代表取締役 松本憲弘
設立 | 2010年11月25日 |
---|---|
事業内容 |
|
会社HP | http://www.growth-p.com |
板前修業から不動産業界へ
学生時代は、板前になるつもりでした。
小さい頃から人の喜ぶことをするのが好きで、自分の作ったものを、
笑顔で「おいしい」と言ってもらうことがとても嬉しかったし、
将来は自分の店を持って経営者になりたい、という思いもありました。
故郷の長崎には、業種の選択肢があまりありませんでしたので、
学校を卒業するとすぐバッグ一個持って、関西の飲食店に飛び込んで行きました。
関西を選んだ理由は、単純に「食の街」だったから。
たまたま飛び込んだ店の寮に住み込み、そこで初任給8万、
休みは月に1回で、朝から晩まで働いていました。
そこへ阪神・淡路大震災が起き、板前の仕事の代わりに
マンションを建てるアルバイトをするようになりました。
こちらは日給2万で、時間も5時には終了。
味をしめて、板前に戻れなくなってしまいました。
やがて復興のアルバイトも少なくなっていき、
私のお金もなくなってきましたので、そろそろ何かしようと東京へ。
東京で不動産会社へ就職。不動産のことは何もわかりませんし、あったのは情熱だけ。
その時の上司を超えてやろう、常に1番でいようという野心で、
1年目は1日も休まずに、自分にできることを最大限にやっていました。
板前出身ですので、掃除、挨拶はできた。
当たり前のことをしっかりとやっていたら、少しずつ仕事も与えられるようになって。
時間を最大限に費やして、お客さんのために頑張っていました。
仕事は面白かったし、稼いでもいました。しかしそれ以上のものが見えない。
来年も同じことをしているのだろうかとどこか面白くない気持ちがありました。
年齢が上がれば、一生懸命にも限界がきます。
野心から志へ
そんな時、他の会社から声が掛かりました。退職する時には自分からでなく、
他社に引き抜かれ、給料もアップして辞めようと思っていましたので、
声をかけてくれた3社のうちの1社へ転職。
営業ではなく、管理部門に配属されましたが、
会社自体が思っていたのとは違っていました。
社員が、自分が何をしているか分かっていない。
必要な人員なのかも疑問でした。
そこで社長に進言し、了諾をもらって改革を始めました。
画期的なことだったのですが、営業の社員から
「給料もらえるんだからいいじゃないか」
「何でそんなことをするんだ」と邪魔者にされて。
社長に「どっちを取るんですか」と詰め寄った挙句、
その人に辞めてもらい、私は営業と管理部門を兼任することになりました。
経費を見直して、人員は半分ほどに削減。前年より200%くらいにアップしました。
その後も改革を進め、次の年には取締役になりましたが、
やがて社長と方向性が合わずに退社。
企業としての行き先がないと、社員はついてこない。
給料は良くても、仕事をしないままだめになってしまう。
企業としての理念や目的、社員がどうなりたいか、どうしたらいいのか、
ということが明らかでないと何も変わらない。
その会社で、大事なことを学ばせてもらいました。
大きく人生が変わったのもその頃です。『夢に日付を!』(渡邉美樹著)という、
通勤途中に読んでいたその本の影響で、人生が変わりました。
当時33歳でしたが、36歳までに起業しよう!と決めました。
社員が幸せにならないと、会社を継続することは難しい、
私は社員を幸せにする会社を創ろう、という志ができたのです。
野心が志に変わり、そこから人生が画期的に変わりました。
今まで出会えなかった人に教えをもらい、経験から学び、どんどん吸収していきました。
踏み出すと、規模も広がりました。それを下の人たちに伝えていくことで、
恩返しようという思いも生まれました。
お客様の幸せ、社員の幸せ、会社の成長
35歳で起業しました。起業した理由は、社員を幸せにしたいから。
幸せとは、給料が多い、休みが多いというのではなく、
社員一人ひとりが必要とされる人材であること。
「みんなで成長して行こう」という思いを込めた「グロース」なんです。
○○さんがいてくれて良かった、この会社があって良かった、
と言われることが誇りになる。
社員自身も「私じゃないと」という気持ちにもなり、成長できる。
お客様に「ありがとう」と言われたら、そこに利益が乗ってくるのだと思います。
そのためにはまずお客様を幸せにしないと、社員も幸せになれない。
不動産会社はたくさんあるし、ペットに特化した会社もあるでしょう。
その中で、弊社はペットのために仕事をして、他社と差別化しています。
当たり前のことを当たり前にやっているだけで差別化できるのです。
少子化や離婚の増加する世の中で、ペットの癒しを求めている人は多い。
立ち上げた当初は「やめた方がいい」と言われたこともありましたが、
需要は必ずありますし、不可能を可能にすることで
ビジネスチャンスが生まれるのだと思います。
いい意味で、不動産の常識を取り外していきたいですね。
「こんな不動産屋があったんだ!」と。お客様とは契約の時から繋がっているんです。
契約の決まったお客様が遊びに来てくれたりもしますよ。
弊社はたまたま自分たちがやりたいと思っていて、
お客様に必要とされてもいてマッチングしたので、使命感も感じています。
学生へメッセージ
お金は手段、道具であって、幸せになるためのものではありません。
お金のためにブレてしまう。
何のためにそれをやるのか?目的・思いがあればブレません。
「何のために」を明確にすれば、人生観も、成長のしかたも違ってくるでしょう。
目的を持って、早めに起業を目指すことをお薦めします。
大変なことですが、自分の思いを会社として伝えていくことができる。
雇用を通じて、幸せになれる人を一人でも多く作っていける。
その思いが伝わって、幸せな人が増えてくる。
自分だけの都合で起業するのは良くありませんが、失敗も自分の活力になります。
絶対に諦めなければ、どうにかなります。