代表取締役社長 中込 誠
設立 | 平成10年10月6日 |
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事業内容 |
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会社HP | http://www.mtbank.co.jp/ |
働きながら夜学に通った3年間
私は決して最初から条件が良い中で、この世の中に
あがってきたタイプではありません。
高校卒業後は、父親がいない家庭であったため、就職せざるを得ない状況でした。
ですが、自分自身“学校に行き、勉強をしたい”という気持ちが強く、
思い悩む日が続きました。(当時は小学校の先生になりたいとも考えていました)
考えた末、出した答えは“昼間は仕事をし、夜、学校に行く”こと。
それこそパッション、情熱ですね。
では、先ずは何をしなくてはいけないのか。
私は学校に行く態勢を整えることから始めました。
昼間働くわけですが、働くと言いましても、残業等の多い会社では、
到底続けていくことは困難となります。そういう意味で、例えば公務員
のような、勤務終了時間がある程度予測できる仕事を懸命に探しました。
たまたま見つけたのは、新聞の小さい求人広告。
医師会関連の“医療検査センター”というところでした。
すぐさま応募をし、そして合格。
いよいよ私の社会人と学生の二つの生活が始まったは、ちょうど25歳の春でした。
その後、同職場にて26年間勤務
縁あって医療関連の職場に入職したこともあり、色々と考えた結果、
学校は臨床検査技師の専門学校を選択、その学校には3年間通い、
臨床検査技師の知識を着実に身につけていきました。
そして、職場に関しましては、その後26年もの間、仕事に従事しました。
余談ですが、私は現在60歳になります。縁あって入職した職場に
26年間勤めたと申しますと、驚く方もいるかもしれませんが、
一つの職場でずっと働くことは、私くらいの世代の一般的な仕事の就き方。
ただ、そこに行き着くまでには、現在の若い方となんら変わりはなく、
時間も有するし、悩んだり彷徨ったりの苦しい月日を過ごし、そして
やっとの思いで辿りついたわけです。
この部分は、今も昔も大して変わらないのではないでしょうか。
その長く働いた職場では、本当に様々な仕事をさせて頂きました。
中でも、一番責任が重い仕事だったのは、“第25回超音波検査学会”
の学会長の職務。
学術大会の準備運営はもちろんのこと、全国から集まる方々のために、
とにかく成功させなくてはと非常に大きいプレッシャーの中、仕事を全うしました。
ただ、無事にやり終えた時、達成感と共に、燃え尽き症候群のような状態に。
仕事はもうすでに完結した感があり、ちょうど50歳という節目の年齢に
なっていたことも相まって、一つの区切りというものを私は感じずには
いられませんでした。
50歳を迎え、関連会社に新たに入社
65歳まで働くとして、あと15年どのように働くか、
50歳になった私の大きな課題でした。
ちょうどその頃、在籍していた職場の内部体制が変わりつつあり、
そのことがきっかけで、私は転職を考え始めました。
“少し新しい形で仕事をしていきたい”その思いから、
勤めていた職場の関連企業、医療従事者の派遣を
手掛けている会社で、派遣で働こうと考えたのです。
正直今まで、がむしゃらに働いてきたので、少々疲れて
いたのかもしれません。次に働くところでは無理をせず、
自分のペースで仕事がしたいと、その時は思っていました。
ですが、そうは言ってもなかなか思うようにはいかず、入社した際には、
“教育指導”の仕事を任され、社員として働いて欲しいと要求されました。
私は昔から、性格的に相手から求められると、それをクリアしよう、
やらなければ!とチャレンジしたい(応えたい)と思うタイプで、
今回も教育を任されたことで、再び頑張ろうという気持ちになりました。
今まで自分が培ったもの、経験してきたものを、これからの人たちや
社会のために活かしたいと、強い思いが湧きあがりました。
入社したその会社は、後に私が代表となる“エムテイビー(株)”という会社。
そして、その1年3ヶ月後、私は社長を引き継ぐ形となり、代表取締役になったのです。
設立13年目、これからの展望
当社は今年で設立されて13年目になります。
経営の仕事に関しましては、私はずっと技術者だったため、
今までやったことのない営業的なことや経理的なことで苦労はしましたが、
新たに、自分なりの考えややり方で行動してきました。
今のところ、経営はスムーズに進んでいるかと思っております。
また、これからの展望に関しましては、前社長の時はどちらかと言うと、
人材支援がメインでしたが、私としては、教育指導をもっと充実したく、
様々な活動をしていきたいと考えています。
“教育”と言う部分では、私どもの会社のスタッフだけではなく、東京を
中心に周辺地域の、医療従事者の方たちの教育指導も広く視野に入れ、
手掛けていきたいと思っております。
特にセミナーの開催は力を入れたい分野。現在も動いているところで、
“超音波症例勉強会”はメーカーさんとの共催で、多いときは160名位
の方々にお越し頂いております。
今後は独自のセミナー“コメディカル育成講座”などを手掛け、医療に関わる
人たち一人ひとりの知識の向上を目指して参ります。
求める人物像について
自分で考え、自分の力で行動し、チャレンジ精神が豊富な方、情熱的な方、
そのような方を望んでおります。
今や業務的なことは、ほとんど効率よくPCで出来てしまいます。
もちろんそのスキルは重要ですが、人間として根底にあるもの、
精神的ないいものを持ち合わせている方に私は出会いたいですね。
私は仕事をする若い社員をいかに伸ばしてあげられるか、そして
伸び伸びと、好きなように仕事が出来ることを、常に心掛けています。
もちろん絶対ダメなことは申しますが、なるべく細かいことは
見ないふり、聞かないふりです(笑)
本人たちのモチベーションというものをさげたくないのです。
但し、社員には100%以上の能力を出せる要素、高い志というものを
本人自身が持っていて欲しいと願っています。
学生さんへのメッセージ
自分が今の年齢になったからこそ、分かったことがあります。
ここでは2つの言葉を伝えたいと思います。
ちなみに私も若いうちは分かりませんでした(笑)
先ずは“継続は力なり”
どんなことでもいいと思います。こつこつ地道に“続ける”こと。
仕事に対して初めから“あれはやりたい”“これはやりたくない”
ではなく、謙虚な気持ちで、地道に毎日を積み上げてこそ、
周りの人たちに認められるのです。
挑戦的に進む方もいらっしゃるかと思いますが、全ての人間が
そのような行動が出来るとは限りません。
ですが、普通の方にも出来る“地道に続ける”ということは、
仕事をする上で、実は非常に大事な要素なのです。
“苦難の道は成功に通ずる”
この言葉は、私が高校を卒業する時の学長の言葉です。
楽なだけではダメなのです。色々なことを乗り越えていかないことには、
成功することに到達はできません。
今の風潮だと“努力”などと言う言葉、皆さんは好きではないのですよね。
ただ、私たち日本人は、努力や几帳面、秩序を乱さないなど、
今回の震災でも、海外が驚き、賞賛した素晴らしい気質を
持ち合わせているのです。
少し時代が違うだけで、本来持っているものは同じはず。
この良き気質を仕事の面にも繋げ、最終的に大きく花を開かせて欲しいと
願っています。