代表取締役 髙橋 百合子

株式会社エンヴァイロテック 代表取締役 髙橋 百合子

代表取締役 髙橋 百合子

株式会社エンヴァイロテック
設立 1990年10月
事業内容
  • 圧縮減容機をはじめとする環境機器の輸入・販売・開発・メンテナンス
  • 企業に対する廃棄物処理、リサイクル、環境対策のトータルコンサルティング
  • グリーンクリーニングを実現する次世代型清掃ツールMQ・Duotexの輸入販売
会社HP http://www.envirotech.co.jp/

働くことに関心が無かった学生時代

学生時代は、仕事をすることに対して全く関心がありませんでした。
大学2年生の時、高校の同級生にJALの客室乗務員の試験を受けるので
一緒に受けてほしいと頼まれて付き合いで受けたら、なんと私だけが合格。
当時ジャンボジェット機が出る前で、乗務員といえば今以上に憧れの仕事でしたが、
大学を中退するほどの情熱を傾けることもできませんでしたし、
本当に仕事への興味を持つことができず、辞退をさせて頂きました。

そんな考えでしたので就職活動もろくにせず、卒業後は読売新聞社に入社。
出張が年中あって、ハードな仕事でしたね。
もともと、仕事に対する意識が低かったこともあり、1年半で退社。
その後は就職せず、結婚してから6〜7年は専業主婦。
習い事をしたり、知人から頼まれて時々アルバイトをしたりしていました。

その頃、インテリアに凝った時期があり、雑誌『エル・ジャポン』に
自宅のインテリアの写真が掲載されたことがあります。
それをきっかけに、インテリア関係の会社からオファーがあって、
あるホテルのインテリアコーディネーションの仕事をしたことも。
実はこの時の仕事がキッカケで起業をすることになるのです。

企画制作会社を設立、3年で売上1億円に

読売新聞時代の先輩から、記事広告制作の依頼が入るようになったのです。
それから、ファッション関係の記事広告の仕事が次から次へとくるようになりました。
気付けば仕事の金額が大きくなっていき、16ページのファッション特集を制作した時、
依頼費が個人として受け取れる額ではなくなり、それを振り込むために
法人の口座を作る必要があったので、株式会社オフィスオクトを設立しました。
今の会社を始めた時も、読売新聞の知人に頼んで自社製品の記事を掲載していただき、
その問い合わせからビジネスが広がっていきました。
読売新聞にいたのはたった1年半でしたが、その時のつながりが私の人生を変える
きっかけになったので、非常に感謝しています。

私は働いた経験があまりなかったのですが、40歳くらいで表参道に事務所を
持っていると聞くと、みなさん、私には何らかのキャリアがあると勘違いするんです。
当時はバブル期だったことや、新聞社の仕事をしているという信用もあったと思いますが、
考えられないくらいたくさんの仕事を頂くことができたからこそだったのです。

ファッション広告や、企業の会社案内や、展覧会のプロデュース、
建築コンセプトワークなど、あらゆる仕事をしました。
そして、3年ほどで年間売り上げが1億円ほどに。

しかし、私がいないとクライアントが納得しないので、
いつも私が出向かなくてはならず、非常に忙しくなりました。
また、人の会社のための仕事ばかりして、自分がいいプランニングをしても、
それを実施するのは自分ではないということに違和感を覚え、

環境機器で世の中も心もクリーンに

その頃、スウェーデンの圧縮減容機メーカー、ORWAKと出会い、
1990年にエンヴァイロテックを設立。総輸入代理店になりました。

この機械に出会った瞬間、これは絶対に世の中に必要!!そう感じました。
だって、目の前に積まれた大量のゴミが、コンパクターにかけることで、
ほんのひと固まりのゴミになってしまったのですから。
例えば、10tペットボトルを回収しようとすると、皆さんどのくらいの量が運べると思いますか?
10tのせられるトラックにも関わらず、実際に乗せられる量は、大体400?が限界なのです。
それを、圧縮減容機を使うことで最大容量近くまで積載効率をあげられるようになるのです。

今、リサイクルが注目される時代になりました。
しかし、多くの人がリサイクルの現状を知りません。
分別をしっかり行い、極力ゴミを出さないことがリサイクルではないのです。
出したゴミが次の製品になり、それが使われるようになって、初めてリサイクルが成立します。
しかしながら、次の製品になるまでにコストがかかり過ぎているため、
リサイクル製品が、既製品より高くなってしまうという問題が起きているのです。
どこにそんなにコストがかかっているのか。それが、ゴミの輸送費なのです。

先ほど例を出したように、本来10tせられるにもかかわらず、
再資源物の無駄な容積が理由で少しの量しか運べなければ、
それだけトラックは往復を繰り返し、コストもどんどん上がっていきます。
この圧縮減容機を使えば、リサイクルの本来求められる魅力を取り戻すことができる!
そう思い事業をスタートさせました。現在、全国3400箇所でご利用頂いております。
これからさらにヨーロッパのように日本でも大きく広がるマーケットだと思っています。

また、日本は物があふれて散らかっていますが、そういう状況は心を攻撃します。
身の周りをきれいに片づけると、すごく気持ちがいいですよね。
その状態を作っていくための究極の形が、当社の機械なんです。

学生に向けてメッセージ

みなさん、すごくいい能力を持っているのに、ほとんどの人が開花できていないように思います。
開花させるためには何かきっかけが必要だし、自分の社会の見方や生き方に
霧がかかったようになっていて、よく見えていないのだと思います。
霧が晴れて視界がクリアになると、何でもできるということがわかるはずです。
私自身が身を持って体験してきましたからね。
仕事は興味ない!!そう思っていた人間が、今では社長をしている。
それは私を開花させてくれるキッカケがあったからこそです。

まずはやってみる!!今は目の前のことをやることに大義を持てなくとも、
やり続けることで自分の能力を開花させるキッカケに出会えるかもしれません。
前向きに働き、そして自分の居場所を、これからの社会人生活で見つけてくださいね。