構築や学習に力を注ぐことにしました。
就職活動中では、父親から言われた印象的な言葉がありました。
それは「人と人とのつながりがビジネスを生み、ビジネスが人と人とのつながりを生む」
「就職したいがために迎合することなかれ!自分が自分らしくいることこそが
社会から必要とされる」というものでした。
これらのアドバイスを聞いたとき、就職活動でいくら自分を偽っても仕方がないと
気づいたので、面接やOB訪問を思いっきり楽しむようにしました。その上で、就職先に
証券会社を選んだのは社長になりたいという思いが強く、色々な社長に会う仕事がしたかったからです。
後述しますが、実際に、学生時代のモデル経験や社会人での
出会いやつながりが、後に大きなビジネスチャンスとなりました。
また、当時の証券会社では人材育成に一段と力を入れていたので、
自分自身が成長できる場所であるいう点も魅力的でした。
就職したのは最初に内定をくれた日興證券(現SMBC日興証券)だったのですが、
そこでの面接で入社動機を聞かれた際には「僕は社長になりたいんです。将来は独立
するか、日興証券の社長になるか、どちらかです」と答えました。
普通、学生がこんな生意気なことを言ったら、面接で落としますよね。
でも、日興証券はそれをしなかった。日興証券という会社の懐の深さに今でも感謝しています。
日興が買収され、外資系に転職へ。
就職した後、98年に金融危機が訪れました。
長銀、山一證券が倒産、年功序列が崩壊するなど大きなパラダイムシフトが起こりました。
そのような中、インターネットブームが到来、新時代幕開けの年となりました。
私の周りには、寄らば大樹の陰的発想から脱却し、起業家志向の仲間が多く現れました。
かくいう私も、仲間二人を引き入れて、一緒にインターネットカンパニーの起業を真剣に考えました。
実際に事務所を借りて、設立準備室まで作ったのですが、過熱気味の
インターネットブームに終焉が近いと感じた私は起業する事を一旦延期に。
時を待つことも重要な決断だと思ったため、会社に残ることにしました。
営業を頑張った結果、入社3年目でニューヨーク・スイスでの短期研修の機会を
得ることができました。海外研修はとても勉強になりましたが、もっと刺激的な環境で
働きたいという気持ちが高まりました。
ちょうど、そのころです。日興証券がトラベラーズという会社に買収され、
海外駐在員事務所撤退、海外研修制度の廃止が決定しました。この買収によって、
会社のベクトルが変わり、自分自身のマイルストーンの軌道修正を図ることとなります。
そこで、将来的にも語学を習得しておいた方が自身の可能性が広がると考え、
外資系(ドイツ)の銀行グループへと転職しました。また、自分が起業する上での
貴重な経験として生かせると思い、新規事業の立ち上げに参画しました。
いざ、ブライダル業界へ
ドイツ証券では、約20数カ国の1200人と仕事をする機会に恵まれました。
様々な外国人と関わる環境の中で、発見したことは日本人のアインデンティティの大切さです。
それに気づいたのは、外国人から日本のことを聞かれても、歴史的背景や精神文化的
なものまでは答えられない自分がいるということからでした。
この事が、グローバルを考える前に、日本人のアイデンティティーとは何かを
自問自答するようになったのです。それをきっかけに、起業するなら、日本の伝統や
文化に何かしら関係するような土俵に関わりたいと思うようになりました。
ちょうどそのころ、ブライダル関係で活躍する同世代の社長と知り合い、
日本のブライダルの中で一番イケていないのは「引き出物」だという話を聞きました。
昔から、仕事でもそうでしたが、負の遺産をプラスに変え、再生するといった行為に
魅力を感じる傾向にあったので、このマニアックな「引き出物」について自分なりに調べて
みることにしました。
「引き出物」の意味を調べた結果、引き出物の習慣はなんと1200年も前の平安時代
からあり、人と人「点と点をつなぐ」という本来の目的があるということが分かりました。
人と人、人と社会との関係性よりも、利便性や効率が優先される現代社会に問題意識
を持っていた私は、引き出物本来の意義再生により、この問題解決に貢献できる
のではないかと思ったのです。
新しい形の「引き出物」
周囲から、金融業界とは畑違いのブライダル業界に飛び込むなんて無謀だとも言われました。
しかし、イノベーションを起こすのは業界を知らない人間であることが多いのも事実。
自らも将来の新郎であるとの当事者意識をベ-スに業界無知であることを最大の武器
として、ブライダル業界に飛び込むことにしました。
企業コンセプトや企業名、コーポレートカラーなどの決定には時間をかけて取り組みました。
製造系メーカーやデザイナーを探すのにも、こういうものが必要だと周囲に言いふらし、
情報提供があればすぐに会いに行くといった即行動を心掛けました。
また、ホテルやハウスウェデング会社などにプレゼンテーションを行う場合には、
ライフスタイルを切り口に「引き出物は二人の新生活の予告編」だということを言い続けていました。
引き出物にもっと二人の主張が垣間見えてもいいんじゃないかという思いがあったからです。
最初は斬新過ぎるとエンドユーザーの反応が厳しくもありましたが、
コアなファンから自社商品の良さが徐々に広がり、今ではのべ300万人の披露宴参加者に
贈られる会社に成長しました。
ブライダル業界に対しての新提案
現在、結婚式を挙げずに結婚する人が年々増えています。
一方で、離婚率は年々上昇し、3割を超えたというデータが挙げられています。
この二つを注意深く見てみると、相関性が高いことに気付きます。
二人の愛を周囲の人達も巻き込み誓う結婚か否かという差なのだと思います。
結婚式を挙げないより、挙げた方が結婚の誓いへの責任や体裁が生まれます。
今後直面するであろう様々な問題への夫婦としての向き合い方が変わってくるのです。
多くのカップルに末永く幸せになってもらうためには、どうしたらよいのか?
答えは、結婚式を挙げてもらうことだと思います。では、どのようにしたら一人でも多くの
カップルが結婚式を挙げるようになるのか。お客様の声に耳を傾けると同時に
潜在的欲求へ働き掛けていくことがその解決策になるのです。
ブライダル産業は古くから業界慣習に守られてきました。
結果、高コスト体質と既得権が生まれ、改革が先送りされてきたのです。
結婚式・披露宴実施率の低下はお客様からのメッセ-ジとして真摯に受け止め
なくてはならないのです。新規獲得営業への傾斜と売り手都合の商品・サ-ビスラインナップ
が自らの限界をつくり、顧客満足の低下を招いてきたのです。
私たちはこれらの問題に向き合い、解決する事でブライダル業界の、
広くは日本の未来に貢献したいと切に願ってます。
これからの結婚式は会場というハードに頼るのでなく、ウェディングプランナ-や
コンセプトといったソフト面を強化していくことが大切で、お客様にとっては当然のこと、
業界で働く人たちにとっても、よりよい環境を創っていきたいと思います。
人とのつながりと新たな事業
前述いたしましたが、私は事業をやっていく上でなによりも大事なのは、
人とのつながりだと信じております。
そのつながりの中で、今回新たな事業を発足いたしました。
Julie Sandlau (ジュリー・サンドラゥ)というデンマーク企業との合弁会社で、
今は、年齢やスタイルにとらわれず、
幅広い層から愛されるジュエリーブランドとなりました。
▼詳細はこちら▼
http://juliesandlau.jp/user_data/news.php
起業する前や起業した後のつながりが総動員されて新しいサービスが生み出されるし、
人を見る時はこの人と仕事がしたいという視点は常に持っています。
求める人財は一言でいうと”熱い”人間!
つい先日に、ある方の中途面接を行いました。
その方は元は別の会社で副社長をやっていて、
最終的に当社にご入社いただけることになったのですが、
その方にはあえて厳しい環境をあたえるため、
前職の半分の給料で「うちにこないか」と伝えました。
そのかわり家族のように迎えいれると伝え、私の本気をぶつけました。
最後にOKをもらう時の涙ぐんだ表情をみて、
熱さを感じることができる人財でした。
これをうけ、あらためて会社には熱い人財が必要だと感じたのです。
また、事業もようやく軌道にのり、
当社も人員をより多く確保していけるフェーズにさしかかってきました。
私の率直な感想は、今の学生にはどうしても弱いといったイメージを持ってしまいます。
そのような受け身になって仕事を待っているサラリーマンタイプの人間では生き残れません。
そうではなく、私は当社を卒業しても社会で活躍できる人材を育てたいと考えています。
特にブライダル業界では、熱い人間、お客様の立場に立って感情移入できる方が適していると思います。
就職活動は二度とないチャンスなんです。たとえ失敗したとしても、
「ここまでやった!悔いはないぞ」と思えるくらい、熱き想いで取り組んで欲しいです。
とにかく、自分を作らずありのままの姿で望んで下さい!!