代表取締役社長 山本勇太

代表取締役社長 山本勇太

設立 2009年5月1日
事業内容
    • 飲食店経営
会社HP http://www.golden-magic.com

「おいしいもの」の為に

おいしいものが食べたい!
あまり多くのものを欲しない私が求めた、数少ない欲求の一つが、今の原点です。
大学生になった私は、カラオケ店でアルバイトを始めることになりました。
1日に7千円の稼ぎでしたが、30分ある休憩時間には、
寿司屋のカウンターで5千円くらいは使ってしまっていました。

おいしいものを食べる生活を続けながら思うわけです。
「どうしたらこの生活を続けられるのだろうか?」
その為に、大学3年の私は安直に、稼げる職業に就こうと考えたのです。
調べた結果、実は公認会計士が一番給料がいいという理由で、
ダブルスクールを始める事となりました。

おいしいものを食べ続ける。
そのために勉強をしながら、もちろん毎日遊ぶ日々。
しかし、遊びはせずに勉強に打ち込む周囲の人たちとの会計士への想いとは温度差があり、
結果として、会計士への道をあきらめる事に。
目的を決めず大学を卒業した私は、
就職活動をすることもなくフリーター生活を始めることになってしまいました。

ないなら作ってしまえばいい

フリーター生活とは言え、その働きぶりは正社員並みで、
稼いでは遊びと食につぎ込んでゆく日々を送りました。
しかし、その稼ぎも足りず、徐々に借金は溜まってゆくばかり。

そんな時、転機は突然訪れました。
仲間と居酒屋に行こうと話していた時の事です。
「こんな居酒屋ないかな」と、理想の居酒屋を探していたのですが、調べても世間にはない模様。
「じゃあ、作ってしまえばいい」と独立への想いが形作られた瞬間でした。

とは言え全く経験のない私は、まずは飲食業界について学ぶ必要がありました。
少ない店舗の運営をしながらも、様々な事に挑戦している会社へ採用試験を受けに行きます。
これが現在親会社となっているダイヤモンドダイニングとの出会いだったのです。

早速面接に行くものの、正社員としては不採用でした。
まずはアルバイトとしてお願いしますと、当時のスーパーバイザーにお願いをし、
働き始める事となりました。
何も経験がないが3年後に独立したいなどと無茶を言う人間を
やすやすとは採用できないのも無理はありません。
もちろん今の私でも採用しません(笑)

これが私の飲食業界でのスタート。
寝る間も惜しんで、この業界の勉強を始める事となりました。
そのおかげでしょうか、一年半ほどでエリアマネージャーを任されるまでになっていたのです。

1億で100店舗

その後、私に二つの転機が起きました。
一つ目は親会社のダイヤモンドダイニングがM&Aを行い、
買った会社の立て直しを私に任せてくれたこと。
長らく赤字であった会社を二か月で利益率20%にしてほしいと、ミッションを与えられました。
あまりピンと来ないかもしれないのですが、20%というといわゆる繁盛店並みの利益率なのです。
今思えば経験の無さからの安請け合いだったのでしょう。
しかし、毎日、死ぬ思いで働き、目標を達成した時の経験が、
今の私の大きな糧となっている事も事実なのです。

二つ目の転機は、社長になったこと。
つまり、今の立場になったことです。
ある日、ダイヤモンドダイニングの代表松村から言われたのです。
「一億やる、これで100店舗を作ってみろ!」
これを受けるかどうかは、自分で独立することを考えていた私にとって大きな岐路となりました。

自分の性格を考えた時、この100店舗というのはおそらく目指すところではない。
自分の目の行き届く少数の店を、店長としても働きながら運営していきたいと考えていた私にとって、
この数字は大きな問題となったのです。
しかし、自分の力のみでは得られない勉強の場。
このチャンスを有難く受け入れ、今の私へとつながる事となるのです。

代表との約束、仲間との約束

現実的な話として、おそらくあと1年半でこの100店舗という数字は達成します。
企業理念に基づいた行動の先にあるビジョンがこの「100店舗」であったのは確か。
しかし、その先にあるミッションをこれから考えていかなければならないと考えています。

「100店舗」の約束は、あくまでも私と代表松村との間で交わされた約束でしかありません。
今いる社員はこの約束を「受け入れてくれている」という状況なのです。
これから目指すミッションは、仲間の皆と達成できるものでなくてはならないのです。

「日本一の独立制度を作る」
これが、数字の達成を目前とした、私達の掲げるミッションです。
このミッションの達成によって、ゆくゆくは飲食業界全体に及ぶ問題の解決を目指しています。
この業界が学生から不人気であることは有名な話。
向き不向きの問題などが顕著に出る事で、
真面目に働いたとして給料が上がるとは限らない業界の現実が、
そうさせているのかもしれません。

店舗規模の拡大とともに、幹部としてマネジメント能力を持った人の給与は上がりやすくなるが、
1店舗の中でしか人件費を計上出来ない店長や料理長は、
現場力があるからといって、そう簡単に給与を上げていくのが難しいのです。
この現実を変えたい、そして、優秀な人材を呼び、市場の拡大を目指す。
これが私達のミッションなのです。

現場の人間を送り出す

創業当時、私は仲間と共に死ぬような思いをして100店舗という数字を目指してきました。
店舗を任せる店長、料理長やアルバイトの学生など、
多くの仲間と共に規模の拡大を行っていく中で、
幹部の存在が必要になってきました。

苦労を共にした店長や料理長に幹部を任せたくなるのですが、
実際その人たちに管理職が向いているかというと、そうでもない場合が多かったのです。
飲食業界においてその強みの種類は給与の差となって色濃く出てしまう傾向にあるのです。

学生はこの現実を見ています。
優秀な店長が、優秀な料理長が良い思いを出来ていない、
自分の「楽しい」と思えるところを極めても、楽にはなっていかない。
こんな状況では不人気なのも無理はありません。
私の変えたいのはまさに、この状況なのです。

私が送り出したいのは幹部ではなく現場の人々。
「現場力」のある店長、料理長達が仲間の前でプレゼンを行い、仲間達にも認めてもらったら、
投資をしてあげられるような独立支援をみんなで創りたい!
この様なイベントを通して、真面目に頑張っている人が本当に報われる業界を作っていきたいですね。

僕が松村社長にしてもらったように飲食ドリームを社員みんなに味あわせてあげたい。
そう強く願っています。

笑って歯を食いしばれ

26歳まで続いたフリーター時代の時間は、私を創る重要な要素になっています。

しかし、理念やビジョン、ミッションや自分の可能性、
今僕らが必要に伝えようとしている事をもし学生時代に知ることができたなら、
行動は変わっていたのではないかとも思うのです。

皆さんの中には起業を考えている人もいるでしょう。
その様な人は是非次の三つの事を意識してみてください。
1、当たり前のことを誰よりも早く行う。
誰でもやれる事は、出来る限り早く行い、空いた時間で多くを得てください。
2、仲間を作る。
仲間の多さは、そのまま出来る事の大きさにつながります。
3、辞めない
何事も続ければ必ず実を結ぶはず。
この三つだけです。
特別な才能はいりません。
これが私の成功のポイントとなります。

後は何事にも言える事ですが、
「笑って歯を食いしばる」
創業一年目、家族の様な仲間たちと、全てが辛かった時期を乗り越えた時のキーワードです。
辛そうにして辛い事を乗り越えるのではなく、
常にワクワク感を持ち、笑って壁を乗り越えること、
皆さんにもそれを実行してほしいと思います。