代表取締役社長 是枝 周樹

代表取締役社長 是枝 周樹

設立 1977年11月2日
事業内容
    • 税理士・公認会計士事務所及びその顧問先企業向けの業務用アプリケーションソフトの開発・販売
    • 汎用サーバー・パソコンの販売、サプライ用品の販売並びに保守サービスの提供
    • 経営情報サービス、育成・研修サービス、コンサルティングサービス等の提供
会社HP http://www.mjs.co.jp

自分の志を貫き、海外へ

もともと当社は父親が社長を務めていた会社でした。
しかし、私は音楽が大好きで、
いつかはプロのミュージシャンになりたいと思っていました。
当時は跡を継ぐ、継がないということよりも、
自分の夢を叶えたい思いの方が強かったんですね。
そこで、本格的に音楽の修業をするために渡米し、             
ミュージシャンを目指して、5年間の海外生活を送りました。

結果的にいろいろあって音楽の夢を断念し、23歳の時に帰国しました。
「ミュージシャンで一番にはなれなかったけど、日本で何かの1番になろう」
アメリカへ渡る時と同様に
強い意志を持って日本に帰ってきました。

その後はすぐに当社に入ったわけではなく、
10年間は他の会社で社会人としての経験を積みました。
さまざまな企業で働くことになったのですが、
これらは全て父親のアドバイスでした。
今思えば跡を継がせるために、
経営者として必要なことを一通り学ばせるためだったのでしょう。
そのおかげもあって、
この10年間の全ての経験が勉強になったと思います。

音楽を通して学んだことをビジネスへつなげる

アメリカでビジネスを学んだわけではありませんが、
物事の考え方のベースを学んだように思います。
何よりも勉強になったのは、
続けること、諦めないことの大切さです。

ハリウッドの音楽学校では、大体1日8時間くらい毎日練習します。
それを2年間、みっちりやるわけです。
それも特別に練習量が多い人のことではなくて、当たり前のレベル。
何度も繰り返し練習を行うことで、基礎を徹底的に身につけるのです。
大きなことを成すには、派手なことよりも、
小さなことからコツコツと積み上げていくことが大事なんだと実感しましたね。

また、音楽や美術のような芸術というのは、
何も無いところから形有るものを創り出す作業。
それにはいかに論理的に考えられるか、
創造力をかきたてて、アイディアを形に繋げられるかが非常に重要。
アイディアばかり浮かんでも形に結びつけられなければ
作品を残すことは出来ませんからね。
このような考え方は今、
仕事をする上でも非常に役に立っていると思いますね。

社会人経験と社長就任

帰国してからは、
一転してビジネスマンとして基本の詰め込みから始まりました。
起業して経営者として1番になりたいと思っていたので、
仕事に対する意識も当然違っていましたね。
最初は、営業職に就いていたのですが、
ここでは直販の厳しさを徹底的に学びました。

一昔前のモーレツ営業スタイルで、
靴は3ヶ月に1度は買い替えなければいけないほど。
1日100軒の外回りと、
テレアポに関しては1日に200件以上の数をこなしていましたね。
厳しい環境でしたが、
社員一丸となって目標達成に向けて頑張る姿勢、
結束の力のようなものは強かったと思います。

その後、ようやく当社に入るわけですが、
当然すぐに社長というわけではありません。
経営企画室、開発本部長、営業本部長などを経て、
副社長になり、子会社の社長も兼務していました。

そして遂に社長就任となるわけですが、
役員になる、出世するということは周りが決めるものです。
自分に出来ることは何かを真摯に考え、
とにかく一生懸命に目の前にある仕事をこなしていくと、
必ず周りが背中を押してくれるのではないでしょうか。

企業価値を向上させる

入社してすぐに、
会社のさまざまな課題点、改善すべき点に気付きました。
その時には既に東京証券取引所市場第二部へ上場した後で、
創業から20年以上が経っていました。
市場が追い風だったこともあって、
会社の雰囲気や社員の意識も保守的な傾向にあり、
安住しているように見えました。
こういった課題を解決するためには、
どうやって創造的破壊をすすめていくかで頭がいっぱいでした。

そこでとった方法が「兼務」というやり方です。
経営企画室長兼情報システム室担当や開発副本部長、
マーケティング統括本部副本部長兼マーケティング本部長兼営業本部長、
など今では立場上難しい兼務をしていましたね。
そして、自ら現場に働きかけ、
密にコミュニケ―ションをとることで社内活性化を推進していきました。

企業として必要なことは「維持・存続すること」だと思っています。
これはベンチャー・上場・非上場企業関係なく、
企業全般に言えること。
また、継続的に企業価値を向上させるには、
2つ大切なことがあると思います。
1つは、創業時のベンチャースピリットをもう一度思い返すこと。
2つ目は、会社を経営し、社員を雇用しているので
社員が豊かな生活を送れるように尽力すること。
このために、一流の会社を目指す必要があるし、
社員もふさわしい社会的人格を形成していけるような企業風土にしたいと思います。

人間力がすべて

企業価値を継続的に向上させるためには、
盤石な組織体制も重要です。
しっかりとした組織が整っていてこそ、
会社は成長出来ると思うからです。
これから中期的に取り組んでいきますが、
社員には、しっかりした人間力を養ってほしいですね。

従って、当社ではお客様ときちんとコミュニケーションがとれる、
良好な対人関係を築くことが出来る社員を求めています。

感謝の気持ちを忘れないことだったり、
人に対して温かみをもって接することが出来るかどうかなど、
言ってみれば非常に基本的なことが大切。
また、社内でスムーズな対人関係を築けなければ、
お客様とも良い関係を築くことは出来ません。
そういった意味では、
マネジメント力も必要だと言えるでしょう。

能力が高いとか、頭が良いだけでは仕事は出来ないでしょう。
会社という一つのチームで仕事をするわけですから、
チームワークが最大限発揮できる素地があってこそ
強いチームが出来上がるものです。
人間力向上を目的とした組織作りに関しては
会社を続ける以上、ずっと終わりのない課題とも言えますので、
全身全霊をかけて取り組んでいくつもりです。

仕事と向き合うこと

では、人間力を高めるにはどうしたら良いのでしょうか?
磨き高めていくよりほかないのですが、
それには仕事がとても有効的だと思っています。

私自身、仕事と向き合うことは人生と向き合うこととほぼ同義です。
そう考えると仕事に対して、生半可な気持ちで取り組むことなど出来ないのですが、
どれだけの人がそれほどの意識を持って仕事に取り組めているでしょうか?

人生は有限です。
永遠に続くことはなく、誰にでもタイムリミットが必ず訪れます。
そのタイムリミットが訪れた時に
「あれもやりたかったなぁ」と思うか、
「良い人生だったなぁ」と思えるかどうかです。

つまり、会社を利用していかに人生を豊かにできるかどうかが大切なのです。
自分が豊かになれば、
パートナーや家族も豊かにしてあげることが出来るでしょう。
それにはとにかくいつも真剣になっていることが大事。
生きるということは一日一日の積み重ねです。
与えられた人生を無駄にすることなく、
一生懸命に、真剣に生きるようにして下さい。