代表取締役 黒須信宏
設立 | 2007年5月2日 |
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事業内容 |
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会社HP | http://crossdesign.jp/ |
自分の腕でメシを食う!
大学時代は建築の勉強をしていましたが、なんとなく違うなぁという気持ちがありました。
もともと、物を作ることや表現することが好きで建築の世界を選んだのですが、
実際にやってみるとイメージが違っていて・・・。
大学でイラストを描いたりするうちに、
建築の図面を描くよりもデザインの方が面白いと思うようになりました。
手に職をつけて、自分の腕で仕事をしていきたいということは、子どもの頃から考えていたことです。
父はサラリーマンをしていたのですが、それを見ていて、自分は違う道を進みたいと思っていました。
「自分の腕でメシが食えるようになりたい!」と。
働きながらデザインの経験を積み、独立
大学卒業後、デザイン会社に就職しました。
その時は、「どこでもいいからデザインの仕事ができるところ」といったところが本音です。
そもそも当時のデザイン業界は、デザインを専門に学んでいたわけではないというだけで
面接がしてもらえなかったり、閉鎖的なところがありました。
とにかくデザインの知識を身につけてスキルを上げたい、
実際働きながら経験を積みたいという想いが強く、
デザイン会社で何度か転職しています。
紙媒体やWebなどのデザイン関係の仕事を主に手がけていました。
会社勤めを5年くらいした頃、独立への想いが強くなり、
フリーデザイナーとして独立しました。
フリーなので、基本的に来た仕事は何でも受けます。
ある日、駐車場の顧客管理システム制作の仕事を頂きました。
デザイナーなので、システム開発の仕事はもちろん会社員時代には行っていません。
データベース設計の経験はあったのですが、
本格的なシステム開発に取り組んだのは初めてでした。
独学で勉強しながら、なんとか納品。
この管理システムは今でもきちんと稼働しており、とても重宝がられています。
ピンチこそ最大のチャンス!
この経験がもとで、システム開発に積極的に取り組んでいくようになります。
そして、自分の仕事を効率化するために、「地球の歩き方」の編集システムを作成しました。
1週間くらいで骨組を作り、実際に運用しながら調整、メンテナンスして仕上げていきました。
コンテンツマネジメントシステムを使って紙媒体を作るというのは、恐らく世界で初めてだったと思います。
そんな中、あのリーマンショックが起こります。
当社にとっても打撃でした。デザインの仕事が激減したのです。
そこで、なんとか売り上げを確保するために、
自分の仕事用に作っていたシステムをパッケージ化し、販売することにしました。
他にはないものなので、名立たる超大手企業から直接注文が来て大当たり。
最近では読売新聞さんからもお声掛けいただき、
英字新聞のリニューアルに伴う制作・運用システム、紙面デザイン、
Webサイトのリニューアルまで丸ごと手掛けました。
もともとシステムを売るつもりはなかったので、
リーマンショックがなければ売っていませんでした。
落ち込みがなければ上には上がれない、ピンチこそが最大のチャンスだと実感した瞬間でした。
そして、デザインもしつつ、パッケージ化したシステム開発もしつつ、
お客様の問題を解決していくという、当社の仕組みができあがっていったのです。
銀座に自社ビルを!
デザインとシステム開発は、根本は同じだと思っています。
デザインをやりたいという人は、
表層部分のビジュアルだけを作りたいと考える人が多いようですが、それは違います。
例えば車も、車が動く仕組みを知っていて、
使う人の動きをわかっていてこそ見た目のデザインができるのです。
建築にしても、ファッションにしてもそうです。
人の動きに対し、どういうふうにできあがるのか、
それをもとに表層部分をデザインするのです。
物の本質がわかっていないとできないことです。
その点、デザインとシステムの両面を扱っていることが当社の強みだと言えます。
デザイナーがいて、エンジニアがいる、というのは普通ですが、
それをつなげる包括的な視点を持つことが、一般的にはなかなかできません。
その独自性を持っていることによって、大手企業との直接取引ができているのです。
私たちの仕事は、人々の希望を叶えるために、問題解決をするために、
「仕事の仕方」を作りあげるものだと思っています。
ソフトウエアで解決することもあれば、ビジュアルデザインで解決することもある、
その組み合わせで解決することもある。
システムもデザインの一つであるという考え方でやっています。
今後の夢は、50歳までに銀座に自社ビルを建てること。
もうすでに具体的な実現のイメージができています。
これから会社を組織化していって、私が引退しても、
会社のみんなが幸せに生きていけるようにしたいのです。
私だからできるという仕事の仕方ではなく、
クロスデザインだからできるという仕事の仕方に持っていきたいですね。
今後の課題とは?
そのための今後の課題としては、優秀な人材をどのように確保していくかが大事だと思っています。
デザインの仕事は、きちんと現場を経験しながら勉強すれば、
ある一定レベルのところまでは誰でもできるようになります。
その一定レベルを超えるためには、潜在能力が必要になってくるのです。
潜在能力を持っている人を発掘し、
その人でなければできない、というところまで育てていきたいと考えます。
他での経験は求めていません。
デザイナーとしては未経験の方がいいと思っているくらいです。
面接は全部私がしているのですが、今まで採用はうまくいっています。
今いる中で一番古い社員は、自社のWebサイトに募集を出してから、
わずか2時間後に応募してきた人です。
また、アルバイトで入って、成長していってくれたスタッフも何人もいます。
将来像を明確にイメージする
自分の中に、明確にイメージできたことは実現すると思っています。
この仕事につく前、Webの専門雑誌を書店で立ち読みしていた時、
「この雑誌に自分が執筆しているようになりたいなぁ」とイメージしていたら、
まさにその雑誌に執筆するようになりましたし、セミナーを受けに行った際に、
「自分も講演する側の人間になりたい」と思っていたことが今では実現しています。
こうなりたいと明確にイメージできれば、自然にそうなるように自分が動いていくのです。
だから、銀座に自社ビルを建てたいという思いを、今私は明確にイメージしています。
4丁目の交差点あたりに、自社のシンボルが見えています。
学生の皆さんも、ぜひなりたい自分を具体的にイメージしてみてください。
それができた時点で、すでに夢への道筋はできているはずです。