代表取締役 中村 勇人

代表取締役 中村 勇人

設立 1998年4月13日
事業内容
    • インテリアデザイン、ロゴデザイン
    • 物件検索、移転コンサルティング
    • WEB・DTPデザイン
    • 什器・デザイン家具製作
    • コンストラクション、引越・移転作業
コーポレートサイト http://vis-produce.com
デザイナーズオフィスサイト http://designers-office.jp/

サーフィンをするために選んだ“シゴト”

学生の頃は、机に座ってする勉強よりも、アルバイトなどの社会勉強に精を出していました。
なので、働くということに関しては、さほど抵抗はありませんでした。
むしろ、大好きなサーフィンを続けていくためにも「頑張って働こう」ぐらいに思っていました。

波に乗りに行くためにも、
就職選びの基準としたのは「休みが多いこと」です。
当時はまだ週休二日制が導入される前で、学校も土曜日休みなんてありえない時代でした。
そんな中、週休二日、勤務時間も短いということで、ディスプレイメーカーに就職しました。

ところが、そうそう思い通りにいきませんでした。
入社後半年間は休みがなく、勤務時間も定時に終われることなんてほとんどありません。
当然、不満がないと言えば嘘になりますが、
仕事の面白さを徐々に覚えていき、誰にも負けないくらい仕事をするようになりました。
結果、仕事が大好きになっていました。

ちょうどその頃、DCブームの流行もあって、
アパレル業界ではおしゃれなブランドが出始めてきていました。
おしゃれなブランドは売り場の構成もおしゃれで、
今までのディスプレイとはガラッと変わりました。
そういう案件を重ねるにつれ、
もっとオシャレな空間をデザインしたいと考えるようになり、
さらに仕事に夢中になっていきました。

はたらく人々を幸せに。

流れと勢いで起業したようなものなので、
ビジョンや理念など、何も決めていませんでした。
ヴィスを立ち上げた当初の目標は
「毎年、何か一つ新しいことをしよう」ということ。
そこで、宅建資格の取得、デザイナーズマンション事業、外食アウトソーシング事業など、
自分のスキルを活かせる新しいことに挑戦していきました。

そんな中、あるクライアントとの出会いが、
仕事へのこだわりを決定づけることになりました。

とある町工場のリノベーションの依頼。
とてつもなく古びた事務所を見て、ここには自分の仕事はないと感じ、断ろうと思いました。
しかし、「これからは、働いている人のために会社をつくる時代だ!」というクライアントの言葉を聞いて、
熱いものが込み上げ、次の瞬間、固い握手を交わしていました。
そうして、古びた事務所が、働きやすく、スタイリッシュなオフィスへと変貌しました。

しばらくして「今度は倉庫をリノベーションしたい。」という要望があり、
再びオフィスにお伺いすることになりました。

そこで、驚きの光景を目にしました。
社員のみなさんが、初めて会ったときとは別人のように明るく、活き活きと働き、
オフィスに笑顔が溢れていました。
そして、いろいろな人から「ありがとう」をもらいました。

このことがきっかけで、
「環境が人を変える。人が会社を変える。」ということに気づき、
デザインの力によって「はたらく人々に喜んでもらおう」という、
ヴィスの核となるビジネスモデルができあがりました。

これが、「はたらく人々を幸せに。」というフィロソフィーが生まれたきっかけです。

空間デザインからDTP・WEBまで…デザイナーズオフィス事業とは

かつての自分の仕事は、物づくりだと思っていました。
その完成に全力を費やし、最高の出来栄えを提供することがすべてだと信じていました。
しかし、このクライアントがきっかけで、
自分が手掛けた仕事によって、はたらく人々に影響を与えることができることを知りました。

「職場が楽しくなりました。」
「親に会社の写真を送りました。」
という社員のみなさんからの嬉しい言葉だけでなく、
「応募者が増えました。」
という経営者からの言葉に、
デザインの持つ奥深さにも気づくことができました。

また、このときに、オフィスのリノベーションだけでなく
「会社案内を作り直してほしい。」
「HPを作ってほしい。」と、
空間デザイン以外のご要望をいただき、不慣れながらも一生懸命対応をしました。

この経験により、全てのデザインを一貫して手掛けることで、
デザインの統一感を出しやすく、ブランディングがはっきりと打ち出せるようになったことも良い点でした。
まさに、「VI(ビジュアル・アイデンティティ)=デザイナーズオフィス」という
経営戦略が見えたきっかけです。

これらのことに気づけたことで、方向性が固まり、
「デザインによって人を変えるぞ」という決意が固まりました。

NEXT10

創業当時は、それぞれのメンバーが独自の方法で個々に活動をしている、というスタイルでした。
しかし、会社をより良くしていくためには、
全員がひとつの方向を目指す必要があると感じ、ヴィスの行動指針「クレド」を作成しました。

また、会社づくりとは「会社の文化を作っていくこと」だと思っています。
文化を共有するためのツール「ヴィスカルチャー」を作り、
データ共有ツールやサンクスカードなどのグッズ、がんばるタイムなどの日々の取り組みにより、
ヴィス独自の文化を作り上げています。

特にユニークなのが、研修プログラムです。
新入社員はひよこ、2年目はひな、中途入社はにわとりと呼ばれるミーティングがあります。
ひよこは1年間毎日、ひなは週1回、にわとりは3ヶ月間毎日、私とミーティングをします。
毎日のように私と顏を合わせて時間を共有すること、
同じ成長過程のメンバーの考えを聞くことで、
価値観や悩みを共有し、強い会社へと成長しています。

このようにして「はたらく人々を幸せに。」というフィロソフィーやクレドが生まれ、
社員教育にも力を入れていくようになったわけですが、
まだ何かが足りないと感じていました。

そこで辿り着いたのが「NEXT10」です。
NEXT10とは今後10年間のヴィスの行き先を明確に示したものです。
これを1年ずつ着実に実践することで、最終目標が確実に実現します。
10年先までの計画を立てることで、今すべきことが可視化され、
より力強くヴィスが成長していけるようになっています。

やる気と素直さ

NEXT10のプロジェクトは3年前から動き出しています。

会社を成長させ、仲間を拡大させていくためには、より一層の教育と採用が大事です。
特に採用するときに重視しているのは、「やる気」と「素直さ」があるかどうかです。
この2点さえ揃っていれば、育て上げる自信があります。
とはいえ、教育は厳しいですし、仕事はハードワークです。

年40回くらい足を運んで説明会を開いていますが、
学生たちにはすべてを正直に話すようにしています。
どうしてもBtoBのビジネスなので、まず関心を持ってもらうところから始まるわけですが、
良い面ばかりを言って、人を集めようとは思っていません。
むしろネガティブな面や事実を伝えて、
その上で「それでもやりたい!」という強い思いを持つ人に来て欲しいと思っています。
その代わりに、耐え抜ければ、30歳、40歳になった時に自己実現できるレベルに達するように、
全力で育てるつもりです。

改めて言えば、就職活動とは自分が成長できるフィールド探しの絶好の機会だと思っています。
生きている中で、働くことについて考えることは、遅かれ早かれ絶対に通る道です。
そこから決して逃げようとせず、真っ正面から自分と向き合ってください。
とことん悩んで、一生懸命考え抜くのです。
それが就職活動の醍醐味ですし、一番の肝だと思います。