代表取締役 米澤豊
設立 | 2007年8月23日 |
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事業内容 |
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会社HP | http://www.b-arrive.jp/index.html |
代理店勤務時代に培ったルート
私自身、起業するまで二社のサラリーマン時代があります。
大学を出てからはずっと博報堂にいたのですが、
32歳のときに富士通ラーニングメディアから広報宣伝・営業企画が弱いので
手伝ってくれないかという話があって転職をしました。
40歳までには、自分で会社を経営したいという考えがありましたので期間限定で・・。
40歳でフリープロデューサーとして独立。
直ぐにLinuxの国際認定資格LPICを運営していたNPO法人LPIジャパンの再生事業を手がけました。
LinuxはオープンソースOSであり、当時は行政でも導入が進んでいました。
Linuxの国際認定資格を取った技術者が求められていたのにも拘らず、団体の事業収益は低迷。
瀕死の重傷でした。
そこで再生するにあたり、専門学校にその資格を採用してもらうべく、
同団体の理事と全国の専門学校を飛びまわりました。
2年掛けて再生が軌道にのった頃、私は手を引いたのですが、
その後に残ったのは専門学校との強いコネクションでした。
そこで専門学校のコンサルタントとしてお仕事を頂き始めたのです。
そして、コンサルとして職業教育、キャリア教育をしている間に、
ある学校の方から、専門学校をもっとメジャーにしていきたいという想いを伺いました。
そこで業務提携をしたことが起業の始まりです。
専門学校と企業を結びつける
現在日本には約3,200の専門学校が存在し、
私どもは全国の専門学校と企業を結びつけることをビジネスとしております。
その主軸となるのが
(一財)職業教育・キャリア教育財団と連携して展開しているウェブサイト「専門学校と経営」です。
余り知られていないがとても重要な教育機関である専門学校を正しく理解してもらう為に展開しています。
専門学校は職業人を育成する教育機関です。
また、現在は高校卒業生の育成以外にも、
非正規雇用者の正規雇用転換において中核的教育機関としての役割があります。
日本の職業人を育成するために専門学校はより一層企業と結び付かなくてはならないのです。
如何に企業と専門学校を連携させ、winwinの関係を築くか、日々頭と体をフル回転させています。
連携の仕方はいくつかのパターンがありますが、企業は簡単に言うと、専門学校に商品・サービスを売りたい。
若しくは学生に商品・サービスを売りたいマーケティングを実施したい。
専門学校は、最新の技術を企業から仕入れたい、そしてできたら就職も・・と考えます。
お互いの目的・メリットを充分に理解し、
双方が長く付き合える環境をコンサルティングするのが弊社となるわけです。
企業側の理論が文教マーケットには通じません。
ですので間に立ち“翻訳”し、新たな座組みを提案しているのです。
大手との連携
さらに専門学校に備品、教材を売りたい、立て替え案件を受注したい、というように
企業の販売したいという気持ちは多々あります。
しかし学校側にメリットがないとただの一方的なセールスになってしまいます。
たとえば、ぐるなびさんと弊社との事業ですが、
ぐるなびさんにとっては専門学校にぐるなび会員になってもらうことで、
ランチは学生、夜は教員の来店が期待できます。
また専門学校にとっては、飲食店のアルバイトや学生のためのリクルートの接点になります。
また日本マイクロソフト社さんと「次世代ITリーダー養成ワーキンググループ」という組織づくりで連携しています。
これは日本マイクロソフト社さんと、北海道から九州まで35校の専門学校による事業なのですが、
日本マイクロソフト社さんの目的としては、次世代エンジニアを大勢育成したいという計画があります。
そのため専門学校にカリキュラムをつくってもらい、即戦力となる人材を育成するためのプログラムなんですね。
そのサポートを弊社で行っています。
また専門学校の授業に組み込まれるこで、若い世代にもWindows 8などの商品が広がることもメリットとなります。
文部科学省も改めて注目する専門学校
専門学校の入学者数は、全国的に年々増えています。
これには様々な背景があります。
専門学校入学は高校を出た方がほとんどなのですが、
近年の傾向として大学を出た方の入学も増えております。
大学の制度改革で学校数が増えてしまった反動で大学の就職率が低迷しています。
ですから、大学を卒業してから専門学校に再入学する学生が24,000人を超えてきています。
また若年層の雇用対策として文部科学省委託事業『成長分野等における中核的専門人材養成』などにより、
より実戦的なカリキュラム開発も進められています。。
今はフリーターの数が60万人を超えている現状なので、その分だけ税金が収まっていないという恐ろしい状態です。
なお2013年4月から専門学校は通信制と単位制というのが認められました。
本格的に各専門学校が通信制学科の立ち上げを行うのが、恐らく2015年、16年からと考えております。
そうなると、学習はデジタルデバイスです。
教科書の電子化、e-learningの導入、教員の育成、学生管理するサーバー数限りないインフラ整備が行われます。
これは企業の皆様にとって大きなビジネスチャンスなのではないでしょうか。
専門学校をメジャーにするために
商業的なマーケットとして専門学校を見て頂く企業は増えました。
しかし、「学生を育成して、相対的に国力(企業力)を高める」という観点では
まだまだ企業は専門学校を正しく見ているとは言えません。
大手企業になりますと、新卒募集の段階で4年制大学卒業見込み以上・・という制約を付けています。
営業職や事務職、生産現場に配属される活躍する人材は果たして大学生しかいないのでしょうか?
むしろ専門的知識を持った専門学校生の方が有益なケースも多いと思います。
少なくとも選考の門戸を開くべきだと思います。
若者のために、企業が変わっていかないといけません。
企業が変わることで若い方が社会を見る目を変えていくようにしていくことです。
そのための私の手段が専門学校だったということです。
また専門学校の先生方は熱い想いを持った方ばかりです。
「社会的にまだ専門学校ということで、なめられている。大学に負けたくない」
そういった話をきくと、何か役にたちたいという想いが湧き上がります。
私にできるのはより多くの企業と結びつけて、専門学校をメジャーにしていくことです。
そのための弊社の組織づくりとして営業、事務ともにクオリティを上げること、
そして5年後に30名組織を具体的な目標としています。
前例がないビジネスでトップになる
専門学校と企業を繋げることを
メインビジネスにしている会社というものはなくて、ライバルがいないというのが現状です。
それはある意味良いことですが、成功事例がありません。
もちろん今後、競合他社は出てきます。
これまで大学と企業を結びつける企業や大学に
商品を販売する企業はたくさんあるが専門学校はなかったのは何故でしょう。
それは専門学校という組織自体がわからない方が多いことが理由です。
私は前職でたまたま知ることができた、だからこのようなビジネスが成り立っているのです。
現状としては、企業が専門学校をまだまだ知りません。
営業に行っても「専門学校とは」という説明からです。
そこを変えていくにはまだ時間がかかります。
また弊社の今の段階としては
私の想いを理解し
一緒にやりたいという気持ちが一致した人間の素養を育てていっているというところです。
ベンチャースピリットといったら聞こえは良いですが、
それ相当の覚悟がある人材をこれからも探すことが大切です。
「ライバルがいないからこそ、この分野の先駆者になり、トップを張っていこう」
という気持ちを持った仲間を増やし、
専門学校をメジャーに、そして確固たる地位のあるものにしていくのが私の使命だと考えます。