代表取締役 高橋輝行
設立 | 2010年7月6日 | |
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事業内容 |
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会社HP | http://kando-inc.com/ | |
変わった人が求められる時代
私は大学、大学院と物理の研究をしていました。
それがひょんなことから、広告会社の営業マンに。
それまでテレビも雑誌も見ず、芸能人にも興味ありませんでした。
広告を全く知らない私は、会社の打ち合わせでは叱られる毎日。
しかし、それでも重宝されました。それは「人マメ」だったこと。
それなりに大きな広告会社で、
顧客には上場企業から経営者一人で切り盛りする中小企業まで、
様々な会社と仕事をしました。
また、コピーライターやデザイナー、マーケターなどの専門家と一緒に、
広告を作りました。
広告を作ることはクリエイティブな作業ですから、
携わる人はそれなりに考えや、したいことがあります。一流の人ならなおさら。
しかし、みんなの話を聞いていては、いつまでたっても仕事は終わりません。
私はゴールをイメージして、
そこに向けて気持ちよく人を動かすことを覚えていきました。
疲れている人もいれば、悩む人もいる。
ぶつかる人同士もいれば、合わない人同士もいる。
そういう中で、うまく仕事ができたのは、
「人を活かして成果をあげること」
にこだわったからだと思います。
成熟社会に入り、社会機能が細分化する時代だからこそ、
専門的な知恵を出したり、壮大な構想を描いて語る人とは違った、
「人を束ねて活かす人」が求められる、そんな時代の到来を感じ取りました。
一人ではなにもできない
広告会社で働いて5年、部署異動がありました。
新しい部署では、決まった仕事を決まった人たちとこなす毎日。
私が学んだ「人を活かす仕事」はしづらくなりました。
そこで、思い切って広告とは畑違いのベンチャー企業へ転職しました。
「人を束ねて、未経験のテーマに挑戦しよう!」と意気揚々、乗り込みましたが、
待っていたのは「束ねられるだけの人数がいない」という状況でした。
慢性的な人材不足で、することは山のようにある。
チームで仕事をする余裕はなく、一人一人が個人商店。
私も、本の執筆やコンサルティング、営業、システムの企画などを
一人で取り組むことになりました。
会社に寝泊まりする日が続き、2日、3日の徹夜は当たり前。
それでも納得のいくレベルまでできない。
そのとき、自分一人でできることには限りがあることを痛感しました。
この状況を打破するため、
「人を活かす仕事」ができる環境を創ろうと考えました。
当初、会社は挨拶もない殺伐としたムードでしたが、
毎日挨拶をして、分からないことがあればどんどん聞いて、
そして「ありがとう」を伝える。
そうすることで、徐々に助け合う文化が生まれ、仕事も広がっていきました。
会社は簡単には動かない
人を動かすことに手応えを感じ、自分の仕事にも自信を持つようになりました。
そこで、さらに「会社を動かす」仕事に挑戦したいと考え、
経営コンサルティング会社に転職します。
ちょっと変わったコンサルティング会社で、
相手の会社の社長から命を受け、ある一定期間、社員となって
会社を動かすという仕事をしていました。
私もいくつかの会社の経営企画室や社長直轄の改革部門へ入り、
会社を動かすプランを立てて、社員を動かす仕事をしました。
それまでは「コレ、お願いします」「わかりました」と、
人間関係ができているなかで
仕事ができましたが、ここではそうは行きません。
向こうからすれば私は「会社を変える人」。雰囲気は完全にアウェーです。
「お願いします」と言えば、「どうしてそれをするんでしょうか?」
「それって、会社に意味はあるのでしょうか?」と一筋縄ではいきません。
会社や組織を動かすには、それなりの技術が必要です。
私はそれを少しずつ整理していきました。
人を活かすことを仕事に
これまで、ストレスを抱える人、人間関係に悩む人、
仕事がうまくいかない人に沢山出会いました。かつての自分もそうでした。
そういう人の背中を押すことで、やる気をだし、
成果を上げてもらい、成長を実感し、次も頑張れるようになる。
そして会社も発展する。
このような「人を活かすこと」を一生の仕事にしたいと考えるようになりました。
つまり、『人が幸せになれる』働き方を、いろいろな形で提供しようと思ったわけです。
現在は、コンサルティング、人材育成、コミュニケーションツール開発、
出版・セミナー、オンラインコミュニティ運営を軸に、
経営者や社員、顧客を活かす仕事をしています。
大切にしていることは、人の中に眠っている力を引き出すこと。
どんな人でも、必ず強みは持っています。
しかし、気付かなかったり、使い方を間違えていることが多いのです。
私たちは、人の強みを引き出して、価値へと変えるお手伝いをしています。
職人を目指す
強みを活かして、価値あるものを生み出すには、
それなりの修行が必要になります。
起業したければ「これは事業になりそうかな」
「あれをしてみたらどうだろう」と、
身の回りのことを題材に事業を考える訓練をするといいでしょう。
弁護士や税理士となって、個人事業主として活躍したいと思えば、
早くから事務所に入って見習いから始めるのも一手でしょう。
私のように「人を活かす」ことを仕事にするなら、
そういうことができる仕事を選び続けると、少しずつコツがつかめます。
つまり、これからの時代は、早くから「職人」になる意識と、
訓練が必要だと思います。
私の言う職人とは、ただ好きなことに熱中する人ではありません。
言われたことだけをこなす人でもありません。
自分の能力や技術で、新しい価値を生み出して、人を幸せにできる人。
それを考え続け、日々仕事に取り組み、腕を磨ける人が職人になれるのです。
このサイトをご覧になるやる気に溢れた若い皆さんには、
自分なりの職人の道を見つけて、
「人に必要とされる人」になって頂きたいと思います。
仕事を通じて人に貢献し、感謝される。
それはとても心地がよく、さらに成長したいという原動力になります。
自分なりの幸せを見つける
私にとっての幸せとは、お金を沢山稼ぐことでも、
会社の規模を大きくすることでもありません。
これまでお話しましたように、仕事を通して、
働くことで感動できるような社会を実現することです。
皆さんにとっての「幸せ」とはなんでしょうか?
経済的成功=みんなの幸せ、
もはやそんな簡単な時代ではありません。
だからこそ、自分なりの幸せを見つけ、
その実現に向けて職人技を磨き、発揮することが求められます。
素敵な旅行を探して、両親を連れていって喜ばせる。
クラブ活動で優勝目指して、一生懸命作戦を考える。
ボランティアで地域の手助けをする。
人を幸せにすることで、自分も幸せになる。
それは、とても素晴らしいことだと思います。
しかし、事業となると、人の幸せだけでは続けられません。
活動を続けるための「適度な儲け」も必要です。
これからは「人の幸せ」と「適度な儲け」を両立できるポイントを見つけ、
やりがいと誇りを持って仕事をすることが必要な時代です。
ちょっと難しそうに聞こえるかもしれませんが、
これこそあなたの「個性」が活かせる場所なのです。
仕事や起業をする前に、一歩立ち止まって考えてみてください。
「自分は誰を幸せにできるだろう」と。それがあなたの個性です。