代表取締役社長 大橋 賢冶

代表取締役社長 大橋 賢冶

設立 2006年2月
事業内容
    • 車に関するコンサルティング業務
    • インターネットメディア事業
    • 車に関するコンサルティング業務
会社HP http://troica.co.jp/

起業の経緯

大学時代アルバイトをしていた先が中古車販売店だったことが最初に起業したきっかけです。
勤めていた会社は大きな会社ではなくて、地域に密着した街の中古車販売店でしたが、
そこで中古車販売店の営業のしくみなどを学びました。
僕がアルバイトしていた時代は今と違って規模が小さい会社でも勝負ができる時代でしたので、
学んだことを武器に大学を退席し中古車販売店を起業しました。
しばらくは中古車ブローカーとして販売を手がけていましたが、
時代はちょうどインターネットが普及し始め大きなチャンスが転がっているとき。
目の前のチャンスを掴むためにも上京を決意し、IT系のベンチャー企業に勤めました。
しかし、その後すぐにITバブルがはじけてしまいIT業界は冷え込んでしまいました。
先の見えない時代になってしまいましたが、
いままでの経験をいかして中古車販売店とインターネット事業というジャンルでもう一度勝負したいという思いが強く、
インターネットを利用した中古車販売事業を新しく設立することにしました。

インターネット×中古車販売

僕が起業を考えた当時、中古車販売は雑誌が主流で、
インターネットを活用した販売はほとんどありませんでした。
ただ、インターネットの普及を傍でみていた経験から時間はかかるだろうけれど、
中古車販売は雑誌からインターネットへ移行していくだろうと確信していました。
あとは、アルバイト・起業を通して中古車販売という業界を知っていたからこそ、
業界の非効率さや仕組みを理解していたことが大きいかと思います。
中古車販売業界の非効率さが、
インターネットの効率の良さを必要にするときがくるだろうと予想できたんですね。
中古車販売に携わっていた経験と、インターネット事業に関わっていた経験、
このふたつの経験があったからこそインターネット×中古車販売というサービスに
足を踏み入れる決心がついたといえます。
当時はインターネット事業はバブルがはじけてしまい勢いを失った状態でしたが、
まだまだ大きなチャンスを含んだ事業でした。
インターネットと中古車販売、この組み合わせは成功すると思いましたね。

会社の存在価値・企業理念を真剣に考える

会社の存在価値・意義を真剣に考えるはじめたのは、親しい人からのアドバイスがきっかけでした。
ただ、実は最初は会社の企業理念の価値については懐疑的でした。
有名な方が語る会社の存在意義についても
「本当にそんなことを考えているのだろうか」と疑ってみていました。
しかしきちんと周囲を見回してみると、企業理念を真剣に考え、
語っているところは上手くいっている会社がほとんどでした。
アドバイスを受けてから実際に企業理念をしっかり持っている会社の成功をみて、
改めて企業理念を持っていることの強みを認識したんですね。
こうして企業理念について真剣に考えようと思い始めたのが企業から4年目のときでした。
それから4年間企業理念について考えていますが、いまも当社の企業理念を決めかねています。
もちろんインターネット×中古車販売というビジネスは確立しており、悩むことはありません。
しかし企業理念というのは単純な収益を上げる方法とは別のところにあるものです。
企業理念を決めるということは起業の存在価値を決めることだと思っていますので、
納得のいくまで悩んでみたいと思います。

今後の展開

我々ももちろん、成熟した企業・市場の形成を目指しています。
しかし当社だからこそできる方法があると思っています。
中古車販売の業界では、小さな会社で販売している方、
実際の店舗を持たずにインターネットのみで販売している方もまた増えてきています。
当社ではいま新しいサービスを立ち上げるなどして、
そういった人たちを取り込んだ新しい成長方法を考えています。
また、車というものはそう何度も買い換えるものではありません。
一生の内数回しかない車の購入でどんな情報を信じればいいのか迷ってしまい、
結局損をしてしまうこともあります。
例えば一度、ほとんど利益がない状態で中古車を販売したことがあります。
もちろん当社の利益分を引いた分安くなっただけで、
中古車の状態は普通に販売している車と同じだったのですが、売れませんでした。
これはお客さんが「安すぎる」とう状態を怪しく思われたからでした。
こうした経験から「なぜこの車が安いのか」というような情報を、
小さな会社であってもきちんと発信できるサービスを築くことが必要だと思っています。

学生へのメッセージ

世間では起業ブームといわれていますが、僕の考えは逆です。
起業というのは、実はいつでもできることなんです。
まずは小さい会社、大きい会社問わず一度勤めてみて会社の流れを掴んでおくことが大切だと思います。
とくにそれなりに大きな会社に勤めていると、若いうちから本当に多くのことを学ぶチャンスがあります。
仕事の内容はもちろん、出会う人間も幅広い。
これは人脈を築く大きなチャンスです。
これはどんな会社に務めた場合でもいえることではありますが、上司や取引先の相手に信頼されれば、
独立したとき応援してもらうことが出来ます。
たった一人であてもなく起業するよりも、信頼できる相手が周囲にいることは大きな力になります。
また、勤めていれば自然と年上の人と話す機会、相談する機会があります。
僕のようにほぼ一人で仕事を始めた人間からは、年上の相談できる相手の大切さがよく分かります。
これから社会人になる学生のみなさん、弱さを見せられる相手をぜひみつけてください。