代表取締役社長 白木 学
設立 | 昭和51年7月16日 |
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事業内容 |
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会社HP | http://www.shicoh.com/ |
できないを言わない!極限までチャレンジしたい。
小型モーターに力を注ぐ理由、それは学生時代に新モーターの研究をしていたことも
理由の一つですが、その他に大きく二つの理由があります。
一つ目は、誰もが不可能だと言って他の専門家が着手しなかったことです。
多少、我々が二の足を踏んでいても追いつかれる心配がなく
一方で自分たちが乗り越えてきた一つ一つのハードルが他社との明確な差になると考えたからです。
二つ目は大きなモーターを作ることに比べて、原材料が少なくて済むことです。
その分形を小さくし、その中に技術を集約し続けています。
世界的に有名なインテルさんとお仕事させていただくことになった頃、
弊社に来訪される機会があったのですが、
当時は木造のプレハブでしたので、
「これほどの高性能のモーターがこんなオンボロな建物の中で作られているなんて・・・」
と驚かれたほどでした。
不可能を可能にしていくポイント
二つポイントがあります。
一つ目は従来の方法とは全く違った手法を生み出している点です。
最初に世界最小・最軽量のモーターを開発し製品化に成功した時、
コア(鉄芯)のないモーター(コアレス・モータ)の量産化は非常に困難な事とされていました。
しかし、そのコア無しでコイルの量産を可能にする、巻き線機からも自ら開発する
という技術屋魂を持って、それを可能にしてまいりました。
二つ目は、いきなりゴールに到達しようと考えないこと。
7ミリのものをいきなり4ミリにしようとしたら、その間には大きな壁があり
達成する事ができませんが、7ミリを6ミリに、6ミリを5ミリに・・・
としていく事で徐々に可能にしていくのです。
白木社長に起きたパラダイムシフト
“本当に皆から必要とされる良い物は安くなくてはならない”
今はこの考えの下経営を行い、商品開発に没頭しています。
この考えを皆さんにお伝えするといつも驚かれます。
昔は私も“良いものを高く売る”“良いものだから高く売れる”と考えておりました。
しかし、商品やサービスというのは、価格競争によって激しく下落していきます。
そんな現実を目の当たりにしている時、水のおいしさを感じたことがきっかけでこの考えに至ります。
お客様においしい高価なワインをご馳走になった次の日、ご馳走になり過ぎた私は体調不良でした。
そんな状態で水を飲んだところ、前の夜ご馳走になったワインよりも
水の方が数倍おいしく感じることがありました。
その時思ったのです。
本当に人々にとって必要とされている“水”“空気”は簡単に手に入るものばかり。
そしてそれは無料、そうタダなんです。
この発想の転換がきっかけで我々も必要とされるものを作り、
それを安く売って経営が成り立つのであれば、安く提供しようと決めました。
この考え方に変わった甲斐あって、今では我々のモーターはあらゆる商品において
欠かすことの出来ない部品として取り入れられ、皆様の生活にも役立っているのです。
ビジネスにドMな学生のみなさんへ
学生の皆さんには「大いに失敗しろ!」と言いたいです。
失敗を失敗で終わらせず、成功になるまで続ければ、それは失敗ではございません。
我々もモーターを作る上で、単発的に見れば失敗という失敗を何度も繰り返してきました。
しかし我々はそこで辞める事をしなかった。
だから、今の成功があるのです。
皆さんにも成功するまで、失敗を大いに経験してもらいたいと思います。
そして、欲を言えば成功さえも失敗だと思えるくらいやりきってください。
我々は、現在評価されているモーターも更なる研究の末、さらに良いモーターができれば
今のモーターは失敗だと考えています。
このようにさらに上を目指し続けてください。
また最後に就職に関してアドバイスをするなら、会社ではなく、業界に就職するつもりで就職活動をすべきです。
よって、会社から何かを与えられる事を待つのではなく、常に自分に投資する意識
(例えば、収入の10%は専門書を購入し勉強し続ける)を持って働いてください。
それでは就職活動、頑張ってください。