代表取締役 白石 淳

代表取締役 白石 淳

設立 2006年7月7日
事業内容
    • 外国人向けハウジング事業
    • 日本人向けハウジング事業
    • 人材紹介事業
会社HP http://www.ur-whitestone.com

とりあえずやってみようから見えたもの

大学は理工系の学部だったので、就職先というとほとんどがメーカーやエンジニア系でした。
当時はバブルで学生優位。
5、6社内定は当たり前だったし、
入社試験を受けに来れば交通費まで出るような時代でしたよ。

そんな中私は、「青田刈り」で一騒動あった大手広告代理店に就職します。
営業職ということで内定をいただいたのですが、最初の配属先は経理部。
2年目にようやく営業の研修を受けて、営業マンとしてデビューしました。
受けた営業の研修が私にはとても面白かったんですね。
飛び込みの営業に耐えきれず辞めていった同期もいましたが、
私は人と同じ営業手法はとらないなど、自分なりに差別化を図っていましたね。
その甲斐あってか、
新規契約数で事業部TOPで表彰されるなど、ますます営業が面白くなっていきました。

仕事に不満はありませんでしたが、
40歳を迎え、事業を興したいという思いもあって退職を決意。
在庫を持たず、情報をベースにした仕事がいいなと、
軽い気持ちで始めたのが不動産業でした。
ところがそんな簡単にうまくいくはずもなく、
最初の1年間は知人の物件探しを手伝う程度で、仕事と呼べるものではありませんでしたね。

そんな折、あるインド人ITエンジニアと知り合い、相談を持ちかけられます。
聞けば「安定した収入があるのに保証人が用意できず、部屋を借りられなくて困っている」というもの。
そこで私は入居基準が明確なUR賃貸はどうかと提案したんです。

結果無事に入居できるようになり、とても喜んでくれました。
それからというもの、引きも切らず同じ悩みを持つ外国人の相談を持ちかけられ、
一人一人に対応していきました。
その内に「もっと多くの人を悩みから解放したい」という思いから、
会社を拡大させていこうと思い立ったんです。

UR賃貸の予約代行サービス

事業を始めた当初からUR賃貸に注目していたわけではなく、まったくの偶然から目をつけたUR賃貸。
詳しく調べてみると内覧ひとつとっても通常の物件とは異なる点がいくつかあることが判明しました。

最も大きな相違点は内覧を希望するには「予約」を取らなければいけないということ。
希望者が殺到した場合、もめ事にならないようにきちんと順番制になっているんです。
だから日本人でも普通に仕事をしている人の場合、
なかなか予約を取り付けることができない。
外国人相手に始めたことでしたが、これは日本人が対象でも通用するなと確信を得たのです。

さらに驚いたことに、
UR賃貸を利用する人は賃貸マーケットの中で4%程度なのですが、
リピート率が7割を超えていたこと。
就職、結婚、出産などライフステージに合わせて物件を変化させる人が多く、
一人のお客様と長く付き合っていけるのが魅力的に感じ、
現在のUR賃貸・予約代行サービスが誕生したのです。

営業の方法は電話とメールが主。
お店の看板や特別な宣伝などは打ち出していません。
だからこそ、予約の電話をいただいた段階から誠心誠意あふれる姿勢がすべて。
しかし、誠意を込めると言っても
すべてお客様の言いなりになるというわけではありません。

遠方からお問い合わせをいただくお客様は、
都内の物件を内覧したくても費用もかかりますし、何度も足を運べません。
だからこそ、普通の仲介業者と同じように
「まず見に来て下さい」等と軽々しいことは言わないようにしています。
会話の中で要望を探り出し、お客様の要求が妥当かどうか精査して、
妥協点を擦り合わせていくようにしています。
このヒアリングを徹底して行うことで、
物件を絞り込み、内覧できる数少ないチャンスを確実に契約へとつなげていくのです。

コンサルティングを重視した営業

先述しましたが、UR賃貸の物件を希望されるお客様は「次もUR賃貸で」という方がほとんど。
新規の“いちげんさん”ばかりではないのです。
その分、信頼関係を上手に築くことができれば末永いお付き合いをしていくことが可能になります。

そのため当社では、契約を急がせるような無理なプッシュや
お客様の要望をすべて受け入れるようなことはしていません。
大事なのはお客様が幸せになること。
お客様との質の高いコミュニケーションの中で得られた情報を元に、
お客様にとってベストな形は何かを明確にしていきます。
そこで大事なのはお客様の幸せを考えて提案していくことができるかどうかなんです。
合い言葉は「プロセスを美しく」。
数字や結果だけを追い求めない、コンサル型営業を重視しています。

当社には数字のノルマや個人の目標額設定は一切ありません。
その代わりプロセスには徹底的にこだわり、
ヒアリングが甘かったり、物件探しで手を抜いたと分かれば即座に叱られる風土があります。
一人でも当社の理念や思いに反していれば
良い信頼関係を築き上げていくことは難しいと分かっているからです。
常に社員には「手間を惜しむな」と言うようにしていますよ。

港区のグローバルワーカー向けの高級賃貸住宅

事業を始めて山あり谷ありでしたが、
今ではUR賃貸年間取引本数トップ3に入るほどまで成長することができました。
これは本当にお客様とのプロセスを大事にしてきた結果だと思っています。

これまでは都内をはじめ、神奈川、埼玉、千葉と関東全域の物件をご紹介してきましたが、
今後は会社もある「港区」に力を入れていきたいと思っています。
港区と言えば六本木に代表されるように、
国内外の大手企業がオフィスを構え、国際化が進んでいるエリア。
また「ヒルズ族」という言葉が生まれたほど、高額物件が建ち並ぶエリアでもあります。
当社の強みの一つが、多言語で対応できるところでもあるので、
お客様の層としては非常に注目すべきことは間違いないでしょう。

これら企業で活躍する外国人やグローバルワーカーの特徴としては、通勤時間の短さ。
恐らく生産性を上げるために、少しでも無駄な時間は節約したいということでしょう。
だからこそ、オフィスの周りにある高級物件を求める声があるわけです。
ターゲットを外国人やグローバルワーカーに絞り、
多くの需要に応えられるような質の高いサービスを展開していきたいですね。

お客様にフィードバックできればと思い、
私自身も実際に高級物件を内覧し、体感するようにしています。
当面の目標としては、売り上げは今現在の4倍程度を目指し、
「UR賃貸と言えばホワイト・ストーン」
「港区、外国人向けの物件探しと言えばホワイト・ストーン」
と言われるようになることが目指すべきところです。

フットワークの軽さ・コミュニケーション能力・ロジカルシンキング

共に働く社員に求める人物像に関しては2つのグループ要素を重点的に見て採用しています。

1つ目のグループ要素は、
物件を仕入れて、ヒアリングして、内覧してケアするという地道な流れを
きちんと手を抜かずにできること。
特にヒアリングに関しては、当社の強みともなる核の部分であるので、非常に重要になってきます。
お客様の要望をできるだけ細かい形で引き出すためには
ロジカルに会話を組み立てる力が必須だと言えます。
当社の営業は電話やメールなど、直接顔を合わせたコミュニケーション以外の方法ですので、
通常よりもより一層注意すべきポイントはたくさんあります。
例えば電話の少しの間や微妙な反応から、
お客様が何を訴えているのか感じ取れるようでなければなりません。
言語、非言語問わず、総合的なコミュニケーション能力に長けていることが重要ですね。

2つ目の要素としては、1のグループをしっかりこなせたうえで、
さらなる新しいマーケット、サービスを創造できる人。
どんな仕事でも自分でやってみないことにはわかりませんので、
問合せから契約までのプロセスを辿りながら、
新しいマーケットを探っていってもらえらればよいと思っています。
試行錯誤を重ねながらとりあえず自分でやってみるという姿勢が大事でしょう。
考えを組み立てる力、論理的思考力をもって考えていけるような人が向いているかもしれませんね。

働くまでに「圧倒的当事者意識」を持つ経験をしよう

バブルの頃とは違って、今では本当に就職するのが難しい時代だと聞いています。
大学の数は増え、学生の数は増えましたが、
一方で、企業が採用する基準は年々厳しくなっていると思います。
つまり、そこにミスマッチが生じてしまい、
大学を卒業しても就職できない人の割合はどんどん増えていると考えられます。

ところが、それは単なる数のミスマッチだけでなく、
それだけ鍛えられていない人もたくさんいるのでは?と思ってしまいます。
当然人間は楽なほう、楽なほうへ流れようとするものですから、
周りと同じように漫然と生活していたのではダメです。
意識的にスイッチをオンに入れて生活を送るようにしなければいけないのです。

そこで若い人には社会に出て働く前に、
「圧倒的成功体験!」か「圧倒的失敗体験!」をすることをお奨めします。
もちろん、圧倒的成功体験の方が望ましいですが、失敗から学ぶことの方も実は多い。
そして、その度合いが大きければ大きいほど、学ぶことも比例して多くなります。
多くのことを学ぶためにも、立ち直れないほどの大失敗をしてみるといいと思いますよ。

滅茶苦茶なことを好き放題やって、失敗をしろと言っているのではありません。
若い内に自分と真剣に向き合う時間が後々の人生において、非常に大事になるからです。

そして、「圧倒的成功体験!」か「圧倒的失敗体験!」を通して、
「圧倒的当事者意識!」が生まれます。
適当に無難にこなしていたんでは、物事は本質的なレベルまで見えてきません。
バイトでも、勉強でも、サークルでも何でも良いです。
社会に出る前にこれだけはやり遂げたと語れるほどの体験を積んでみてください。
また、20代で就職した最初の会社で「圧倒的当事者意識」を鍛えましょう!
きっと将来何かの役に立ちます!