CEO 辻川友紀

CEO 辻川友紀

設立 2012年2月2日
事業内容
    • 無料学習サービス『ShareWis』の運営
会社HP http://share-wis.com

研究の日々と学会

藻(も)の研究。
それが大学院に進んだ私がやっていたことです。
ある種の藻は二酸化炭素を効率よく溜め込むことができる、
そのメカニズムを解き明かす。

毎日が実験、研究の日々。
そんな研究者一直線の路線を進んでいた私に、
ある時、心変わりする出来事がありました。

それは、とある学会でのこと。
自分の研究内容を発表した後。
私の研究内容に興味を示してくれた海外の研究者から一緒に研究しないか?
と誘われたのです。
その時、これまでの努力と苦労が実を結んだな、と思ったのではなく、
自分のアイデアを発信することが、まさか他の人の心を動かした。

この事実に驚くとともに、
これは研究者よりも面白いかも、そう思い始めたのです。
つまり、自分のアイデアが他人を、そして世の中を動かせる。
それができる仕事って、じゃあ何なのか?
それこそが、ビジネスの世界だったのです。

30歳までに起業する

研究者だった自分に、どんなビジネスができるのか?
考えた末に、私が選んだのは教育という分野。
研究と教育って、どこか似ているような気がしたんですね。

ともあれ、この分野で新しいサービスを作り、自ら会社を立ち上げる。
そしてそれを30歳までに実現する。

そう決めて、まず始めたのが就職でした。
起業する資金もない、そして経験もない。
だからまずは会社に入りビジネスの基礎を学ぶことにしました。

そして、働きながら、自分や会社の同期の知恵を借り
教育分野での新サービスを、少しずつ形にしていきました。

そうして2012年に、
株式会社シェアウィズを立ち上げることができました。

利用者の声をカタチに

自社サービスをより強化するのは当たり前のこと。
当然、私も考えました。

『どうすればもっといいサービスを提供できるのか?』

ただ、自分一人で考えるには限界がある。
そこで私は、お客様から生の声を聞こう、と考えました。

具体的には、一定以上のサービスを利用したお客様に
『直接会ってもいいですか?』
とアンケート形式でお願いする。そんな形で協力者を募りました。

実際、会ってくれた方は沢山いらっしゃいました。
特に私が驚いたのは、その方達の多くが真剣に考えてくれていたこと。
サービスの改善点、問題点、もっとこうした方がいいと思う、など。
逆に私からサービスの新機能の話をしてみれば、
それは必要ないからと、リアルな回答をしてくれることも。

共通して言えるのは、皆さんとてもいい人達だったこと。
弊社の事業が学習サービスなので、利用される方も真面目な方ばかりでした。
中には居酒屋で盃を酌み交わしたこともありましたが。

ともあれ、そういう生の声をたくさん聞くことができた。
そして、それをカタチにできている。

それはお客様の望む形に仕上がっているということ。
これは相当な強みだと思っていますね。

学生時代と今のつながり

研究者としての自分と、経営者としての自分。
これらは、何ら共通点が無いように見えて、実は違います。

研究者は、生物の研究をする中で、
異なる分野の研究者やその研究から、様々なアイデアを得る。

経営者は、自社おサービスをよりいいものにする中で
お客様の生の声を聞き、それを反映させていく。

つまり、他の誰かから話を聞いてアイデアを得て、
そこからより深く理解していいものを作り上げる。
そんな手法は、研究者も経営者も同じだったのです。

つまり研究者としての経験をビジネスの世界で活かすことができる。
意外なことでしたが、確かなアドバンテージとして
徐々に実感している最中です。

海外展開を視野に

実は、日本よりも海外の方がキャリアステップに対する意識が高いのです。
それは、弊社の事業である教育事業。
とりわけ、社会人向けの教育事業というマーケットの規模も、
日本より世界の市場の方が大きいのです。

では何故、日本人の意識が低いのか?
例えば、英語を学ぶために英会話教室に高額の受講料を支払い受講する。
ですが実際は、その意識の低さ故に、日本人は英会話教室に通っていることで満足してしまう。
『英会話教室に通っているんだからきっと英語が話せるようになるだろう』
そんな安心感で満足してしまい、時には英会話教室に通わないこともあります。

対して海外は違います。
学びたいスキルを持っている友人からでも必死に学び、
そして年収何千万円で大豪邸に住んでいる。
そんな方が沢山居ます。

それ故の意識の差は、結果としてマーケットの規模の差にも繋がっているのです。

市場規模を考えるのなら、今後は海外展開も視野に入れているのは当然のこと。
しかし、私は、日本人のキャリアステップに対する意識を変える。
そんなことも考えています。

また飲みたい人と働きたい

プログラミングの高いスキルを有している方。
あるいは、マネージメントの経験を有している方。

今後もコンテンツの強化に努めていくならば、
より高いスキルを持った人材を獲得して、チームとしてやっていくべきでしょう。

しかし、チームとして共同でやっていく以上例えば足並みを揃えることや、
目標に向けて仲間と一緒に働ける。
そんな簡単なことが何より重要になります。
というより、私はスキルとかよりもこれらを重要視しています。

結局のところ、スキルを持っていても一緒に働いていて面白くなかったり、
同じ部署に居てギクシャクしては、チーム全体のパフォーマンスの低下にも繋がります。

だから、実力もさることながらそんな働きやすさ。
もっと言えば一緒に酒を飲みに行って、もう一度飲みたくなる。
そんなことも重要だと思うのです。

もちろん経営者として、そういった意識で組織づくりを徹底しないといけません。
ですが、これはこれから入ってくる方々にも意識してもらいたいこと。

こんなことに着目して、仲間を増やしていければと思っています。