代表取締役社長 渡辺 正毅
設立 | 2007年10月31日 |
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事業内容 |
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会社HP | http://www.bpsinc.jp/company |
就職活動の軸
たまたま私の家系には経営者が多いのですが、
私自身が昔から起業意識が高かったわけではありません。
就職活動の時は、福利厚生などの条件面も見てまわりましたが、それ以上に、
その会社の文化やカラーをみて、気持よく全力で働けそうかを吟味していました。
業種や仕事内容への固執は、仕事をしてみて、
経験から絞り込めるようになるまではしない、そう決めていました。
逆に、自分自身の力量と成果が比例しやすくて、
会社の仕組みを身近で見れる成長中の中小企業に限定して探しました。
NHNJapan株式会社の採用ページを見た時に、
カラフルな色遣いとそこにいる人の魅力に惹かれて、
この会社の仕組みを見てみたい、そう思い入社を決めました。
起業の経緯
就職して丁度1年が経ったころ、独立しないか、とお誘いいただきました。
生まれて初めて、独立を考えるきっかけが出来たのです。
学生時代にモノ作って賞をいただくことがありましたが
自分が作ったものでどう生計を立てていいかわからりませんでしたし、
そのときは、作ったモノが面白いと思ってもらえるだけで満足していました。
独立のお誘いいただいたときも然りです。
サラリーマンとして働くか経営者として働くかの違いは、
仕事を作っていくか、または、仕事をうまく処理するか、
のどちらに重点をおくかだけの違いだと当時は感じていました。
両方やれたほうが仕事は面白い、そう思って起業を選択しました。
今思えば、起業しなくても、いくらでも仕事は作れますね。
ただ、後5年ほどサラリーマンを続けていたら、
おそらく起業は一生しなかっただろうと思うので、
挑戦したことに後悔はありません。
タイミングや集まってくれたメンバーには恵まれていたので
いただいたチャンスを活かして
以前からあたためていた構想を順番に実行していこうという想いで
2007年に起業しました。
まずは、電子書籍からです。
世界中の漫画を自分の言語で読めるように
私は大学までの18年間、海外で育ちました。
昔から漫画は好きでしたが輸入されたものは定価の倍くらいの値段で、
欲しくても子供のお小遣いではたくさん読むことは難しかった思い出があります。
逆に日本では子供の頃から夢を与えてくれるアニメや漫画に手軽に触れられる。
今、4歳になる息子が植物に話しかけたり月をみて感動していたりするところを見ていると
日本がいかに幸せで、感受性を育みやすい環境であるかに気付かされます。
ぼくもそんな環境で育ちたかった。
当時読んでいたシェイクスピアやスパイダーマンといった、
世界中で知られるコンテンツに日本の漫画が負けるはずがないと
強く感じたことを今も覚えています。
自分のように漫画を読みたくても読めない人のために
そして日本と同様の教育資源を子供達が得られるように
ゆくゆくは漫画という文化が世界中で広がり続けるように
世界中の漫画を自分の母国語で読めるような社会をつくる
「MANGAREBORN」というプロジェクトを開始しました。
日本の漫画を世界へ「MANGA REBORN」
近年、世界中で日本のマンガファンが増えているにもかかわらず日本以外では
ごく一部の作品しか手に入らないため、
日本の漫画の無断でコピーして配信するサイトの存在が日々大きくなっています。
MANGA REBORNでは、作家さんから作品を翻訳し海外に配信する許諾を受け、
世界中のファンが集まれる場所と、作品を翻訳や写植を通じた繋がりを作れるコミュニティを作り、
より多くの作品を世界中に提供していきます。
短期的には、「漫画ファンと作家を直接つなぐ」ことで両者が協力しあって
「様々な言語への対応」を実現し、想定読者層を広げます。
そして、違法サイト以外で「漫画が手に入る場所」と「漫画が好きな人が集まれる場所」を提供し、
これまでになかった「販売収益」と「ファンとの繋がり」を作家含めたクリエイターに還元します。
中長期的には、「国内外の漫画ファンも正しく楽しく漫画文化に触れられる」仕組みをどんどん作っていきます。
漫画の業界を創り変える、という意気込みと目標をプロジェクト名としています。
今後のビジョンと実現方法
日本の漫画を世界中のファンが母国語で読めるようにするのはあくまで第1ステップです。
漫画(文化)が世界に広まっていく時に日本が中心に活動するのが第2ステップです。
現在活躍の場が国内に限定されている作家に海外への道とファンを紹介し、
挑戦の場を広げ、挑戦できる期間を伸ばし、夢を実現する機会を増やします。
漫画というコンテンツが世界的に認められはじめた頃に、日本では漫画家の卵が
どこよりも育ちやすい環境を作っていきます。
この企画を支えるために、私たちは日々技術力とコンテンツ企画力を伸ばし続けています。
まず技術面では、PC/Mobileの両面で卓越した技術と経験が必要です。
PC端末に向けたWEBサービスは、
弊社の長年事業の柱でもあり得意領域とするRuby on Railsによる高速WEB開発、
大規模サイトの負荷分散や高速化の技術・知見を活用します。
Mobile端末に向けたスマホアプリでは、
もうひとつの事業の柱である電子書籍アプリの資産・技術・知見があることが大きなプラスです。
これらをさらに海外向けに発展させ、日本初世界中に楽しんでもらえるサービスインフラを実現します。
次にコンテンツ面では、この半年で、
サイトを見て作品を投稿してくださった作家とは別に、
直接契約をさせていただいている作家数は約500人にのぼり、
直接または出版社を介して掲載させていただいている作品は4700を超えました。
以前は月に数十だった翻訳数も、いまでは月に数百話の翻訳が投稿されています。
まだ英語が中心ではありますが、中国語、ドイツ語へのボランティア翻訳も増えてきております。
今年は佐藤秀峰さんや安野モヨコさんなど超有名作家さんとのコラボも実現しました。
また日本漫画家協会への参加も認められ、徐々に活動の幅も広がっています。
学生へのメッセージ
仕事は楽しいものじゃないとか
好きな仕事じゃなくても勤めているうちに慣れるものだとか
よく聞きますが、やはり私は、
好きなことを仕事にした方がいいと思います。
どんな仕事でも成長はできるでしょうけれども、
人生を振り返ったときに、そこにいる仲間はだれで、
過去の仕事を振り返ったときに、実現できたことは何か?
仕事をしてみないとどんな仕事が自分に合うかわからないでしょうから、
合わないときは転職も必要になりますよね。
でも好きなことで全力を出し続ける環境を選んでいたら、
後悔も少ないでしょうし、周りに迷惑をかけることも稀です。
就職活動は、自分の好きな事、やりたいことに正直に向き合う良い機会です。
積極的に色々な仕事や会社を見て、成長していってください。