代表取締役 長谷川 康之
設立 | 1986年11月 |
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事業内容 |
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会社HP | http://www.train.co.jp/ |
ミュージシャンから、7回の転職を繰り返して
実は私は学生時代、ミュージシャンとしてしっかり生活が出来るほどの
収入があったのです。そのためすでに社会には出ていたわけです。
慶應大学法学部を卒業する頃、あえて就職するならば
当時「世界一の広告代理店」と言われていた電通しか行きたい企業も無く、
電通一本で試験を受けました。
しかしその選考から落とされてしまったため、文学部に学士入学をして
「もう一年くらい学生生活を満喫しよう」と思ったのです。
その時はとにかく、超がつくほど派手に遊びました。(笑)
その後再び就職の時期を迎えた私は、強い想いを持たずに
「何となく」の就職をしたため、すぐに転職を繰り返す事となります。
7回目の転職時、「もうこれ以上、転職したらまずい」という危機感を抱きました。
そうして最後に入社したPRイベント制作会社では、とにかく我武者羅に働きました。
ファッションショーやイベントのディレクションをしたり、
やっと自分に向いている仕事内容だったという事もあったのでしょう。
その結果、周りから評価され、仕事も任され、大変ではありましたが
どんどん仕事が面白く感じるようになりました。
その会社でトータル8年間修業した後、そろそろ自分で勝負すべきだろうと思い、
32歳で「トレイン インターナショナル」というPR会社を起業したのです。
世の中にサプライズを
起業して一番意識したのは、他社と似た様な企画をせず、
PR会社として世の中を圧倒し、人々を感動させる事です。
今考えると少し早すぎたか?(笑)と思う様な企画もたくさんありました。
例えばルイ・ヴィトン心斎橋店のオープニングPR企画では、
東京からメディアを呼ぶために新幹線をルイ・ヴィトン一色にジャックした
「ルイ・ヴィトンエクスプレス」を走らせ、業界の話題となりました。
ハイネケンビールのPRでは、まだ広告のラッピングバスなど無い20年以上前に、
日本で初めて英国から2階建てのロンドンバスを持ち込んで
ハイネケングリーンに塗り走らせたり、
原宿の一等地に人工のスキー場のある期間限定ビアレストランをオープンさせたり…。
バナナ輸入組合のPRでは、ラフォーレ原宿前にホンモノのワニやジャングルがある
「原宿バナナ園」というのを期間限定で作ってしまったり。
とにかく他にはないサプライズ的な事を企画し続けました。
『感動の貯金』をする
多忙を極めながらも、まず自分が感動していなければ
人を感動させる事はできないという考えで、
日々色々な場所へ行って刺激を受ける事も怠りませんでした。
それは例えば海外までサッカーのワールドカップを観戦しに行ったり、
ニューヨークまでマイケル・ジャクソンのライブを観に行ったりと様々です。
そこで感じた事を自分の心の引き出しに入れ、また企画を考える。
感性を磨くというのは正直、易しい事ではありません。
小中高時代などの多感な時期に経験した事はその後にかなり影響します。
私の場合、小学生時代から007シリーズetc…の洋画を観に行ったり、
ビートルズやR&Bのレコードを買ったり、高校生の時には六本木に出入りしていたり…。
若い頃から大人の世界にとても興味を持っていました。
こういった事は間違いなく今の自分を形成した核となっているのを実感します。
若いうちの様々な経験から、「ヒト」や「モノ」を見抜く目を
養っておくという事は、お金で買えないほど重要です。
皆さんも、とにかく色々なモノを見て(観て)たくさん感動して下さい。
若い頃から感動の貯金をするという事がとても大切です。
やりがいについて
今ではPR会社にとどまらず、自社ブランドの商品開発を行うようになり、
むしろそちらが大きな規模になっています。
ヒット商品もたくさん生まれ、私自身さらにやりがいも増しました。
PR会社というのは、クライアントの商品そのものをいじる事は出来ません。
しかしメーカーとしてのトレインは、自分たちの感性を生かした商品を自由に創る事ができます。
全国のお店に自社商品が並んでいたり、街角で使っている人を見かけたり、
雑誌で有名人が愛用しているのを見たり、
たくさんのお客様から喜びの声を頂いたりすると、非常にやりがいを感じます。
いま学生の皆さんにも、是非やりがいのある仕事を見つけて欲しい。
ただ、「やりがいのある仕事=大変」だという事も踏まえたうえで飛び込む勢いで頑張って下さい。
最近は弊社もインターンシップ制度などで学生の受け入れも実施していますが、
本当にしたい仕事があるならば、募集をしていなくても興味のある企業に直接、
電話やメールなどで連絡するくらいの意気込みがほしいですね。
会社自体をブランド化したい
来年再来年に何をしているか?それは我々にとっても未知数です。
大企業が商品を開発する3倍の早さで作るので、
トレンドに敏感になりつつ、よりスピーディに商品化しています。
そうやって、「ステイフィット」、「女優ミラー」、
「マカロンストラップ」や「アーユル チェアー」などのヒット商品を送り出してきました。
今では「トレインは次は何を仕掛けて来るんだろう?」と期待される事も多くなりました。
ただ、単なるヒットメーカーで終わらずに、スマッシュヒットする商品と
長く継続して売れ続ける定番商品とを50:50、両輪で売り続けて行きたいと思っています。
また、会社の売上を上げる以外に、「トレインの社員は給料が高い」というブランドを
創っていきたいとも考えています。
弊社では結果をしっかり出した人には相応の評価をし、給与に反映しています。
ボーナスは幹部6人が互いに全員の査定をしています。
この制度のおかげで皆で高め合うということができ、
社員すべてで会社を創っていく事に繋がっています。
これからもっと会社全体が良くなるために改善したり、常に成長中と言っても良いかもしれません。
トレインというブランドを作る事に今は情熱を傾けているのです。