代表取締役社長 吉川保男

代表取締役社長 吉川保男

設立 2007年5月7日
事業内容
    • ECサービスの企画・開発・運営
    • 運営サービス:オリジナルTシャツがウェブで簡単に作れる、tmix
    • ソーシャルフラワーギフトサービス、SPOTLIGHTS(2014年7月ローンチ予定)
会社HP http://spicelife.jp/
tmaker http://tmaker.jp/
tmix http://tmix.jp/

自分でもできそうだと思った

大学の時、私には好きな会社がありました。
しかし、そこは新卒採用をしておらず中途採用しか募集していませんでした。
私はその会社に入ることしか考えていなかったので、
就職活動も遊びでやっていた程度で3、4社ほどしか受けていません。

そもそも理系の大学にいたので、
就職先で言えば化学や薬品などに関わる会社なのですが、
その分野を大学で学んでいるうちに
「自分に合っていない」と感じるようになったのです。
私は性格上、
「やりたくないことを続けなければいけない環境」に身を置くことができません。
なので、就職活動には力を入れていませんでした。
それから私は、大学を卒業し、
目指していた会社に面接をしたところ、残念ながら落ちてしまったのです。

落ちることを想定していなかったので(苦笑)、
危機感を感じていた中で自分の興味を考えた時、
インターネット関連の仕事に興味をもつ自分がいました。
そこでインターネット関連の会社に、就職をすることになりました。
そこから転職をしたりしながらいろいろな経験を積み、
30歳を過ぎた頃には事業企画室の室長として、働いていました。
この仕事はやりがいのある仕事で楽しく自社サービスを企画し取り組んでいたところ、
急に会社が吸収合併されることになったのです。
そのため、企画は棚上げ。
大変残念な思いをしました。
そしてその後しばらく仕事をしていたのですが、会社の文化も変わってしまったこともあり、
「棚上げされた企画の中から自分でできるのではないか?」
というアイデアを持って私は起業することにしました。

「tmix」、「tmaker」、「SPOTLIGHT」の運営

最初の事業として取り組んでいたのは、名刺を作るサービスでした。
WEB上でデザインして個人がカンタンに注文できるサービスです。
これはまあまあ話題になりました。
そしてその話題に触れた外部の人(現在は弊社の取締役)から
「名刺ではなく、WEB上でTシャツのデザインをしてプリントするサービスはどうか、
 興味があるなら一緒にやらないか?」
と話が来たのです。
それで始めたのが現在も中心として活動をしている、tmixです。
それからtmixを中心とした活動をするため、名刺を作るサービスは売却しました。
しかし、Tシャツのプリントというのは名刺と比べ、難しいものでした。
プリントする領域が広いため、解像度を高めないと荒くなってしまうのです。
またデザインを頻繁に変えられるので、プリントする位置にも気を付けないといけません。

そもそも弊社には、2つのTシャツのサービスがあります。
1つはtmix。
これは1枚から生産できる強みがあって、プリントにはインクジェットを使っています。
そのため、フルカラーのデザインであっても安く綺麗に作れるのが特徴です。
そしてもう1つがtmaker。
昔ながらの方法で作っていて、大量に安く生産できる特徴のサービスですね。
弊社はこの2つを差別化して、提供しています。

業界No1! 早い、安い、キレイ、シンプル

オリジナルTシャツというのは、不思議と昔から「大量に作る」のが意識的にある方が多く、
せっかく安く綺麗に作れる技術があっても、1枚から作るサービスは普及しませんでした。
そこで弊社の強みとしているのが、Tシャツを1枚から注文できることです。
また昔は、デザインをつくるのに
イラストレーターやフォトショップなどのツールが無ければできませんでした。

それを私たちは、デザインが出来ない人でも「組み合わせる」ことにより
ネット上でカンタンにデザインが出来る仕組みを作ったのです。
なので、本当に誰でも簡単に自分だけのデザインが出来ますから非常に楽しいと思いますよ。
そして何より「早く」、「安く」、「キレイ」にお届けできます。
早ければ明日にでもお届けすることが可能です。

弊社はお客様が「面倒だ」と思うことをなくしたい、常に考えています。
面倒だと感じると、ひとは作りませんからね。
特にオリジナルTシャツ業界でよくある、
デザインの色や数、大きさ、Tシャツの種類で値段が変わる、
というのはお客様が面倒だと思う1つのことだと思います。
なので、私たちはそこをシンプルにしました。
分かりづらいことはやらず、一律価格で提供しています。
お客様に喜んで頂けることが、本当に嬉しいです。

インターネットの力でギフトをもっとカジュアルに

現在、弊社は新しいサービスに着手していて、名前はSPOTLIGHTです。
これは「みんなで誰かのお祝いに花を贈る」サービスで、
最大の特徴は、“インターネット上でみんなで贈る”ところですね。
誘われた1人1人が1、2本の花を買って、それを集めて花束にする。
その花束を私たちが「みんなの気持ち」と「メッセージ」を添えて、
相手に届けるサービスとなっています。

新サービスの拡大とともに、
私が目標にしているのは2020年の東京オリンピックです。
オリンピック選手にみんなが花を贈り、国立競技場を花だらけにしたいと思いますね。
またビジョンとしては、インターネットを通じてギフトをもっとカジュアルにしていきたいです。
もっと気軽に友達にお祝いの気持ちを贈れたらいいな、と。
なかなか忙しくてお祝いの日に祝うことが出来ない、なんてこともありますからね。
だからネット上で、仲間を集めて「花でも贈ろう」となれば最高だと思います。
人間の関わりや関係を、今よりもっと暖かくなって欲しいですね。

そして2、3年後には、グローバルな会社になっていたいと思います。
グローバルなサービスを展開させ、成功させたいですね。
その目標を叶えるため2014年秋には、アメリカに視察に行く予定です。

一つのカテゴリーに対して本を10冊読んでほしい

やりたいことがあるかは別として、「本を読め」と私は社員にも言っています。
自分がやりたいなと思っていることがある場合、
やったことがない、知識がない、でも吸収しないといけない、
そんな時は、そのやりたいことのテーマに関する本を10冊ほど買って読んでいます。
そうすると、その10冊の中で違う部分や共通する部分が見えてくるんです。
そのどの本にも書いてあること、それがその分野において大切な部分なわけです。
これは1冊2冊読むだけでは、分かりません。
著者の意見が違う場合もありますから。
なので、興味を持ったものに関しては「本を10冊」読んで欲しいですね。

この会社に入りたい。
こういったことをやりたい、など言っているだけではなかなか実現しません。
また経験を積んでいる社会人から見れば、ちょっと質問するだけで、
「ああこの学生は分かっていないんだな」
とすぐ思われてしまいます。
この学生なかなかいいな、と思われたいのであれば、
「人と違うこと」をしないといけません。
インターネットで30分調べて出てくる情報は、たいしたものではありません。
だれでもできます。
この業界に興味がある、と思ったなら
それについて書かれた本を10冊読んで学んでください。
そしてそのことについて人に話せるようになってください。
10冊も読めば人に話せるようになってますよおそらく。
本を読むことは誰でも出来ることですが、そこまできちんとやれる人はなかなかいないと思います。

意欲があり、チャレンジし続けられるひと

私が求める人物としては、意欲があり、チャレンジする人です。
そして何よりチャレンジの結果は、
“失敗することが多く、成功は少ないことを理解している”
その上で、「挑戦し続けることができる人」ですね。
何回も失敗すると人はへこみます。
でも、へこんだままではいけないのです。
どうして失敗したのか、もっとこうしたら良かったのか、など分析する必要があります。
そしてまた顔を上げて“挑戦”をする。
失敗しても挑戦をし続けること、それが大切だと思いますね。

専門的な知識は学生に求めてはいません。
仕事をしている以上、壁は常に現れます。
時には逃げても構いません。
しかし、挑戦する心は忘れてはいけないのです。
どれだけ熱意があっても失敗は必ずやってきます。
それでも前に進もうとする人が、壁を乗り越えていけるのです。

私は学生の頃は、起業することになるとは考えていませんでした。
また私のように流れで会社を立ち上げることになった方は、あまりいないかもしれません。
多くは、子供や学生の頃から起業する意思を持っている方だと思いますし。
でも、それでも私はいいと思います。
私みたいに起業する人もいるんだということを知ってもらえれば
もっとラクに起業について考えられると思うので。
自分でできそうだ、と思ったら怖からずぜひ飛び込んでください。