代表取締役 熊本 洋一

株式会社ネオ・ステージ 代表取締役 熊本 洋一

代表取締役 熊本 洋一

株式会社ネオ・ステージ
設立 2007年2月28日
事業内容
  • 弊社は、ジェロントロジーをベースにした“Senior Life Motivation ”の創造を事業コンセプトに、超少子高齢化にともなう大きな社会変化に対応すべく、シニアマーケットコンサルティング、ソーシャルビジネス、インターネット関連業務、通信メディア事業等、社会的問題を解決するビジネスモデルの構築・運営をおこなっています。
会社HP http://neo-stage.jp/

大学院で学びながら、ベンチャーを経営。

私の経営する(株)ネオ・ステージは、「ジェロントロジー(老年学)」という
学問領域をコンセプトに、シニア世代にさまざまなライフスタイルを提案する事業を展開しています。
ジェロントロジーは、日本ではまだ認知度の低い学問ですが、アメリカではすでに
1950年代から派生し、多くの大学で当たり前のように扱われている分野です。
実に横断的な学問で、経営学、心理学、医学、社会学、法学…
あらゆる領域に関わってくるので、社会全体の視点から物事を見ることを改めて気づかされます。

人間は歳をとるとどうなるでしょう。
まず、体があまりいうことをきかなくなってきます。このような状況下でも自立して、
社会参加や余暇活動を通して前向きな人生を願う人たちが増えています。
悩みや迷いが多くなる世代でもあるので、ニーズは高まるばかりです。
また、介護事業や、その分野に携わる人への情報の提供、共有、
そしてシニア世代対象の商品を製造、販売する企業への提案もおこないます。
若者からシニア世代まで巻き込んで、今後の少子高齢化社会に向けて、
豊かな日本の社会を創っていきたいですね。

ちなみに、、私は現在、学生として大学院でソーシャルビジネスを学んでいます。
ここでの学びは新鮮かつ人生の豊さについて考えさせられることの連続で、
自身のビジネスに対しての大きな気づきを感じています。

通信メディアとの出会い。

私は1985年、新卒で産經新聞のグループ会社へ入社しました。
当時は、まだネットどころかパソコンも流通しておらず、原稿はワープロ専用機で
作成していた時代。情報といえば、「テレビ、ラジオ、新聞」の3媒体でした。
学生時代からマスコミに興味を持っていた私は、
情報を提供していく側になりたいと考えていました。

産經新聞の折り込みのフリーペーパー制作を担当していたのですが、
ある日、「パソコン通信」という聞き慣れない言葉に興味をそそられました。
「パソコンとは?」「パソコン通信とは、どういうメディアだろう?」と、取材へ走りました。
その取材先が、株式会社アスキー(現・株式会社アスキー・メディアワークス)。
当時のネット通信業界の草分け的存在で、話を聞き進めるうちに、
「これからは、この時代だ!」と確信。
紙や電波と違い、既存の枠組みがない「通信メディア」という業界に強く惹かれて、
すぐに(株)アスキーに転職しました。

ベンチャーの大躍進を経験。

その頃はバブル期とも相まって、「出せば売れる」時代。
ネット運営などの通信ビジネス、アプリケーションやゲームソフトの企画・開発…と、
会社は飛ぶ鳥を落とす勢いで、まさにベンチャー企業が未知のマーケットに登場し、
躍進を遂げるという面白さを体験しました。一時は、家に帰らず
会社に籠るような「オタク」の世界にどっぷり浸かっていましたね(笑)。
しかし、バブル崩壊とともに経営の雲行きが怪しくなり、
会社の方向性についても疑問を感じる点が出てきました。

そこで、私にとって最後の転職、JTBの100%出資会社、
(株)JTBモチベーションズの立ち上げに携わる事となりました。
「モチベーション」という言葉すら全く浸透していなかったその当時に、
「ワーク・モチベーション」をテーマにしたコンサルティングやプランニングを行うという、
これもまた、ベンチャー企業ならではの何もないところから仕事を創る、
その面白さに没頭する日々でした。

情報の提供というミッションを掲げ、起業。

このような経歴を経て、ライフ・モチベーションを切り口としたコンサルティングをメインに、
アプリの開発やWEBコンテンツ制作事業をおこなう(有)デジタル・フォーメーションを2002年に起業。
さらに、ますます深刻化する少子高齢化社会に向けて、
新しい枠組みを作って対応できる会社を作れないかと考え、
2007年に(株)ネオ・ステージを設立しました。

そして、2011年には、(株)沖縄ウェルネスを立ち上げ、健康ビジネスにも新たに取り組んでいます。
今後は、これら3つの会社すべてが有機的につながっていくよう、
常に新たなステージを見据えていきたいですね。

このような略歴を見ると、一見ものすごく多岐に渡る分野に携わっているように
思われますが、「メディアを通じて情報をどう提供していくか?」
これが、昔から変わらないテーマで、手法やアプローチ、アウトプットは違っても、
軸はぶれていないつもりです。また、多くの組織では、「営業」「企画・開発」「経営」など、
職種、部門の垣根があるのが普通ですが、私はそのすべてに携わってきたのが強みです。
人によっては大変と思うかも知れませんが、これがベンチャーの醍醐味でもあるのです。

仕事は自分で創るもの。

学生のみなさんにも、ぜひ心に留めておいてほしい事は、
「仕事は自分で創るものだ」ということ。
ベンチャー企業では、「何をしましょうか?」と聞いても、
「そんなの自分で考えてよ」と言われることが少なくありません。
ビジネスを創造するには、まず、現状を把握すること。
そして情報を鵜呑みにするのではなく、「本当か?」と疑いをかけて物事を見ること。
そのうえで、自分のやりたい事を考え、提案していくのです。
すなわち、常に「見る」「考える」「行動する」姿勢が必要です。
それができる人間は、大企業でも、どこへ行っても通用します。
逆の場合、例えば大手企業で、決められた枠組み内での
仕事しかしてこなかった人は、ベンチャーでは通用しないでしょう。
あなたは、どちらのタイプの人間になりたいですか?

また、一番重要なのは、仕事に対する思い入れです。
仕事を「仕事」としてではなく、人生の一部として考えられるかどうか。
誰のためでもなく、「自分」のために時間を費やしていることを自覚できるかです。
楽しい事、つらい事、すべての経験が自分の肥やしになります。
そんな時間を与えてくれる「会社」とは、自分にとって重要な存在であり、
組織と個人のお互いが支え合っているのだということを意識できる人間こそが、
本当に成長できるのだと思います。

困難時に気を引き締め、チャンスをモノに!

どんな人間にも、100%チャンスは訪れます。
しかし、そのチャンスが訪れていることを気づかない人がどれだけ多いことか。
今は厳しい状況かも知れません。しかし、必ず、ピンチの後にチャンスは来ます。

野球でいうと、9回の表に二死満塁のピンチが訪れたとします。
その時ピンチを凌げたら、みんなの士気が高まり、
9回裏にチャンスが訪れる可能性も高くなります。
ところが、逆に打たれてしまって追加点を上げられてしまったらどうでしょう。
ショックが大きく、チャンスの確率は大幅に減ってしまいます。
ピンチの時こそ、気を強く持ち、引き締めなければならないのです。

今の学生のみなさんは、本当に大変だと思います。
現時点では、自分の願う仕事がないかも知れません。
けれども、この時期に緊張の糸を切らさず、自分を見失わずに、
できることをやっていってください。耐えた時間や経験は、決して無駄にはなりません。
「就職氷河期じゃなかったら…」というような、変えられない現実を嘆いても仕方ありません。
冷静に現実に目を向けて、「じゃあ今何ができるか?」 という柔軟な考え方を身に付けてください。
そして常にアンテナを張っていてください。チャンスが訪れた時に、
見逃さず、素早く気づいてモノにできるように。