代表取締役 南和繁

代表取締役 南和繁

設立 2009年7月
事業内容
    • ■アパレル雑貨の企画・販売事業
    • ■ウェブサイト構築・運営事業
    • ■ビジネスサポート事業
会社HP http://vik.jp/

起業は手段でしかない

社会人になればほぼ毎日、朝から晩まで働く日々が続きます。
それならば、自分がやりたいことや、興奮できること、
楽しいと思えることを仕事にした方が、
充実した毎日を過ごせるのではないでしょうか。

「その為には、自分が働く会社を自分自信でデザインするのが、一番いい方法じゃないか」
という考えから、私は起業という選択をしました。
多くの経営者の方々とは、少し違う経緯かもしれません。
ただ私が思うのは、起業は目的じゃなく、一つの手段に過ぎないということです。
大事なのは「何のために」起業するのかであって、
それをきちんと考えることが大切だと考えます。

こんなアイディアを思いついたから起業した。
沢山のお金を稼ぎたいから起業した。
ある分野で社会に貢献したいから起業した。
経緯は人それぞれです。

その中で私の場合は、私と私の仲間が楽しいと思える事を、
毎日し続ける手段として、バリューイノベーション株式会社をつくりました。

楽しめる仕事を求めて

学生時代から現在まで、私がやりたいと思ったことは色々ありました。

学生時代は映画の勉強をする為にアメリカへ留学。
その時に同じく専攻していた経済学でビジネスに興味を持ち、
映画ではなく、ビジネスの道へと進むことにしました。

金融の仕事をした後に、事業会社に就職し、飲食店やアパレルの事業立ち上げに、
ウェブプロデューサーや、ベンチャーキャピタリストと、
あえて様々な業界の仕事を経験しました。

とにかく、若い時は興味とチャンスがあれば何でもやってみる。
そんな感じで様々な業種、職種を経験するように心がけました。

年を重ねれば転職なんて、そんな簡単にはできませんので、
だから今のうちは色々なことをやる。
そして「これが楽しい」と熱くなれるものをなるべく沢山見つけ、
それを仕事にする。

事実、弊社の事業内容は、アパレルブランド、EC、ウェブメディア、
飲食コンサルティング、輸出入などの展開と様々。
それらは全て、僕や仲間がやりたいと思ったこと。
そして、これを仕事に出来たら楽しいだろうなと思えることです。

楽しめる仕事を長く続ける

起業というと、新しいアイデアのビジネス、というイメージが強いかもしれません。
ただ、既存のビジネスと新しいアイデアのビジネスのうち、マネタイズしやすいのは、
間違いなく既存のビジネスに近い方でしょう。

極端な例をあげると、街の商店街の帽子屋とか洋服屋さん。
流行っていなさそうでも、ビジネスとして成立して、
毎月売上もしっかり上げているので、中には50年以上続いているなんてお店もあります。

やはり事業を始めるのならずっと長く続けられるように。
この辺は特に心掛けています。

あとは何をするか。
「こんなサービスがあったら楽しくないかな?」
「こんなプロダクト便利だよね!」
そんな会話から出てきたことを形にする。

会社に行くのが楽しみになるようなことをビジネスにできたらいいなと思っています。
社運をかけたプロジェクトみたいに大げさにせず、
むしろ気軽に興味のあることにスモールスタートでチャレンジしていくスタイルで、
色んな事業を展開しています。

「ビジョンは?」とか、よく聞かれるのですが、
「楽しめることを、楽しめる限り、続けていくこと」が目標なので、
具体的なゴールを設定することが難しいですね。

ムリに成長させない戦略

企業の成長は、手段の一つだと思っています。大事なことは、
「何のため人を増やしたり、売上目標を上げたり、会社を大きくするのか?」
それが明確でない状態では、無理に急いで会社を大きくする必要は無いと思うのです。

ある目的を達成するために、成長すべき企業や、ビジネスモデルは沢山あり、
成長をし続けている素晴らしい企業も沢山あります。

ただ私達は、何かの決断をする時、
必ず「それは何のためにやるのか?」ということを一度思い返し、
本当に必要なことかどうかをきちんと考えるようにしています。
得るものと、失うものも明確にする。

うちの会社の場合、最もプライオリティが高いのは、
「私を含め、皆が毎日楽しめる仕事を長く続ける」こと。
そして、私達のプロダクトやサービスを使って頂く、
ユーザーさんに感動してもらうこと。

組織が大きくなったり、売上が大きくなりすぎたために、
出来なくなることも多くあると思っています。
だからそれを実現する為に必要なことを選択する。
きちんと選択せずに、なんとなく進むのはかなりリスクがあると思います。
そういう考えがあるから、おそらくこの先も、
必要が無ければ会社を無理に成長させることはないでしょう。

あと、うちの場合は、ある程度ポートフォリオを組む事も心がけています。
「主要な売上が急になくなった」そんなことにならない様に、
バランスを取ってリスク分散をしておく。
そうしなければ、今月の売上を上げるために、
急に楽しく思えないこともしなければならなくなります。

更に、「毎日、楽しめる仕事」だけじゃなく、
それを「続ける」ことをしていかなければならないのです。

それを実現させる方法が、「無理に会社を成長させない戦略」なのです。

愛社精神

能力や経験は、努力をすれば比較的簡単に身に付くと思います。
だから、私が初めて人を採用する時に望んだのは、スキルではなく、人格。
一言でいうと、「真面目でコツコツ努力でき、きちんと感謝できる人」です。

実際、このような方々を採用してスタートした会社なので、
社内の雰囲気はとにかくいい感じです。
一人ひとりが努力を怠らず、誰かが忙しそうならば皆で助け合う。
ちなみに、会社設立以来、遅刻した社員は延べ2回だけ。
こんな会社、そうは無いと思うんです。
こんな感じだから僕も、社員さんには自然と素直に感謝できます。

また、少し古い考えかもしれませんが、自分が所属する組織に対してある程度の愛を持ち、
『会社というグループを守っていきたい』と思えるような気持ち、
これは意外と大切で、それは色々な所で仕事の結果に現れると思います。

私は勿論のこと、社員さんにもそう気持ちを持ってもらえる様な環境をつくり、
この会社で働けて幸せだなと思ってもらえる「会社というグループ」を
作ることをには重点をおいています。

たくさんの経験をつむ

学生の皆さんには色んなアルバイト、あるいはインターンをやることをお勧めします。
様々な職種を経験することはたくさんのことを勉強できるからです。

それは、社会人になれば転職するのが大変だから、という理由もあります。
私自身、何度も職を変えきたから言えるのですが、
年齢を重ねてからの転職や全く違う業種にいくことには大きな労力が必要になります。

だから、今の内にたくさん経験をつんでおくことです。
とはいえ、ただ言われたことだけをこなすのではなく、
働きつつも「自分ならこうする」と考えながら、
その会社や事業を自分で経営しているつもりで、真剣に働いてみるのです。
練習なしで、起業するのはかなりリスキーですから、どこかで練習させてもらうのです。
ただ、その会社を利用するのではなく、働かせていただいている会社に感謝しながら、
結果も出だなければ、良い経験にはなりません。

例えばラーメン屋でアルバイトをしたら、自分ならこんな風にお店の宣伝をするのにな、
とかそんな風に経営者の立場になり、自分なりにやれることを考える。
「こうすれば売上が5%上がると思います」という考えを提案して、実行する。
このように試せるチャンスが、学生には数多くあるのです。

皆さんに進みたい道があるのなら、アルバイトでもインターンでもやって、経験をつんでおく。
そんな学生のうちだからこそ、できることをやっておくべきだと思います。

また、経営者のなるべく近くで働ける環境も、とても厳しい経験になると思いますがオススメです。