代表取締役社長 永田 幹広

代表取締役社長 永田 幹広

設立 2008年2月27日
事業内容
    • 店舗向けデジタルコンテンツの提供
    • O2O事業
会社HP http://www.mediator.jp/

2009年に社長就任

5年ほど前から、当社の社長を務めさせていただいています。
それまでもITコンテンツ業界でずっと仕事をしてきて、メディエーター以前には、
NHN JAPANという会社(現在のLINEとNHNPlayArtの前身)で働いていたのですが、
NHNが2009年に当社を完全子会社化するにあたって委任を受け、
それからは社長として、事業立ち上げから自由に仕切らせてもらっています。

自分で起業したわけではなく、子会社に出向するような形で社長になったので、
グループ全体から見ればある部署の課長、部長のような感じだと思っていますね。
ただ、会社のなかでマネージャーという役職に就くと、
部下に対しても上司に対してもすごく責任がかかることになると思うんですが、
私はその点、自分が社長として自由に事業を進められる立場にあるので、
ある意味ではいいポジションなのかな、とも感じています。
サラリーマンでありながら、社長であるというような。
その中間の立場にいる感覚です。

デジタルコンテンツと店舗をつなぐ事業

当社の理念は、オンラインと店舗をつなげる事業を展開していくことです。
実はNHNに入る以前に、あるゲーム会社で働いていたんです。
そこからNHNへ移ったのは、ゲームというオンラインコンテンツを
オフラインへの展開にするのが得意だったからです。

私自身はゲームを開発したり運用したりするスキルを持っていない人間なので、
もっと違った方向で働きたいとかねがね考えていたんです。
そんな折、さまざまな店舗や施設のプロデュースをやってみないかと
NHNからお誘いを受けたのです。

秋葉原で全然ゲームと関係ない三階建てのビルをプロデュースしたり、
当時まだ珍しかったタッチパネルで遊べるカフェを原宿にオープンしたり、
そういうゲーム以外の事業を自由にさせてもらっていました。

そしてこれが、現在のメディエーターの事業とつながっています。
デジタルコンテンツを使って、お店に新しい集客や収益をもたらす事業は、
当社が2008年の設立時から一貫して追求しているところです。
オンラインの事業をオフラインと絡めて展開する。
この軸をズラさず、あとは特に制限なくいろいろなことをしていますね。

動画配信事業が成長中

メディエーターを前社長から引き継いだ当初は
やはりNHNのゲームを扱う会社でしたので、
その売上がほとんどの比率を占めていました。

しかし、ある一人のアルバイトが入社し流れが変わります。
その人がアニメが好きで、アニメの話ですごく盛り上がったんです。
そんなに好きなら動画事業をやってみればいいじゃないかと、
一人に任せて試しに始めてみたところ
あれよあれよという間に大きくなり、現在の主力事業にまで成長。
そのアルバイトは、今では事業部長です。

他の大手企業さんでも動画事業をしているところは当然あると思うんですが、
そこにいきなり張り合おうとするのはほぼ無理です。
それならば、よりニッチな市場からひとつひとつ仕事を拡げていき
小さなところから事業規模を大きくしていければと考えています。
今のところ、ネットカフェでの動画配信では80%以上のシェアを獲得しており、
順調に進んでこられているのかな、というところですね。
そういうスモール・スタートが切れる小回りのよさは、
小規模のベンチャー企業ならではのメリットだと思います。

今後の事業展開

今後は、やはりスマ-トフォン・タブレットに進出したいですね。
ユーザーがPCを使う時間は減ってきているというのが、私個人の実感としても強いです。
ちょっとした用事ならスマホで済ます、というような人は多いんじゃないでしょうか。
そういうニーズに合うような、ガツガツしたコンテンツではない、
気軽に使ったり遊んだりできるようなものを提供したいと考えています。
会社としての面白みという意味でも、より大きな市場は見据えていきたいです。
実は現在も新規事業を準備です。さすがにここでは言えませんが。

現在社員は20名ほどですが、このくらいが私が面倒をみられる限界だと考えています。
あまり会社を大きくしたいという風には思っていません。
規模を無理に大きくすることにはデメリットしかないですからね。
だから、現在の社員にも好きなことを見つけられた段階で独立してほしいですし、
このことは常々皆にも言ってあります。
起業するか、子会社化するか、そこはお任せですが、
ひとりひとりが事業のトップになって働けるようになってもらいたいですし、
実際メディエーターが好きで、ここで一旗あげたいという思いを秘めた社員は多いです。

自分自身の目標のために働こう

採用の際に重視しているのは、会社の仕事を通して何を目指したいのか、
その人自身が将来にどんなビジョンを持っているのかということです。
自分自身のビジョンがある程度明確に描けている人でなければ、
ベンチャー企業という職場で働くのは難しいんじゃないでしょうか。

面接をして私がこのことを聞くと、しばしば
「会社の将来のために貢献したいんです」
というような意気込みを口にする人がいるんですが、そういう言葉に対しては
あなた、そんなにこの会社のこと知らないでしょ?と、とっさに思ってしまうんです。

それよりも、自分の目標を見据えて自分のために働くべきだろうという気がします。
今はもう会社のために働くというような時代ではなくて、
自分自身が将来のために勉強したり、お金を稼いだり、
ということのほうが大事な時代だと思うし、
規模の小さいベンチャー企業で働くなら、なおさらです。
社長としては、その夢がはっきり見えている人を求めていきたいですね。

これから企業に就職する学生の皆さんには、
社会でのお金の流れをきちんと把握するためにも、アルバイトをしておくことを薦めます。
サークル感覚で、学生の延長線上で入社するような人は嫌いなんです。
社会を経験して、お金を稼ぐ大変さ、仕事する姿勢を知っている人でなければ、
ベンチャー企業に入ってもすぐに音を上げてしまうと思います。
コンビニの店員でも何でもいいので、アルバイトを通して、
今のうちから社会の大変さを少しでも学んでおいてください。