代表取締役社長 西尾周一郎

代表取締役社長 西尾周一郎

設立 2007年10月11日
事業内容
    • 音楽投稿コミュニティ「クレオフーガ」の運営
    • 音源販売サービス「オーディオストック」の運営
    • システム開発
会社HP http://creofuga.jp/

エンジニアから経営者へ

『ITが好き』という動機で、地元岡山の岡山大学工学部情報工学科へ入学。
そこではプログラミングなどの開発技術を学び、エンジニアリングを身に付けました。
しかし、私にとっての『ITが好き』はコンピュータを使って
サイトの運営や何か企画をすることであったため、
自分には向いていないのではないかと思うようになりました。

実際に大学時代には自分でサイトを立ち上げ、運営していました。
本格的にサイトの運営に取り組んでいく中で広告収入も付いてきたことから、
これは仕事になるかもしれない、と少しずつ起業を意識し始めました。
しかし、経営に関しての知識はなく、これでは何も立ち行かないのではないかと思い、
下した一つの決断が経営者としての知識を身に付けるため、
経済学部の経営会計コースへ転学することでした。

大学時代の最後の年に起業

工学部に4年、経済学部に2年。
足かけ6年在籍した大学時代の最後の年に、私は起業しました。
両親も『やりたいことをやればいい』と言ってくれていたので、
気楽というわけではありませんが、自然に始めることができました。
当時、友人の目にはそんな私の姿がとてもマイペースに映っていたかもしれません。

私一人で始めた会社も、
年が経つごとに御縁のある方からの紹介もあり、
徐々に社員も増えていきました。

音楽クリエーターの活躍する時代を創る

弊社のビジネスを簡単に説明すると、
『音楽を作る人と、音楽を使いたい企業をマッチングさせる』
というものです。

現在でこそツイッターやフェイスブック、YouTubeやニコニコ動画といった
自分が作った音楽を世に発信するための手段が増えましたが、
私が起業した当時はまだ、その多くは認知度が高いものではありませんでした。
しかし、音楽クリエーターの方の中には、
音楽がよくてもプロモーションがあまり上手くないというケースが多く見受けられ、
プロダクションに入るか、自分でプロモーションを行うという選択肢はあるものの、
実際どちらも簡単なことではないのが現実でした。
『音楽クリエーターにとってはチャンスが少ない』
それが、私が感じた当時の音楽業界の現状でした。

このことから、私自身音楽が好きだったため、
音楽クリエーターを応援できるようなものを作りたいと思い、
音楽とITを組み合わせて、音楽の領域で新しいサービスを作ろうと模索しました。
そうして始まったのが、弊社の
『音楽を作る人と、音楽を使いたい企業をマッチングさせる』
というサービスです。

アマチュアはぶっ飛んだ曲を創る!

人脈や顔の広さがものを言う音楽業界で、若いクリエーターにチャンスが少ないのは事実です。
そんな彼らにチャンスを与える場所を提供することに価値があると思い、
始めたのがウェブ上でのコンテストです。

無名でも、実績がなくても、勝ち抜けば活躍できる。
それがコンテスト形式の魅力です。
内容はテレビCMの楽曲コンテストや人気アニメソングのカバー曲コンテストなど多岐に渡り、
優秀な楽曲は実際のゲームや映像コンテンツに採用されたり、
配信サイトで販売をされることになります。
バンダイナムコゲームス社の大人気ゲーム「太鼓の達人」の楽曲コンテストを開催した際には、
なんと600曲を越える楽曲の応募がありました。
一般のクリエーターにとって自分の曲が有名ゲームに採用される機会は滅多にありません。
実際に十数名の方の楽曲が採用され、この企画は大いに盛り上がりました。

同時にこれは企業側にも新たな才能を発掘できるという大きなメリットがあります。

アマチュアのクリエーターは、
自分のやりたいことを何の干渉も受けずに表現することができます。
簡単に言えば、空気を読まずに作ることで、エッジの効いた曲が生まれるのです。
そして今、企業側は逆にそれを求めています。
確かに未熟で荒削りな所はあるものの、
一部だけとても輝いているとか、アレンジが面白いとか、
聞いたことのない構成で面白いと好評価を戴くことができました。

音楽業界に夢を取り戻す

『メジャーデビューしてもあまり意味ないよね』
これは若いインディーズバンドの子達が言った言葉です。
確かにメジャーが全てではありませんし、
世の中を知っている大人が言う分には構いません。
ですが、まだ若い子達から聞くと寂しいですよね。

音楽業界が不況と言われ、音楽だけで食べていくことが困難になっている現状を見ると、
CDが飛ぶ様に売れた邦楽全盛期と比べて、今の音楽には夢が無いと思うことがあります。
それが全てとは言いませんが、やはり基本です。
いくら音楽が楽しくても、音楽で生活できる人が一定数居ないと、
音楽業界も立ち行かなくなります。

そのため、音楽で食べていけるアーティストを育てることが、
我々音楽ビジネスに携わる人間にとって一番のミッションであると考えています。
才能豊かなクリエーターを輩出し、彼らが24時間365日音楽に情熱を向けられる環境を整え、
プロデュースまで自分で簡単にやれるような場所を提供して彼らが大成する。
そんな彼らの姿を見て、
さらに将来クリエーターを志す子達も夢を持ってくれるのではないかと思っています。
ゆくゆくは、音楽業界に再び活気が戻る結果に繋げていきたいです。

好きなことを仕事に

自分がやりたいこと、自分が好きなことを仕事にするのが一番だと思います。
仕事をする中で楽しいことも多いですが、大変なこともたくさんあります。
自分の好きなことや、やりがいのある仕事であれば大変な時にでもきっと乗り越えていけます。

そういう意味もあって、弊社でもインターン生を募集しています。
実際に現在は5名が働いています。
マーケティングや企画、さらに記事編集なども彼らに任せています。
学生のうちから実際の会社で業務を経験できるのは貴重な時間でしょうし、
様々なことを経験できるのは、将来自分が何をやりたいのかに繋がっていきます。

私自身、音楽のプロになりたいと思い真剣に勉強していた時期もありましたし、
大学時代にはプログラミングも学びました。
結局音楽家にはなりませんでしたし、エンジニアにもなりませんでした。
しかし、そういう経験を経て現在の私があるのですから、それは全て意味があったのです。

サークルに入る、自分でサイトを立ち上げる、インターンをやる、どんな事でもOKです。
とにかく経験を積むこと。
その中で自分が好きなものを見つけていくといいでしょう。