代表 荒木 裕子

代表 荒木 裕子

設立 2011年1月1日
事業内容
    • イメージ・コンサルティング
    • キャリア・コンサルティング
会社HP http://bestimage.jp/

まさか自分が起業するとは……

若い頃は、学校を出て、どこかの企業に就職して…というような、
普通の人が歩む進路を考えていました。
将来まさか自分で会社を立てるとは、思ってもみませんでしたね。

今の時代から見ればずいぶんとのんびりした話なのですが、
卒業式を目前にして、まだ就職先も決まっていませんでした。
大学の就職部から電話がかかってきて、
横浜に本社がある絹貿易の会社を受けてみてはどうかと勧められ、
日本橋にあるその会社の東京支店で働きはじめたのが、社会人としての第一歩でした。

そんな私がいくらか経ってこの会社を辞めたのは、
自分のキャリアの先が見えないことに不安を抱いたからです。
私の時代は、どんなにいい大学を出たとしても、
女性は、いわゆるお茶汲みから、という体質が残っていました。
私自身は英語を使った仕事をしたいという望みがあったのですが、
「何年勤めると自分のしたい仕事に就けるんだな」というビジョンや
「将来ああいう風な道に行けるんだ」といった道筋が全く見えてきませんでした。
会社に退職願を出すことを決意したのは、入社して2年半後のことでした。

企業で出来ることはやり尽くした

最初の会社を辞めた後、まず小さな会社に勤めましたがここも程なく辞め、
次に働きはじめたのが、日本企業でありながら、外国人も多く働くコンサルティング会社でした。
そこで私は、マーケットリサーチを扱う部門のアメリカ人常務の秘書として
勤き始めました。

市場の動向などをレポートしてクライアント企業に提案するというビジネスに
関わっているうちに、これまで関心のなかった経済についての興味が湧きはじめ、
もう一度大学に通って詳しく学びたいという気持ちが強くなっていきました。
しかし、当時の日本ではまだ社会人が大学で学ぶという環境が整っていなかったので、
1年間アメリカに留学して学びました。

帰国後は米系投資銀行を皮切りに、スイス、ドイツの投資銀行で、人材育成、
新卒採用を担当し、最終的に日米をまたぐベンチャー金融機関に移って
18年間外資系金融機関に勤務しました。
そして、退社後に弊社を立ち上げた、というのがこれまでの経緯になります。

最後の会社を辞めたのは、企業という組織体の中で
出来ることはもうやり尽くした、という気持ちになったからです。

18年間同じような仕事をしてきて、
大組織の中で会社の意向に唯々諾々と従うのではなく、
そろそろ自分のキャリアで培ってきたものを活かしたフリーランスでの仕事をしたい、
と思うようになったことが、起業のきっかけになりました。

ビジネス・パーソン向けの「イメージ・コンサルティング」

「イメージ・コンサルティング」というのは、個人の魅力を最大限に引き出す技術です。
人それぞれに合った「色」や「服のデザイン」を分析し、
それを服装に取り入れることで、全身に統一感が生まれ、
第一印象で相手の方に信頼感を与えることができます。

自分自身が診断を受けて、この考えに初めて触れたとき、そして、
イメージ・コンサルティングにより実際に印象がガラリと改善し、
自信をつけていく人たちを見たときには、大きな衝撃を受けました。

それからこの理論について深く学ぶようになり、
自分がイメージ・コンサルタントとして活動するところまで漕ぎつけました。
この考えを多くのビジネス・パーソンや就活生の皆さんに広めていき、
自分の本来の魅力に気づいていただきたいと考えています。

大学でも就職活動を指導

企業で人材育成・新人採用の仕事をしていた経験を活かし、
就活生の方やその親御さんとの個別のキャリア・コンサルティングをしていますが、
2010年から、大学で就活を指導する講師を務めています。

もともと大学で教えることは考えておらず、
あくまで「個人対個人」のビジネスをしようと考えていました。
実はこのビジネスを始めるにあたって、
大学で教鞭をとっている友人に相談していまして、
その方の紹介で、講師としても活動させていただくことになりました。

今の時代は、有名大学に通っている学生でも、
適切な就活対策をとらなければ、
簡単に就職先が決まらないようになってきています。
運動部でスポーツに熱中していたために、特別な用意もなく
就職のピークを迎えてしまう学生も当然います。
そういう方に対して、キャリア指導が必要とされているはずです。

今年からは、就職活動をする学生さんや親御さん向けセミナーの開催や、
ビジネスマン向けの服装術やビジネスマナーの講座も行っています。

人に喜んでもらえるサービスを

このビジネスについて、具体化する際に
私が以前の職場で、モチベーションがどうすれば上がったかということを考えました。
それは「給料が良くなった」とか、「ボーナスが上がった」といったことよりも、
自分が立てた企画や研修プログラムによって、受講した人達が満足してくれ、
「ありがとう」とか「良かったよ」という反応を貰った時だったのです。

だから「人に喜んでいただける」ということを重視して、
これからも仕事をしていこうと考えています。
当たり前でシンプルなことではありますが、
お客様に喜んでいただけて、それによって自分の活力も得られる、
仕事の喜びはこのことに尽きますね。

それから最近になって、知り合いになる方々は、
目には見えなくても、必ずどこかでつながっているんだな、
ということを実感しています。
ですから、仕事を通じた一つ一つのつながりは大切にしていきたいですね。

「自分の貯金」を増やそう

これから就職活動を迎える大学生の皆さんには、職場選びにあたって、
「いろんなことを体験させてもらえる会社」を選ぶようにしてほしいです。

今、大学では理系の学生を指導しているのですが、
その多くが、自分の専門性を活かせるような仕事を選びたい、
という発想をするんですね。
しかしそれでは企業や職業の選択肢が狭まってしまい、
エントリーできる会社が見つからないということにもなりかねませんし、
社会や自分自身の変化に順応していけなくなる日が来ます。

そうならないためにも、もっと視野を広げた就職活動をするべきでしょう。
たとえば、日本では知られていなくても、その専門分野で海外で名が通っている中小企業もあります。
待遇面でも、たとえ給料が多くないところであれ、目先のことにこだわらず、
とにかく多くの経験をさせてもらえる職場を選ぶことを意識してもらいたいですね。

これからの時代は「貯金の時代」です。
どんどん自分のことを世の中に売り込んで、実績を作り、
「自分の貯金」にしていく、ということが鍵になっていくはずです。
そのために、できるだけ具体的な目標を立て、
多くの選択肢を頭に入れながら職場を選び、様々な経験を積みながらキャリアを築いて下さい。