代表取締役社長 大塚 寛

セグウェイジャパン株式会社 代表取締役社長 大塚 寛

代表取締役社長 大塚 寛

セグウェイジャパン株式会社
設立 2008年12月22日
事業内容
  • セグウェイ事業(国内総販売代理店)
  • ロボット事業
  • 環境事業
会社HP http://www.segway-japan.net/

テニスに熱中した学生時代

中学生になった時、部活でたまたま入ったのがテニス部だったのですが、
そのテニス部は学校の中で一番ヤンキーが多く、
辞めるに辞めれなかったのがテニスを始めたきっかけでした(笑)

高校はテニス推薦で入り、大学時代はテニスコーチ、
テニスショップのアルバイトもしていました。
テニスってチャラチャラしたイメージがあると思うんですが、
何事もやるからには本気でやっていましたね。

教授推薦を断って、就職は一から自分で

理系だったので、教授推薦を断る人はあまりいなかったのですが、
営業・マーケティングがやりたいという気持ちがあり、
自分の人生だから自分で決めると教授推薦を断って、
就職活動をし、スーパコンピュータの会社へ入社しました。
華々しいスパコンはいったい誰が、何に利用しているのだろう?
と興味を持ったからです。そこでは希望通り、営業・マーケッティングをしていました。

その後、スパコンの会社がグラフィックスの会社に買収されたのですが、
スパコンの仕事は意外に地味なのですが、
グラフィックスの会社はゲームのエンターテーメントや映画関連もあり、
イベントとかも行い、コンピューターの一番華やかな時代をみましたね。
その頃、最年少部長になっていたのですが、成長ベンチャー企業に誘われて、
パソコンの壁紙を著作保護した中で配信する会社の立ち上げに創業役員として、転職しました。

ヒューマネントロボットこそ次代のロボット産業

その後、再び最初の就職先の合併会社に戻ることになりました。
その会社の魅力はニッチな産業を狙う大手であること。
戻ってからは世間に見えにくいスパコンよりも、
もっと見えやすいロボット事業をやろうと決めていました。

一つの定義として、産業オートメーションロボットは確かにある。
でもこれからはヒューマネントロボットが必要。
そして、ITは多くの市場を融合してきた技術。
ロボット業界においても、市場を変えられると確信したのです。
人工知能をアップグレードし、エージェントロボットとしての活躍の場に期待が持てました。

私はITの知識も学んできましたので、会社にロボット事業を強く提案しました。
それなら新規事業を立ち上げようと決まり、
僕は最年少執行役員となり、闘いが始まりました。
しかし、新規事業として立ち上げたものの、
同社はやはりコンピューター事業に重点を置いてましたので、
リーマン・ショックの時期、独立を決意しました。

比較すべきアメリカのロボット産業

アメリカはビジョンが明確。
いち早く国の予算化を図り、レスキューロボットを活用できる仕組みを作ります。
システムとして研究を追うのです。また、軍需産業ロボットだけではなく、
例えば、脳の神経回路を通じて、義足を動かすような、
介護系ロボットを生むことで、アメリカ国民の生活に還元しています。

一方の日本は、研究どまり。スペックばかり追ってしまい、
国内のレスキューロボットの存在すら知らされてないのが現状です。
日本もロボットをもっと活用するため、
どのように経済面で役割を果たすかというのを提唱すべきと考えてます。

「気持ちのわかるロボット」を実現するために

そのためにも変えるべきことがある。一つはミドルウェアです。
パソコンにおいてはハード上にOS・ミドルウエアが整備され、
様々なアプリケーションを起動できますが、ロボットはハードを作っても
ミドルウエアの部分はバラバラで非効率なのです。
そこで、効率化を図るための共通部分の開発をやっています。

さらに、最もやりたいのは心の病気に対する分析をロボットに委ねること。
僕らの中では「心の体温計」と呼んでますが、「声」から感情を分析する技術です。
ゆくゆくはロボットに導入したいと思うので、
前職で独立させた感情認識の専門の子会社のマネジメントにも携わっています。

セグウェイの魅力を日本に

ソフトウェア開発だけでなく、もちろん販社として、
国へセグウェイの利用を促しています。
法律上、セグウェイが公道を走れないのは、
先進国では、イギリスと日本となります。
日本国は、まだ遊具と捉えれている方々が多くいらっしゃいます。
しかし、世界のお客様は警察官や郵便局など
目的がはっきりしているところへ導入されています。
約半数の割合で、警備用として利用されています。

実は、日本のような空間こそ最適な乗り物。
騎馬警官のように巡回可能になる、ゆっくり巡回することで
市民とのコミュニケーションが増え、抑止効果が高まる。
さらに、体力温存しながら機動性確保が出来るようになり、
結果として軽犯罪減少と効果が得られる事になります。

そして、パリやサンフランシスコのように、観光地での利用の推進です。
例えば、美術館まわりはセグウェイくらいの速さがちょうどいい。
A・B地点の観光から、AからB地点の移動も観光と変わって、
見えないものが見えてくるのです。

だから僕らは、私有地だけではもったいない。
同然道路改正してほしいと、まずは地方自治体に呼び掛けてます。
半径2-3㎞以内を特別区域とし、安全安心街作りのため
警察官やセキュリティー企業が巡視を行い、さらには、その土地の観光ツアーで
歴史や風土を体験して頂く事で、街全体の活性化を循環出来ると考えております。

つくば市もこの内容に共感頂き、わずか1年半で案が通り、実現に向かっています。
実例ができれば、国を動かす第一歩ができる。
あとはいかに安全に利用できるよう、追求していくかということです。

課題で見つかる技術の光。「マネキンロボット」が生んだ感動

セグウェイのバッテリーが高いというのが、今、課題のひとつです。
これに対し、「新しいものに変えていこう」と発信すると、いろんなコンタクトが生まれてきます。
良い技術が世の中にたくさん埋もれているということです。
ロボットという骨格をずらすことなく、
それらを発掘・プロデュースしていきたいものです。

新規事業を作りながら、安定したロボットサービス産業を展開するためには、
幅広い視野を持つプロデューサーが必要。
食品・ファッション業界など他業界に経験・興味を持つ人です。

例として、過去に、ルイ・ヴィトンとタイアップしてマネキンロボットを製作しました。
マネキンロボットに、現地職人の手でLVの皮を張り、見てる人にポージングするロボットでした。
ショーウィンドウに何気なく置くだけでルイ・ヴィトンのオープンを告知したのです。
動くマネキンが人々を驚かせたのは言うまでもありません。

この制作に関わった技術者は、世間にどのように感動を与えたか
というのを見た時、涙し、同じく感動していました。
成果の空気を感じながら、モチベーションを上げて、
自分のポジションを明確にしていくのも大事と実感しました。

映画に出てくるバーチャルロボットも夢じゃない

セグウェイを広げるため、教え、伝えること。
これらの大切さを理解できる人に来てほしいです。ぜひこの仕事をを楽しんでほしい。

僕らは人にやれない技術、世界を先見できるものを作り続けます。
これからもロボット産業に邁進していきます。