代表取締役 前田 智之

代表取締役 前田 智之

設立 2012年9月
事業内容
    • 訪問介護
    • 訪問歯科
    • 居宅介護支援
    • 障害福祉
会社HP http://www.ld-flora.co.jp/

起業の経緯

サラリーマン時代の頃から、介護保険が始まり、
色々なサービスが生まれ利用者も増える中、社会に根本的な変化が起きていることを感じていました。
高度経済成長期は集団意識が強く、家族も会社も地域も同じ方向を向き、意識が統一されていました。
それもあって自宅で家族が介護することが自然な流れでした。
つまり自分や自分の身内が生や死と向き合うかというところまで考える必要が無かったのです。

ところが、最近はより個人に重きを置いた価値観に変わってきています。
これは介護ビジネスをやる上で非常に大きな変化です。
個人の価値観が多様化し、社会環境が変わったので、
その人の人生に対しての考え方によって、介護の在り方も変わります。
どの様に病や老いと共存して、
どのように最期を迎えるか(最期まで生きるか)を自分自身で考える必要が出て来ています。

この変化の兆しを感じ、
昔から人間に対する興味が人より強く、
直接それに関わるビジネスをしたいという想いがあったことと、ビジネスとしての可能性に魅力を感じ、
この介護サービス業界でやるべきだと決断し起業に至りました。

経営理念 - その人らしく生きることに貢献

個人が多様化し、変化する社会に対応していくことは会社の存在意義でもあると考えています。
その中で、自宅においてその人らしく生きられることを支援するサービスを事業のドメインとして考えています。

事業をやっていくためには社会貢献したいという理念だけでは実現の可能性が高くなりません。
ビジネスとして成り立たせることと福祉の理念を完遂することを確実に両立させることが目標です。
最後の瞬間まで家で過ごせるようなことだけを優先すると、事業とし成り立たなくなる可能性があります。
着実な成長に繋がらず、最終的に理念に届かなくなってしまうからです。
理念は大事にするからこそ、事業としての進捗も確実にしていきたいと思います。
生活を支えることから地道に行い、
会社に力をつけながら徐々に最期までのケアを哲学的に事業展開していくのが理想です。

介護を必要としながらも自宅で暮らすことを望む人に対して
当社としてどのようなサポートができるかを追求していきたいですね。
日本人の誰もが自宅で最期を迎えられるわけではありませんし、
中には家族に迷惑をかけずに一人で施設で暮らしたいというニーズもあります。
ただ、自宅で暮らしたいと希望しているのに、
それを阻むものがあるのなら、少しでも減らしたいと思っています。

日本の医療が発達しているということでもあるのですが、
私は最期を迎えるのが病院で当たり前になってきていることに
疑問を持たないこと自体が問題だと思っています。

最後の瞬間が日常から断絶してしまうと、生きること自体が希薄化してしまう恐れがあります。
昔は最期を迎える人をみんなが囲んで、
その人の人生を振り返ることにより自分の人生を考える機会にもなりました。
こういった観点でも、少しでも変化を起こして、社会に貢献していきたいですね。

また、長く最後まで病院に入院していると、当然それだけ医療費が高騰してきます。
本当にどんな手を使ってでも生き続けたいという人ならそれも良いでしょうが、
お金の無駄遣いになる場合もあります。
最新の医療機器を駆使し大量の薬を投与する必要が無い場合も実は多いでしょう。
だったら自宅で最期を看取るという考えも積極的に取り入れることを提案したいのです。

今後の事業展開 - 他との連携と夢実現のための事業拡大

現在の事業内容としては介護・生活支援ですが、
将来は、最期を家で迎えられる支援をするところまで事業展開をしていきたいと考えています。
3~5年かけてそういう事業内容にしていくことが他社との差別化に繋がると考えています。

ただし、そのビジネスモデルで囲い込みをしようというつもりはなく、普及させようと考えています。
1社でできることは限られているので、地域のまたは業種を超えたチームワーク・連携にも力を入れ、
そのリーダーシップを取っていければと思っています。

最終的に最期の瞬間まで自宅で看取れるようなケアサービスを展開するにはある程度の会社規模も必要で、
そういう意味で、規模拡大は積極的にやろうとしています。
拡大が目的ではなく、提供したいサービスを実現するために業務拡大をしようとしています。
事業拡大の時期については世の中の状況や会社の事業展開に合わせて柔軟に考えていこうと思っています。

将来的には在宅サービスの様々な可能性を検討していきたいと思っています。
例えば、住み慣れた場所という定義であれば、場所はどこでも良いかもしれません。
個人の多様化に伴い様々なパターンが出てくるでしょう。
まずは住み慣れた家に継続的に住みたいというニーズがあって、
そこに問題もあるので、しっかり基盤を固めたうえで他の可能性も検討していきます。

そのためには会社も多様化していきたいと思っています。
新卒にも若者にもベテランにも来てほしいです。
個人の多様化に応じて、会社の多様性も必要でしょう。
お客様にもスタッフの好みがあるので、社員の個性でその多様化にも応えたいですね。

求める人物像 - 能動的、人間好き

自ら動いて問題を解決できる能動的な人材を求めています。
また、人への思いやり、相手の立場に立てることも大変重要です。
究極の意味で相手の立場に立たないと気付けないことが出て来てしまうので、
他の仕事に比べてもより相手の立場に立たないとできない仕事です。
人間が好きで、人付き合いが好きな人が向いていると思います。

また、世の中や業界、会社が置かれる状況は常に変化します。
今も追い風と向かい風の両方が吹いています。
業界的に顧客の数が勝手に増えてくるという意味では追い風です。
一方で多様化してくるニーズに合わせる難しさや、
一人あたりに捻出される資金が増えていく可能性が少ないという点では向かい風です。
今後も絶えず状況は変わっていくと思うので、それに対応していかねばなりません。
変化をチャンスに変えることができる人が良いですね。

学生へのメッセージ - 自分で考え自分で動く習慣を

受け身にならず、自分で考え自分で行動する習慣をいち早く身に着けてほしいと思います。
若い時に自分で考え行動する習慣が身に付くと、
その習慣通りにしかできなくなり、習慣が変わるとスキルやチャンスが変わって来ます。

一番の近道はそのような環境に自分を置いてしまうことです。
就職活動をするときにその観点を持っておくといいですね。
企業のブランドやイメージだけで大企業を選んだりすると、
受け身な人間になってしまうという結果になりかねません。
もちろん大手企業にもチャンスはあるでしょうが、大事なのはを見極めることです。
自ら選んで自ら動くような人は、最初は損をしたとしても、だんだん伸びていくと思いますよ。