代表取締役 小川貴史

代表取締役 小川貴史

設立 2013年
事業内容
    • 自社開発によるマンション、アパート、一戸建住宅の販売
    • 各不動産の仲介
会社HP http://www.laclasse-home.co.jp

環境からの独立志向

この業界で独立することは、
私にとって当たり前の未来でもありました。
親が不動産業を営んでいた事もあり、
その影響も大きかったのでしょう。
いずれ独立し、一人でやっていかなくてはいけないと、
高校生の時点で漠然と考えていました。

大学は法律系へ。
そこで宅建など必要な資格を取った後、
新卒で就職した場所も不動産業界でした。
独立するための修行の場として選んだその場所で、
「店長になるまではやめない」と意気込んでいましたね。
そこは良い意味で上司も厳しく、
何も知らない私が成長できた場所でした。
そこでは入社して1年ほどで管理職、4年で副責任者、その後1,2年で店長から役員へと、
結構なスピードで駆け上がっていく事が出来ました。

そのスピードの要因は、何よりもひたすらに働いたという事。
そして、その頑張りに見合った成長であったのでしょう。
他に何かをする余力がないほど、
ひたすらに働き学んでいる日々でした。
接客から人の使い方まで、
そこで培った力は大きく今に影響しています。

仲間と描けた未来

役員になってしばらくしてからの独立を決めた私でしたが、
お恥ずかしい話、抵抗もありました。
会社に引き止められてしまったという事もあるのですが、
私に付いてきている部下の存在や、その地位は
簡単に手に入らない事をよく知っていたからです。
また、独立のタイミングはこれだけでもありませんでした。
他の起業を考えている方にお誘いを受ける事は何度かあったのですが、
どうもしっくりこなかったのです。

しかしそんな時、
私の同期の一人から誘いを受ける事になります。
彼とは今も一緒に仕事をしているのですが、
今までしっくりこなかった部分が、
その仲間に誘われることでうまく動いたような、
そんな気がしたのです。
その仲間と仕事をしている未来が、
自分の中で描けた瞬間でした。

そこから我が社は動き出すことになります。
それ以上歳を重ねてしまっても、
独立する体力がなくなって時期を逃してしまう。
それならばと、
その仲間と共に働く事を決心したのです。

周りの幸せ

お客様とのつながりを大切に、人とのつながりを大切にという事。
そしてそれによって周りの人が幸せであるという事。
これが我が社の経営理念となっています。
我が社が求めているものはお金ではなく、
あくまでも周りの人の幸せなのです。
不動産の仲介として、売って終わりではなく、
お互いにいいお付き合いが出来たらなと思えるような会社でありたいという願いがこの中にあります。

その為に心がけている事の一つがお客様のペース。
この業界の営業を見ると、
ただ売ろう売ろうとがつがつしている人が大勢います。
しかし、その様な形で売られたものでは人は幸せにはなれません。
お客様にとって何が一番いいものなのか。
それを、妥協しないで余裕をもって一緒に探していく。
それが理念の達成に不可欠なのだと考えています。

そして、理念でいう所の幸せの中にはお客様だけでなく、社員も含まれています。
現在4人で経営している我が社ですが、
少人数であっても皆が幸せになれるところを目指しているのです。

意思をもち棘をなくす

現在の我が社において、
理念を浸透させるための工夫などは特に行っていません。
行っていないというよりも、
行う必要がないという方が正しいのでしょうか。
というのも、
今の社員を見ると、皆が皆同じ志を持っているのです。
同じ方向を向いて、同じ理念を持っている社員が集まったため、
特に何かを言う必要はないのです。

その社員に共通している事。
それはお金よりも仕事を追ってくれるという所。
そして、意思を持ちながらも棘を持っていないという所ですね。
我が社が求める人物像にも
同じことが当てはまるかと思います。

棘がある人間というのは、
自分の考えを曲げずに、周りの意見を全て突っぱねてしまうような人の事です。
逆に棘がない人とは、自分の意見を持ちながらも相手の意見を受け入れられる人物。
しかし、この棘がない人を見つけるのは難しい事。
宅建など、基本的な能力を求めてしまうと、
どうしてもこの業界での経験者を見なくてはなりません。
しかし、経験者というのは往々にして棘を持っているものなのです。
この溝を埋める事は今後の課題の一つでしょう。

会社の目標と業界の課題

今後の我が社は、直近の目標として事業の拡大を考えています。
今は仲介のみとなっているのですが、
土地を扱う事業等、拡大をしていく予定です。
また、それに伴って人材も増やしていかなければいけないのですが、
それほど規模を大きくすることは考えていません。
社の理念と重なる所でもあるのですが、
全員が満足できる会社でなくてはならない為、
20人程が社員の幸せを考えた時の基準になるのではないでしょうか。
さらに、新しい発想があれば、新サービスも展開していきたいですね。

我が社の課題や目標はこの様になりますが、
業界自体の課題というのも少なからず存在していると、私は考えています。
その中でも大きな事の一つが、
建物に対する軽視でしょう。
建物という物は大切で、
お金をかけるべきところなのだと私は考えています。
しかし、それが現在軽視されがちで、
こだわりが見られません。
この業界で働く以上、建物へのこだわりというのは大変重要な事です。
それを理解して、こだわって作られた建物をこだわって売る。
そんな環境が整えばいいと思いますね。

社会に出る為の三つの心得

働く上での3つの心得を学生の皆さんにお伝えしましょう。
まず一つ目は謙虚であること。
人という物はすぐに調子に乗るもの。
能力が身に付くのは良い事ですがそれを誇示するようであれば、
そこで成長は止まってしまいます。
常に学ぶ心構えが何よりも大切なのだという事を覚えておいてください。

次に人のせいにしないという事。
自分の失敗は自分の責任。
これは当たり前の事なのですが、
なかなか難しい事でもあるようです。
しかし、自分の責任を果たしてさえいれば、人が付いてくるもの。
自然と誰かが皆さんを守ってくれる、
そんな環境が出来るはずなのです。

そして最後はひたすら努力するという事。
自身の成長の為にも、努力は怠る事が出来ない要素です。
そこで身に付いた力には、人が付いてくるもの。
そして、その人たちに力を見せ続ける為、
また、更なる成長にも努力は不可欠なのです。

どの様な業界でもこの三つは変わらない大切な事。
これを心に留めて社会へと出てほしいと思います。