代表取締役社長 後藤 功

代表取締役社長 後藤 功

設立 2011年2月2日
事業内容
    • iRemocon関連事業
    • SI事業
    • ライセンス事業
会社HP http://www.glamo.co.jp

「少年実業家」を目指していた!

小さい頃から商売は好きでしたね。
中学生の頃には、後にインターネットに取って代わられてしまった
『パソコン通信』を使ってネット売買のようなことをしていました。
これがけっこう面白く、中学1年生で年収何百万円とか稼いでました。
商売の熱は高校時代も冷めやらず、物を仕入れて売ったりしていましたね。
当時は本気で「少年実業家」を目指していましたから(笑)。

しかし、あまりに商売にのめり込みすぎていて、同世代の友人と比べ、
生活がかけ離れすぎているなと感じました。
「このままではまずいな」と感じ、大学では商売から一切手を引くことに。
サークルを起ち上げ、スノーボードを楽しみ、普通の学生生活を満喫しました。

就職活動も普通に頑張って、地元(大分県)の企業に就職。
極々普通の会社員生活が送れるものと思っていましたが、
入社2日目に東京転勤の辞令が下ります。
予期せぬ話で驚きましたが、黙って従うしか無かったですよね。

仕事は携帯電話の開発をしていたのですが、
携帯の開発ともなるとプロジェクトも何百人単位で行っていました。
その中の設計者の一人として参加していたのですが、
単位が大きすぎて何をやっているか分からず、
本当に一つの歯車になったようで、面白くありませんでした。
このまま続けても自分の成長が見込めないと思い、2年間勤めて辞めました。

世の中に無いものを創っていく

その後、ベンチャー企業に就職します。
重視したのは、いかに“小さな”会社かどうか。
全体像が見えない仕事ではなく、何でもやらなきゃいけない状況に身を置いて
独立に必要なノウハウを身につけたかったのです。

転職した会社は主に携帯電話アプリケーションの受託開発をしている会社でした。
プログラマーとして入社したのですが、入って3ヶ月でプロジェクトマネージャーに任命され、
その後もどんどんと昇格していきました。
自分の発案したアイディアが採用され、能力を評価されることにやりがいを感じて燃えていましたね。

そんなこんなで、すっかり居心地が良く、結局10年間に亘って勤めました。
途中で上場も経験することができ、最終的には事業部長まで昇進し、
自分が立ち上げたサービスを分割して分社化し、子会社の取締役になりましたが、
子会社という立場上完全にやりたいことが出来る訳でもなく、それならばと独立しようと思いました。

ちょうどその時にあったアイディアが「iRemocon」でした。
退社後の1年半の間は自宅で開発する毎日。
ようやく製品化に成功し、会社を立ち上げ、販売に向けて動き始めました。

今も変わらないグラモのこだわりは、「世の中にないものを創ってゆく」こと。
どんなに良い製品を作っても二番煎じでは注目してもらえないと思います。
既存の製品やサービスでも少しでもオリジナリティを加えて改良出来ないか考え、こだわっています。

事業内容

グラモはソフトウェアとハードウェアの開発を通して展開する「iRemocon」を主軸に、
ネットワークを利用した機器コントロール装置の開発販売を展開しています。
当社の手がける「iRemocon」とは、家の中に設置するだけで、
スマホから家電を操作出来るようにする装置です。

例えば、帰宅中の電車の中でスマホを操作してエアコンのスイッチを入れておく。
また、万が一照明やテレビをつけっぱなしで出てきてしまったとしても、
外出先からスマホで電源をオフに出来る。
これらの家電の遠隔操作を行えるようにする装置が「iRemocon」なのです。

事業内容から誤解される方も多いかもしれませんが、
グラモはリモコンメーカーを目指している訳ではありません。
あくまでも「ホームオートメーション」の分野を狙っています。
今は赤外線だけの制御ですが、将来的には赤外線以外での制御、
センサーを用いた自動制御を利用して空間を快適にするお手伝いをしたいと考えています。

家電業界のリーディングカンパニーへ

今年に入ってから似た製品は少しづつ出始めて来たのですが、
手軽にホームオートメーションが出来る「iRemocon」が頭一つ抜き出ている状態です。
なので、今のところはコンペという話にもなりませんし、販売先の家電量販店だけでなく、
様々な企業やハウスメーカー様との繋がりを築かせてもらっています。

だから当社の強みを一言で言ってしまえば「オリジナリティ」と「繋がり」。
オリジナリティのある製品を持っているということと、
幅広いネットワークを持っているという所です。
もちろん、これから先も色々なサービスや製品を提供していけるように準備を進めていますし、
この分野で先行している分、アドバンテージは十分に持っていると思いますよ。

アメリカやヨーロッパの場合だと何社かあるのですが、
日本の場合ホームオートメーションのデファクト企業はありません。
グラモは日本の進化してこなかった分野への進出を目指していますので、
そのデファクト企業を目指していくつもりです。
そして、ゆくゆくは家電制御の分野をリードしていく存在になっていきたいですね。

君はこだわりを持っているか!

求める人物像については、「こだわりを持っている人」です。
言われたことだけをやるような人ではそれ以上の進歩は望めないからです。
自分の中に「これがやりたい!」とか「ここは譲れない!」という
強い気持ちを持っている人であれば、その思いや考えは必ず仕事の中に活かされてくるものと思います。

例えばエンジニアであれば、自分が「ユーザーだったら」と考えて、
使い勝手の良いUIや効率の良いプログラムに改良、改善していける人。
一見、当たり前の話な気がしますが、仕事に追われると意外と出来ないものです。
そういった自発的な考えを持つ人は、仕事をしていても楽しいと思いますし、
会社も本人も成長が出来るものと思います。

今は社員3人で事業を動かしている訳ですが、
「良いモノを創ろう」という想いはそれぞれ共通しています。
世の中にまだ見ぬ製品を創り出せる喜びや、
新製品が出来た時の周囲の反応が嬉しさを3人で共有し合って仕事をしています。
今後も気持ちを一つにして、目標や夢に向かって走り続けていきたいと思っています。

起業は手段の一つ

小学生、中学生の頃から商売をやってきた私が言うのも何ですが、
誰にでも起業をした方が良いと進めている訳ではありません。
最近の学生に多いと思いますが、「やりたいことがない」とか
「ほどほどで良い」と考えているような方には特におすすめはしません。

では、どんな人だったら起業家に向いているのか?

私自身もそうなのですが、ずばり「わがまま」な人だと思います。
それも「まぁこのくらいで良いや」で満足出来る程度のわがままではなく、強烈にわがまま。
もっとも、そういう人は特に意識しなくても起業するしかなくなってくると思いますが(笑)。

普通の会社ではやりたいことが出来なくて
ジレンマを感じて仕事をしているような人は独立するしかないと思いますが、
ただ社長に憧れて…という浅はかな考えでは厳しいです。
いくらベンチャーと言えども会社は会社です。
当然ですが、失敗したらそれなりの損害が降りかかって来ます。
起業をする前に「なぜ起業なのか」「普通の会社では出来ないことなのか」をよく考えた方が良いです。
独立するメリットや意味をよく考えた上で行動に移すことが大事ですね。

また、独立する前にベンチャー企業で働いてみることで、
経営者目線に近い視点で仕事の経験が出来ると思います。
具体的なプランや準備が整うまでは、
ひとまずそういった所で修行してみるのも良いのではないでしょうか。
とにかく、色々と経験して学んでから決断しても遅くはありません。
自問自答を繰り返しながら自己を磨いていきましょう。