代表取締役 北野 雄太
設立 | 2005年9月5日 |
---|---|
事業内容 |
|
会社HP | http://www.license-tech.com/index.php |
カナダへの留学でビジネスに目覚める
大学では文学部に通っていて英語の教師になろうと思っていました。
それで、3年生を終えた時には、英語力を鍛えるためにカナダに行きました。
なぜカナダかというと、スキーができるから(笑)。
当時、スキーのサークルを一生懸命やっていたので、
スキーもできて英語も学べる国がいい、と。それで2年間カナダに行きました。
留学中には、カナダ人の友達がたくさんできました。
カナダでは、スキーができるできないが、「いいヤツ悪いヤツ」の判断に直結するらしいんですよ(笑)。
だから日本人でもそこそこスキーができるからと仲間に入れてもらえたようです。
外国人としてではなく、スキーの仲間として扱ってくれる、同世代の仲間ができたことは、本当に良かったです。
カナダでは、社会人向けのオープンカレッジもを受講しました。
通ったのは、ブリティッシュコロンビア大学。英語を使ったビジネスに興味をおぼえ、
「Import and Export」=「輸入と輸出」を学びました。これが、なかなかダイナミックで面白かった!
講師は実際にビジネスをしている人で、体験談や失敗談を織り交ぜた講義でした。
1年間その授業を受けたら教師ではなくビジネスをやりたくなりました。
人と接することの面白さを実感
帰国して探したのは、メーカー系か、何か得意分野がある商社。
そこで見つけたのが「サンリオ」でした。
それまでの私の人生には全く縁がなかった、「ハローキティ」「けろけろけろっぴ」などですよ(笑)。
海外での販売を手掛ける貿易部に配属してもらうことができました。
貿易部では、カナダの大学で培った英語力と外国の人にも臆さない厚顔無恥なところ(笑)、
学んだ貿易実務を生かすことができました。海外との交渉や船積み、貿易、購買など、なかなか面白かったですよ。
働いていて、私が面白いと思うのは「人」と接している時です。
テレビやゲームや車など、面白いことは色々ありますがいつかは飽きてしまうものです。
やはり飽きないのは「人」、いちばん面白いですね。また、異文化に接するのも非常に刺激になります。
だから私は、何回か転職をしていますが、人と接する仕事、海外とのつながりがある仕事というのを
常に自分のキーワードにしています。
自分のピークを考え始めた時期
最初に入ったサンリオだけが日本の会社で、あとは全て外資系です。
その中で、最も大変だったけれど面白かったのがコンピューターのネットワーク機器を扱っている
「シスコシステムズ」で、1996年から2002年までいました。
その時期というのは、インターネットがすごい勢いで普及したんですね。
自分のやっていることが世の中の話題になるのがとても面白かったんですよ。
例えば、皆がe-mailの話をしていたり、ドコモに納品したものがi-modeに使われたり・・・。
本当に世の中の最前線にいるような気がしていました。
その後はマイクロソフトで働いたりと、外資系を何社か経験しました。
そのような企業にいながら考えていたことは、社会人として最も脂がのる時期というのは
いったいいつなんだろう、ということ。20代は、まだまだ経験不足なので違います。
しかし60代ともなると疲れてしまっています。
そう考えると、その時期は40代くらいなのかなあと、30代に入ったころから漠然と考えていました。
やはり、歯車の一部でいるのが嫌だと感じたんですね。他人の会社、他人が頂点にいる会社の中で、
自分が最も輝いている時期を消費したくない、自分のピークは自分のために使いと思い、
起業を考えるようになりました。
中古のネットワーク機器を販売
そして、38歳の時に、企業へのコンサルティングやネットワークの構築などで起業をしました。
それと、中古のネットワーク機器も扱うことにしました。
海外においては、特にアメリカなどには、中古のネットワーク機器を専門に扱う商社が相当数あります。
個人商店みたいなのを入れたら600社や700社はあるでしょうね。市場規模でいうと2,000億円を超えています。
かたや日本は、まだ5社くらいで市場規模については8億円くらいです。
日本においては、中古機器に対しては「安かろう悪かろうではないか」「中古はあぶない」
などという抵抗感があります。しかし我が社は、安かろう悪かろうでもなく、ノークレームノーリターンでもありません。
販売したものには1年間の動作保証をつけています。これは実際には怖いことなんですよ。
壊れたら何回でも取り替えなければいけないんですから。品質に対しての責任を全て負うということです。
私達は、中古機器の品質が高いことが分かっています。また、輸入した時点でテストを行っていますし、
おかしいと思ったらコンポーネント単位で替えています。だから絶対に壊れず、安心して販売できていますね。
安心という付加価値もお客様に提供する
日本でも、中古のネットワーク機器を扱う業者はいますが、
多くは中古パソコン屋さんに毛が生えた程度で、製品をただ右から左に流すだけです。
中古の機器を扱いながら、コンサルティングや保守もするのは日本では当社しかありません。
これは、ただ単に機器を販売するのではなく、付加価値をつけているということです。
どのような設定にするかを考え、実際の設定も行う、そしてハードウエアは中古なのでコストが安く済む、
当社は企業にとっては、非常に便利な会社です。
仕入れや販売については、在庫は置かないシステムです。
例えばシスコシステムの製品は、3,000種類ほどあり、お客様が、その中から何を注文するかは分かりません。
だからその都度、市場から調達してくるのですが、アメリカにあるパートナー会社に依頼をかけて、
最安値のところから買い取ります。
学生へのメッセージ
学生さんは、社会に出るにあたってたくさんの勉強をしていると思います。
それは、会社に入ってからも続けることが大切です。
会社に入って、「足りない」と感じたら臆せずに勉強する人を企業は必要としています。
例えば、英語が話せないのに、英語力が必要とされた時。
そこですぐに英語の勉強を始めること。時間もお金も自己投資を惜しまないでください。
社会人になると、毎日が忙しいのでこれはとても大変なことだと思います。
しかし意識して少しずつでも勉強をしているとそれが積み重なって、それなりのものになります。
自分の価値を上げていくための努力ができない人はベンチャーにも向いていません。
たくさんの引き出しを持っていると、その時その時で、この引き出し、あの引き出しと、
対処していくことができる人間になれると思いますし、そんな人材こそが今の企業が求めている人材です。
ぜひ自分への投資を惜しまず、突き進んでください。