代表取締役社長 伊久間 努
設立 | 平成18年10月13日 |
---|---|
事業内容 |
|
会社HP | http://www.waterdirect.co.jp/ |
井の中の蛙、大海を知る。
大学進学を機に上京し、
学生時代はバックパッカーとして、世界40か国を旅しました。
バックパッカーとなったきっかけは、大学教授のこんな一言でした。
「日本でボーッとするな、ボーッとするなら世界に出て、世界の中でボーッとしろ。
見えてくる世界、感じることが全く違う」
地方から上京し、井の中の蛙状態となっていた私は、
この言葉に衝撃を覚えました。
自分のまだ知らない世間、世界を、
実際に、自らの目で見て、肌で触れたいと、
一気に気持ちが高ぶりました。
また、政治にも関心があり、よく選挙の手伝いをしていました。
ただ、政治家にはほとんどサラリーマン出身者がいなく、
私は、一般的な感覚のない人達が、世の中を統治していいのだろうかと違和感を感じました。
私はまずは“サラリーマン”になろうと思い、
バックパッカーの経験もあったことから海外に関心が高かったため、
商社へ就職することを選びました。
商社では、貿易の仕事から、会計や法律の勉強、財務分析など、
あらゆる分野の仕事を経験しました。
その後、大手コンピュータ会社に営業部長として転職し、マーケティングの仕事を経験。
経営者に必要な知識を蓄えていきました。
その後、プロの経営者が集う経営受託会社と契約を結び、7、8社のプロジェクトに参画。
当社も、最初は資金繰りがうまくいかず、ショートしてしまっていました。
私が参画し、創業4年目でようやく黒字に転換させることができました。
お客様に寄り添う存在であるために…こだわりの製販一体経営
当社の特長は、製造と販売を自社で手掛ける、製販一体経営であることです。
他社ではメーカーに徹している場合や、販売のみを行っているところも多い中で、
自分たちの思いや哲学を会社運営に反映しやすい、というメリットがあります。
当社は、自社のオリジナル商品は自社で売り切る、ということをモットーとしています。
自社で製造から販売までを一括して行う、ということは
コールセンターの運営や販売スタッフの教育など、困難もたくさんあります。
しかし、他社と差別化を図るためには、
そうした日ごろの努力の積み重ねであると考えています。
楽な方へと流れず、あえて大変な道を選び続けることで、
より強い企業になっていけると思いますので、
自社運営には強いこだわりを持っています。
当社の販売しているウォーターサーバーをご契約いただいているお客様の約9割は、個人のお客様です。
これまで水を飲むという習慣のないお客様も、朝晩お水を飲むようになり、
それまで飲んでいた甘い飲み物に手を伸ばす機会が減った、というように、
ライフスタイルに大きな変化をもたらす存在となっています。
よりお客様に寄り添う存在でありたい、という思いから、
近年は、長命草を使ったコラーゲン入り青汁をはじめ、健康食品の販売をスタートいたしました。
こうして、発展的なサービス展開ができるのも、製販一体経営ならではの強みです。
よりお客様の健康な毎日を支える存在となるべく、
今後も水を軸とした、あらゆるサービスを展開していきたいと思います。
ウォーターダイレクトならではの「5S」とは(1)
製造業でよく用いられるスローガンとして、5Sという言葉があります。
「S」とは、整理・整頓・清掃・清潔・しつけであり、
この5Sを徹底した業務を行っていく必要があります。
どんな業態の会社であっても、このスローガンは共通したものであり、
守っていかなければならないものです。
近年は、社内でも5Sが浸透してきていることから、今度は当社独自の「5S」を目指すようになりました。
まずは、進化。
昨日よりも今日を少しでもよくしていこう、という気持ちが、
会社をよくしていくうえでとても大切だと考えています。
次に、スタディ(勉強)。
社会人になると、どんどん勉強しなくなっていくので、社会に出ても何らかの勉強をするべきです。
学生のときはピンとこなかった法律や会計の知識も、
社会人になってから会社の経営状態などを実際に見て、
それからもう一度勉強すると、一気に理解が進み、仕事の幅も広がります。
社員のレベルアップが、会社のレベルアップにつながっていくと考えていますので、
社員教育にはとくに予算を惜しまず、
部門ごとにあらゆる資格の取得を勧めています。
3つ目は、シェア(共有)。
毎週月曜日には、全拠点をテレビ会議でつなぎ、全社朝礼を実施しています。
月に1回は全社員を集めた全社集会を行い、
経営状況や新商品の情報、各部署の業務を発表することで、
自分の会社が何をやっているのか、どこに進もうとしているのかを明確化することを重視しています。
業務に取り組む中で、
「聞いていない」「知らない」を少しでも減らすため、
情報の共有はとても大切なことです。
ウォーターダイレクトならではの「5S」とは(2)
4つ目は、「仕組化」すること。
現在、各業界のリーディングカンパニーと呼ばれる企業は、
あらゆる仕事を「仕組化」することで、人が入れ替わっても変わらない業務を継続させています。
人間の仕事は作業をすることではなく、付加価値をつけることです。
日常的に発生する作業は、可能な限り仕組化し、オートマチックにやっていくべきです。
当社もまだまだ作業的な業務はたくさんありますが、仕組化するために可能な限り予算を充て、
付加価値をつけることに集中できるような環境をつくり出していきたいです。
最後に、「スピード」。
何かいいアイデアを思いつき、実現させるためにはスピードが命です。
アイデアを思いつくだけでは、仕事はできません。
誰よりも早く実現させる、というスピード感が大切なのです。
当社の社員も、スピード感を意識して仕事に取り組む人が多いです。
たとえ、ミスをしていたとしても、スピード感を持っていればある程度は挽回ができます。
締切に余裕をもって仕事ができると、
どんどん信頼を勝ち取り、新しい仕事を任せてもらえるようになります。
社員に対しては、最終的には自立した存在であってほしいと思っています。
何もかも会社に寄りかかるのではなく、
自分を律し、自分という存在を築き、当社というひとつのステージを選ぶ、
という姿が理想的だと考えています。
私は、自立した皆さんに選ばれる存在であるよう、
当社に入社したあと、皆さんが活躍できる場を増やし、
より大きなステ―ジになることを目指していきたいと思います。
そのためには、常に成長意欲を持ち続けなければいけないと思います。
どんな市場にも、必ずチャンスはあるのです。
成長することを愉しみ、ひとつできたら次のステージへと、
どんどんチャレンジしていくべきです。
仕事の節目は「3」のつくときにやってくる
私は仕事をするうえで、「3」という数字は重要な意味を持っている、と考えています。
たとえば、大きなミスをしてしまった、上司や同僚との関係がうまくいかないなど、
仕事を辞めたくなることは人生の中で何度もあります。
しかし、後から考えてみると、実はたわいもないことだった、ということはよくあります。
一時の迷いで衝動的に仕事を辞めてしまうのは、とてももったいないことです。
そうしたネガティブな衝動で転職しても、その後にいいサイクルに戻ることは難しいのです。
もし仕事を辞めたい、という気持ちになったときは、3か月後にもう一度思い返して、
仕事を辞めたいと思うか、再度考えることをお勧めします。
人間というのは、よくも悪くも忘れる生き物です。
仕事で大きなミスをしてしまったという場面が訪れたとき、
そのときはとても辛いですが、何週間か経つと、
周りの人も自分でさえも、忘れてしまっているのです。
仕事というのは3年でだいたいひとつの区切りがつくと考えます。
同じく、ひとつの部署で3年ほど過ごすと、たいていの仕事が理解でき、
自分で仕事をコントロールできるようになります。
販売の仕事をやったら、次は商品開発、次はお客様サービスの部署、というかたちで
3年ごとに成長のサイクルができあがる、という、よいスパイラルが生まれます。
3か月、3年など、仕事の区切りは「3」のときにやってくるのです。
仕事をするうえでは、ぜひ「3」にこだわってほしい、と考えています。
ベンチャー企業よ、毛利元就を仰げ。
当社はベンチャー企業の中でも、比較的多くのキャリアを用意しています。
製販一体経営の当社だからこそ、商品開発、お客様サービス、マーケティング、販売など、
仕事は多岐にわたります。
ベンチャー企業とは、大企業と真っ向から勝負するのではなく、
自分たちが強みとする分野を認識したビジネスを展開していくべきです。
戦国大名でいくなら、毛利元就のような戦い方をしなければならないと思います。
毛利元就は、もともと大名ではありませんでしたが、
たくみな奇襲攻撃でやがて西日本を代表する戦国大名へとのし上がっています。
ベンチャー企業の良さは、順番を待たずに、機会が回ってくるということです。
ただ、そのチャンスがきたところで、やってもいないうちから“出来ません”というタイプの人、
また、高い所から飛び込むと仮定して、下を見て“何mあるのだろう?”と思い悩む人は
ベンチャー企業では難しいかと思います。
とにかく、一旦飛び込んでみる。
そしてその飛び込んだ後に考えるタイプの方が、
ベンチャーには向いていると思います。
ベンチャー企業も、毛利元就のような戦法を見習い、戦っていかなくてはなりません。
他社とうまく手を結びながら独立した運営を行い、
自分たちを強く大きくしていくということが必要です。
当社も、すでに過当競争となっている市場にはあえて手を出さず、
いかにして自分たちの強みを最大限生かすことができるか、
ということを常に考えた経営を展開したいと思っています。