代表取締役 平田 勝治


代表取締役 平田 勝治

設立 2005年1月14日
事業内容
  • グリストラップ(受水槽、雑排水槽など)清掃・修理・工事・販売
  • 排水管清掃
  • エアコン・フードダクト・コンデンサー
    ・焼肉ロースターなどの清掃
  • 害虫駆除
会社HP http://www.globar.co.jp/company/

「30歳までに社長になるという強い思い」

小さい頃から、父から「人の上に立て」と教えられて育ちました。
社長になりたいと思ったのは、そうした父の教えがきっかけです。
自分の性格も、何かを生み出すということが好きで、
自分が何かを作り出すことで、喜んでもらうことが自分の喜びでした。
そのため、30歳までには社長になるつもりでした。

30歳という年齢が刻々と近づくにつれ、焦りを感じていたとき、
社内で「グリストラップ清掃」という新しい事業を立ち上げることになったのです。
立ち上げに携わるうちに、大きな初期投資は必要なく、自分の身体ひとつでできるんじゃないかと考えました。
挑戦するなら今がチャンス、と思い立ったわたしは、社長のところへ出向き、
この事業を任せてもらえるよう交渉したのです。
グリストラップ清掃事業に関しては知識が乏しい部分もありましたが、
すでに確立していた手法を真似、目標どおり30歳のときに独立することになりました。

「失敗をばねにして、2度目の独立へ」

独立当初は、事業に関するノウハウや、人脈をまったく持っておりませんでした。
まずは顧客獲得から始めようと、1000社近い外食産業の一覧表を入手し、
1社づつテレアポを始めました。
しかし、すべての店舗に電話をかけた結果、売上はたった1万円にしかならず、
一覧表入手にかかった2万円という費用さえも回収することができなかったのです。
原因は、わたしの営業トークが甘かったこと、さらには提供しているサービスの質も
よくなかったことでした。
その後もまったく売上が上がらず、追い込まれてしまったわたしは、
一度は退職した前職の社長のもとへ出向き、もう一度、復帰させてもらえるようお願いしました。
そして、社内事業として、グリストラップ清掃事業を再スタートさせることができました。
社内事業としてやっていくことで、資金面でも、交渉の面でも、個人でやっていたときよりも
かなり有利な状態で進めることができ、その結果、3年で黒字化させることができました。
サービスも最初に始めた頃に比べ、圧倒的によい内容で提供できるよう改善できたこともあり、
ようやく事業を軌道に乗せることができました。
グリストラップ事業を黒字転換させ、2年ほど経ったとき、再び独立したいと思い始めました。
今度は絶対失敗しないつもりで、資金繰りなどをきちんとシミュレーションしました。うまくいくと確信しました。
37歳のとき、社長に再度独立を申し出たところ、社長から個人的に資金援助を受け、
当時取引のあった約500店舗も、1店舗も漏れることなく取引を継続することができたのです。

「初めて部下を従える…社長としての苦労」

前職では、わたしともう一人の社員で、新規事業の立ち上げばかり手がけていたこともあり、
部下を何人も従えるような経験がありませんでした。
そのため、自分が社長として、社員をきちんと取りまとめていけるかどうかということに、とても不安を感じていました。
さらに、取引先は大手チェーン店2社の店舗で構成されていたこともあり、
そのどちらかと取引が切れてしまえば、たちまち経営が成り立たなくなるというような状況でした。
しかし、当時営業マンは私しかおらず、昼間は営業、夜は作業というハードスケジュールでした。
思ったような営業成果が出ず、現状維持させていく体力しか残っていませんでした。
そして、とうとう独立して3年が経ったとき、大手チェーン店1社との取引が終了してしまいました。
わたしは、業績悪化よりも、社員が相次いで退職してしまうことをとても心配しました。
社員に対しては、今後の展望なども含め、一生懸命説明をしました。
新しく営業担当を採用してからは、新規顧客も徐々に開拓でき、再び上昇気流に乗ることができました。
当時残ってくれた社員には、今でも本当に感謝しています。
当社は、最初は中途採用のみの実施でしたが、当時の求人広告の担当者から、新卒採用を勧められ、
3年前から新卒採用を始めました。

「2015年に目標売上10億円」

現在、4億円程度の売上がありますが、これを2015年には10億円に持っていきたいと思います。
グリストラップ清掃事業を展開する企業の中で、この程度の売上があれば、業界トップであると言えるからです。
まずは専門特化した領域で、トップになりたいと考えています。
また、同じような事業を展開している企業が山ほど存在している現在、
当社でも一昨年から、会社の強みをどこに持っていくかということを色々と思案しています。
実際の清掃作業では、差別化することがなかなか難しく、ブランディングや人材でしか差別化は図れないと考えています。
ブランディングについては、組織全体で取り組んでいき、環境に関するガイドラインに則った企業であるという認定を
受けるなど、安心・安全な企業であることをアピールしていきます。
人材の面では、同業他社ではこだわって取り組んでいる企業はそこまで多くありません。
営業マンが、作業服を着て営業に出向くような企業もあるくらいです。
当社の人材教育は、科学的なアプローチを意識しており、
新入社員に対しては、1ヶ月間座学研修で、ロジカルシンキングや財務諸表の読み方などを教育し、
具体的な会社の例を挙げたり、新聞記事を取り上げて考えを聞いたりなど、より身に付きやすい内容にしています。
人材の部分でも徹底してこだわっていくことで、他社に埋もれず戦っていけるような会社作りをしていきます。
そして10年以内に、トップシェアにまで上り詰めることが今後の目標です。

「われわれは、清掃業ではなくサービス業である」

当社のビジネスは、地味ですし、業界をよく知らない人々にとっては、とてもとっつきにくいイメージがあると思います。
わたしは、こうしたイメージを変え、もっとなじみやすいようにしていきたいです。
そのためには、業界全体のイメージは変えられないにしても、
「こんなことをやっている会社があるんだ」といいイメージを持ってもらえるような会社にしていきたい、
というのは創業当初から変わらない思いです。
これまでも、この業界はこうだ、という先入観をなるべく排除してきたので、
今後も清掃業ではなく、サービス業であるというプライドを持ってユニークなポジションであり続けたいと思います。
また、今後のビジネス展開として、海外への進出は社内でも度々話題になります。
昨今、国内の外食産業はどんどんアジアに進出しており、それに紐づいて、当社にもアジア進出のお声はかかります。
しかし、まだまだ国内で市場は広がりを見せています。
清掃に重きを置いていない店舗はまだまだあるので、当社の事業はまだまだ国内で広がっていくと考えています。
やがて飽和状態になったときでも、海外進出は遅くはないのかと思います。
まずは日本にて、ビジネスを確立していきたいです。
特に、この業界は独占的なシェアを持つ企業が存在しておらず、国内でシェアが散っている状態です。
地域密着系の企業が多く、全国展開している企業は本当に数える程度です。
当社も、関西や中部エリアに支店を展開していこうと考えているのですが、
この事業には県の許可が必要で、当社はまだ関東でしか許可を得ていません。
そのため、関東以外のクライアントに対しては、そのエリアのパートナー企業へ業務を委託しているのが現状です。
そうしたパートナー企業を取りまとめ、ビジネスを展開し、
クライアントへよりよいご提案ができるようにしていこうというアイデアも検討中です。

「もっと、グッドファイトをしよう」

「もっとグッドファイトをしよう」
当社はさらなるサービス向上のため、現在のグリストラップ清掃事業以外にも、アイデアを模索中です。
そのため、新入社員に対しても、どんどん意見を出すことができるよう、
社員に対してわたしが直接アドバイスし、共有できるような環境作りを心がけています。
また、会議では、主張すること、人の主張を聞くこと、よい討論をすること、の3つを社員に指示しています。
会議の中で、お互いの考えをぶつけあい、グッドファイト、つまりよい討論をすることで自分たちの考えを常に研ぎ澄まし、
より良いものを作り出してほしいということが狙いです。
当社は実力主義を標榜していますので、上にいける実力のある人たちは、どんどん上がっていけるようにしていきます。

アルバイトと社員は違うと考えている学生は多いと思いますが、仕事はやってみると案外できてしまうことがあります。
就職活動をする中で、「自己分析」ができないと悩む学生は多いと聞きます。
いったん興味のある業界や企業が決まると、
そこに自分を合わせなければならないという強迫観念に縛られてしまう人が多いようにも見受けられます。
しかし、どの仕事でやろうとも、仕事の面白さは存在しています。
仕事はやってみて初めてわかる部分があるから、もっとおおらかに考えてみてもいいと思います。