代表取締役 安田貞美

代表取締役 安田貞美

設立 平成12年2月18日
事業内容
    • 医療事務関連事業
    • 救急助手・事務業務(Aide)事業
    • レセプト精度調査事業
    • 保険審査事業
    • 接遇教育事業
会社HP http://www.njc-web.co.jp

医療事務の業界へ

幼いころの私は、今の様な経営者としての姿を全く思い描いていませんでした。

それは周囲の人間も同じことで、
社長という立場になることなど、全く予想もできなかったと思います。

どちらかというと内気で、多数の一員といった私が社長になったのも、
ある意味で偶然の産物です。

高校を卒業した私は進路として、医療事務の専門学校という道を選びました。
その学校を卒業して就職したのは、
同級生が先行して実習に入っていた繋がりから自身も勤めることになった医療事務の会社でした。
今と同じ業界であり、その場所で学べたことは数多くありますが、
経営の悪化と共に、様々な所に不満や疑問が生まれることとなったのです。
それが、起業へと進むきっかけになりました。

この業界で働く人間は社会的な地位がまだまだ確立されていません。
待遇などを考えれば、正直な話「医療事務のプロ」として求められながらも、
コンビニと変わらない様な状況です。
業務悪化から勤めていた会社が危機的状況となった時、
それらを変えていきたいという思いで同じ仲間と共に起業を決意しました。

チャンスを手に入れた

今思えば怖いもの知らずだったのだと思います。

この業界の契約というのは年度ごとに行うのが一般的です。
つまり、会社を2月に起こしたはいいものの、
契約が存在しないという状況を招きました。
そこで改めて自分たちは前の会社の看板で仕事をさせてもらっていたんだと、
業界の厳しさを痛感しました。

何とか前の会社でのお付き合いを通じて仕事を任せていただけました。
その時のお客様には心から感謝しています。
「今会社を起こすのはやめろ」という世間の風潮、
銀行からの後押しも充分にない中で始まった会社です。
経験があるからと言って、ご契約先は簡単に仕事は任せられないはずなのです。

更には私自身が社長になったのも、偶然と言えるものなのです。
この時まで、自身が代表者になろうとは思いもしていませんでした。

しかし、今でこそ思うのは運命や使命の存在です。
周囲の後押しもあって、社長という立場が与えられたのですから、
自らが疑問に思っていたことの改善をするチャンスだと考えています。

人の集まる所には必ず医療が栄え、医療の栄えない所からは人が去る

起業して10年目。
その時に節目として、そしてこれからのことを考え、
社の理念を明確なものへとしました。
我々が担っている仕事は、すぐに代わりのきくものではありません。
会社を潰さない為にも、これからの10年を見越してのことでした。

医療という枠組みで大きくとらえると、我々医療事務の業界もそのうちに含まれます。
医療自体が最終的に人の生命に関わり、人の生活を支えているものととらえ、
その一員として働いていることを私たちは自覚しなくてはいけません。

そして、地域への貢献をすることで、
自分たちの社会的地位を向上させることを私は目指しています。

現在、地域と一口にいっても、現状には差が存在します。
皆さんは医療格差という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
同じ保険料を払っていながら受けられる医療が都心と地方とで、一様でないという問題があるのです。

人の集まる所には必ず医療が栄え、医療の栄えない所からは人が去ります。
この様な言葉の通り、過疎地での医療には大きな問題があるのです。
しかし、逆にいえば医療を安定させれば、過疎化を防ぐことも可能であるのも事実です。
その様な意味でも、地域への貢献を果たしたいと考えています。

地域を支える

現在、弊社が目指すところには先述したとおり
地域を支えるという貢献が大きな意味を持っています。
それが、どれだけ多くの地域で出来るかが、
私達の拠点を広げられるかということに直結するのでしょう。
しかし、あくまでも考えは地域支援が先に来ています。

規模や数字を追うのではなく、
必要とされている場所へ、
一つずつで構わないので確実に進んでいくこと、
それが大切なのだと思っています。

私自身、「自分がやってやる」という想いでの起業ではないとお話ししましたが、
その事実も数字ではなく地域支援貢献を第一に考える一端になっているのでしょう。

自らの意志で起こした会社ならば、その想いに伴って数字を追ったのかもしれませんが、
私の起業経緯が、他の経営者と追う物を変えたとも言っても過言ではありません。
しかし、それによって伸び悩みがある事も事実です。

その解決に向けても前進できたらと思います。

また、現在我々が行っている業務は、
この業界の大手企業が行っている業務の一部分にすぎません。
弊社はそこに留まることなく少しずつ異なった業務の提供をしたいと考えています。

医療事務の意識を変える

これからの日本において、
人口問題がより訴えられるようになることは皆さんもご存知だと思います。
その中で、この業界も大きな影響を受ける事となります。

少子高齢化に伴い、ますます顕著になる医師不足、看護師不足。
その中で、我々が医療事務として出来ることは多くあるのではないかと考えています。

現在、現場を見ると、特に委託などは限られた業務しか行わない様子がうかがえます。
やらなくてはいけないとされた、最低限の仕事で終わってしまっているのです。
しかし、医療事務を取り巻く問題を改善し、社会的な地位を確立するためにも、
行えることはその限りでないはずです。

事務室にこもりきりではなく、
もっと医療の現場、医師の近くで、看護師の近くで
出来ることは数多く存在しているのです。

例えとして、病気に対する知識を身に付けることが挙げられます。
表面上の勉強にとどまらずに、
もっとその病気やその治療といったものに対する理解を深めることで、
行える仕事は増えていくはずなのです。
それらを通じていくことで、
医師と看護師、そして医療事務の中で、一連性が生まれるのではないでしょうか。

「師」の付く人とは別の貢献を

医師、看護師等の「師」が付く人、
医療はその様な職種の人で多くが支えられている現場です。

その中で、医療事務を端に発しながらも、現在我々が行える次のステップを見ています。
そのステップとは、簡単に言うと救急と救護の二つです。

1点目として、
これからは民間でできる部分、
公的な部分とで医療が分かれる時代がやってくると私は考えています。
先述したとおり「師」が付く人で多くが担われている現在、
これは同時に「師」が付く人の手が空かないという事実をも伝えています。

2点目として、
重症の患者を診ることは出来なくとも、
軽症であれば、知識をしっかりと身に付けることである程度の対応は行えます。
その手伝いを私たちで行いたいと考えています。

「人」で成り立っているという所が、弊社の特徴の一つなので、
その「人」がやりがいを持てる仕事として、
地域の中でも貢献し、スタッフも地域の人々も安心して暮らせるようにするという立場を目指して、
これからの5年、10年を歩んでいきます。