代表取締役 鎌田 智広
設立 | 2011年4月 |
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事業内容 |
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会社HP | http://www.x-system.jp |
チームワークを継承する
元々私は大手企業に勤めていました。
そして、今いる周りの仲間も当時のチームメンバーが多くを占めています。
つまり、今の弊社は前職の仲間たちとの起業によって作られた会社なのです。
当時その職場のメンバーは、とてもよいチームワークで結ばれていました。
わからないことがあれば有識者が自然とフォローに周り、
ワークが足りない状況になると手の空いているメンバーが進んで手伝ってくれる、
そしてプロジェクト完遂の達成感をみんなで分かち合う、
その成果としてお客様からも信頼を得ていく、そんな環境でした。
忙しいながらも皆が皆生き生きと仕事に励んでいたチームでした。
ただ、会社というものは、現場で働くエンジニアの状況にかかわらず、
経営者の舵取りによって、良い方向にも悪い方向にも進んでいくものです。
その会社も、あるとき一時的に経営不振に陥ります。
そうなると、抜けていくのは優秀な人材です。
我々のチームもこのまま無くなってしまうかに思えました。
しかし、団結、組織力、人材育成等、いわば企業の本質を備えていたそのチームを、
このまま離散させるのではなく、
別の形であっても維持していきたい、いや維持していくべきである、そう考えました。
また、メンバーもそれに賛同してくれたのです。
そうして、クロスシステムサービス株式会社という会社が設立されました。
離れていても社員一丸となる
弊社のエンドユーザは、ほとんどが金融企業様となりますが、
金融業界では厳重なセキュリティを確保するため、
エンジニアの就業場所はすべて金融企業様のオフィスビル内となります。
つまり、派遣型の就業形態です。
そうなると、プロジェクトごとに就業場所は異なり、
同じ会社に所属していても社員同士が顔を合わせることは極端に少なくなります。
一見すると、このような状況では、チームワークや社員の帰属意識は期待できないように思えます。
しかし、弊社ではこれらを維持、向上させるための工夫をしています。
それは、常駐している現場の業務とは別に、
社員全員に対して何かしらの形で会社の成長を促すためのミッションを与えていることです。
かつ、それはいくつかのチームに分かれて推進することにしています。
例えば、採用活動、社内システム、社内イベント、メディア広報等、様々な会社運営に関するミッションを
チームごとに集まって打ち合わせをしながら推進してもらっています。
自分たちで作った会社を自分たちの手で成長させていく、かつそれを複数名のチームで進めることで、
自分たちのバリューであるチーム力、組織力を維持向上していく。
弊社の社員は、会社創業期におけるベンチャー企業の楽しさを存分に味わうとともに、
社会人としての経験値も組織力もどんどん高くなっていくのです。
自由な発想を活かす
弊社のメイン事業は、金融業界に特化したITサービスです。
そのサービスは、インフラ構築とアプリケーション開発とに大きく分かれています。
また、もう一つの特徴としては、前職が元々ハードウェアメーカーとのつながりが強かったこともあり、
インフラ構築の中では機器の販売という段階から提供していることです。
ハードウェアという物理的なところから、
OS、ミドル、業務アプリケーション、運用保守といったところまで、
一貫したサービスを提供できるようになることを目指しています。
また、自分たちで作った自分たちの会社ですので、
これらのベース事業以外にも新しいことに自由にチャレンジできる会社にしていきたいと考えています。
既にいくつか取り組んているものもあります。
たとえば、金融の強みを活かしてFP分野にITを活用していく、
あるいはペット業界向けの自社ソフトを開発する、といったもので、
これらはもともと社員からの提案で始めたものです。
現段階ではまだ事業化(収益化)はできておらず、模索中の段階ですが、
ただ、常に現状にとらわれず新しい価値を創出していく、
これはエンジニアにとっても、企業にとっても、業界にとっても
必要不可欠な取り組みと考えていますので、
それを養う意味でも、自由な発想を活かせる企業でもありたいと考えています。
協力と成長と
この業界で働いていくうえで、学ばねばならない事は山のようにあります。
製品スキル一つとってみても、一人の技術者がどれだけ努力しても、
すべての製品について習得することはできないのです。
しかし、異なる製品スキルを持ったメンバーが同じチームに所属し、
内部でスキルを補完しあえたらどうでしょう。
そのチームが担当できる業務は格段に広がるはずです。
補完しあうものは、テクニカルスキルだったり、プロジェクト内の役割だったり、
あるいは会社組織の中の役割だったりするかもしれません。
それらを効果的に補完しあい、最大限の組織力を発揮するためには、
機能分担、統率、協調性といった要素で織りなされる、”チームワーク”が必要なのです。
このことは、安心して成長していける土壌作りにも貢献します。
経験のないエリアを一人で責任を持って遂行するには、よほどの腕に自信がないと入り込めませんが、
チームワークというバックサポートがあると、自分の身の丈以上のことにも安心してチャレンジでき、
その結果として大きな経験値を得ることができるのです。
エンジニアとしての成長、社会人としての成長、あるいは人間としての成長。
一度だけの人生の中で、
その人生の充実度合を色濃くするためには自己の成長が不可欠であると私は考えています。
そして、その成長を促す最たるものが”仕事”だと思います。
チームワークは、個々人の成長を促すことにも貢献しているのです。
ただ大きくするだけではない
自分たちが作った会社をさらに大きくしていきたい。
そして今よりもっといろんなことができるようになりたい。
そういった想いを全社員で共有しています。
10年で100人規模へ。
これが当面の弊社の規模的な目標となっています。
ただし、単に社員数だけを増やすことが目的ではありません。
現在のメンバーの良さを後進にも継承し、ときには新しい風に刺激を受け、
規模だけではなく中身の充実した会社を作っていくことが真の目標と考えています。
最初の2年で事業を軌道に乗せることができました。
現在は、会社をさらによくしていくための仕組みづくりに取り組んでいます。
次はそれに共感してともに歩んでくれる同志を増やしていきたいです。
また、常駐型のビジネスだけではなく、
自分たちでITソリューションを創出するできるようになることも目指しています。
自分たちにしかできないサービスを自信を持って提供していく、それが自分たちの価値を最大限発揮でき、
自分たち自身も成長できる”仕事”であると考えているからです。
やりたいことは山積みですが、みんなそれが楽しくてしかたがない、といった雰囲気です。
ベンチャー企業で働くことの意義
弊社が設立された経緯は、きっかけとしてはネガティブなものだったかもしれません。
ですが、結果的には所属していた大企業にいるだけでは体験できないであろう
新しい価値ややりがいを得ることができました。
先ほど述べたとおり、人生は自己の成長によって充実したものになっていきます。
大企業では、動かす仕事が大きい分、役割分担によって分業せざるを得ません。
そうすると、ある特定の分野についてはプロフェッショナルになるかもしれませんが、
幅は持てなくなりがちです。視野もそれほど広がらないかもしれません。
ベンチャー企業では、一人何役もこなす必要が出て来ます。
本来のエンジニア以外の仕事もしなければなりませんし、
経験したことがないから、と躊躇している暇はありません。
様々な困難にぶつかり、様々なことを学び、様々な人と出会い、
それが自分の経験として積み重なって成長していきます。
ときにはリスクを背負ってでもチャレンジしなければいけないときもあるかもしれませんが、
その分やればやっただけの見返りもあります。
ベンチャー企業という面白さを堪能しつつ、自己の成長、人生の充実につなげていく、
そういったことができる会社でありたいと思っています。