代表取締役 佐藤 竜也

代表取締役 佐藤 竜也

設立 2009年3月11日
事業内容
    • ◆ヘルスケア関連ウェブサービス運営◆
    • カラダノート事業:一般利用者の健康チェック、学習、管理などをトータルで行うことが出来る健康サービスシリーズです。スマートフォン、多機能携帯電話、PCサイトとデバイスを問わず提供しております
    • メディカル事業:カラダノート事業での知見やアセットを活かし、実際の医療現場向けでのアプリケーション開発や製薬会社様のアプリケーション開発などを行っております。
    • モバイルサイト事業
    • ソーシャルメディア事業
    • スマートフォン事業
    • PCサイト事業
会社HP http://www.plusr.co.jp/

学生時代からビジネスへのただならぬ興味

元々起業意識があったわけではないのですが、
大学入学後色々な本に触れるうちに自分で事業を興して経営する道に興味を持ち始めました。

学生時代に、中国関連の事業を行う会社に興味を持ち、
フラクタリスト(現・ユナイテッド)を紹介してもらい、入社させていただきました。
学校がない時は週5、学校に行く時もパソコンを持ち込んで仕事をしていました。
1年半くらいして一通りのことも経験し、会社が上場準備をする目的に新たに立ち上げた社長室に入れていただき、
広報の仕事を任されました。

採用のホームページを更新したり、プレスリリースを打ったりという仕事でしたが、
リリースネタがなく、何かできないかといろいろ探していたところ、
”自分で事業を立ち上げてリリースしてしまえば良い!”という考えにいたり、
モバイルSEOの事業を立ち上げることにしました。
もちろん知識も技術もゼロ。そこから2~3ヶ月かけて独学で勉強し、実験してみたりしました。
当時、モバイルSEO事業を手掛けていた他社はありましたが、
僕はその会社よりも低コストで、顧客の希望に対しても柔軟に対応するよう心がけました。
1年近くはひとりで事業を進めていたのですが、
1年半くらいかかって10人ほどの部署になり、そこの事業部長を務めるまでになりました。

事業を進めている中で、体の悩みに関する検索ワードが多いことに気が付き、
医療・健康系の事業を手掛けたい。と思うようになりました。

しかし、すぐに儲かるかどうか分からない事業にお金はかけられないという会社の方針から、
独立を決意しました。

困っている人をビジネスで助けたい

医療業界にモバイルで切り込んでいこうと考えたのは、困っている人を助けたいからです。
医療業界を変えたいと言うよりは、その思いのほうが強かったです。
前回の記事にもありますが、高校生のときは消費者保護に絞った弁護士になりたかったんです。

その後も、なにより困っている人を助けたいという思いが前提にありました。
前職時代にモバイル検索エンジン対策をやっている中で、色々な検索ワードをみていました。
その中に困っている人達がいたわけです。
”深夜 小児科 救急”みたいなワードを見ると特に困っているのが伝わってきました。
そこでそういうサービスをやろう!とおもいました。

これまで困っていたけれど、うちのアプリで便利になった!という
アプリのレビューやお問い合わせのご連絡を頂いた時はやはり嬉しいです。
お電話を頂くこともあり、ありがたい限りです。

当社は『カラダノート』という健康情報のサイトの運営をしており、
主に検索エンジン経由でアクセスしてもらっています。
しかし、サイトに来訪する方々は“困っていたので検索した人”なので、
1回来訪して直ぐに帰ってしまいます。それでは持続性がありません。
そこで、”そのお悩みにはこういう健康管理の方法がありますよ”という形で
自社のスマートフォンアプリを提示しています。
アプリの方は継続性を重視して作っていますので、継続して利用してもらえます。
例えば料理は毎日するので毎日検索しますが、健康管理について毎日検索している人はいないと思います。
そういうサービス属性の違いを考えつつ、一見さんの接点と継続性の強化に力を入れています。

インターネット事業は、ユーザー課金と広告のバランスが重要

今現在、ユーザー課金はほとんどしていません。
メインで収益をあげているのは製薬メーカーや医療機関のアプリ開発です。
あとは、自社アプリ内でのタイアップ(訳:協力・提携)企画などで、広告費用を頂くことです。

そもそも課金はいきなりできるものではありません。
どの段階でどういう課金にするか、そういったロードマップは全て事前に決めてあり、
ユーザー数の基準値などがその域に達してから導入していく予定でいます。
 
どこからどこまでの機能を無料で提供し、どの機能を有料にするかは非常に難しい問題です。
また、開始するタイミングも難しい問題です。
たとえばクックパッドは、実は有料課金メニューは利用者数五十万人弱の頃から持っていたんです。
しかし、そのころほぼ会員がおらず収益化には至っていませんでした。
上場したタイミングや、月間ユーザーが六百万人を超えたあたりでの売り上げも課金はまだ二割ぐらいだったんです。
食品メーカーのタイアップ広告など企業からの収益が八割位で上場したものの、
いまやユーザー課金と広告の比率は逆転しています。
まずは企業側からの売上で収益化しつつも、
ユーザー課金の内容とタイミングを見極めることが重要だと考えています。

仕事に必要な、マクロとミクロの視点

事業を行ううえで大事だと考えているのは、マクロとミクロの視点です。
インターネット事業ではよく、マクロな視点で数値をみて事業をすることがあります。
たとえば、アクセス解析の数値をみてどこがネックだとかどこにどの位の時間滞在してる人が多いとか。
そういう数値分析も非常に大事だとは思っていますが、より意識したいのはミクロな視点です。
 
すごくミクロな視点としては、”自分の家族にすすめたいサービスを作る”ということです。
一時期流行っていたカードゲーム系のソーシャルゲームを親や兄弟にすすめたいかというとあまりすすめたくない。
自分に子供が出来たとしてもやらせたくないです。
そういうサービスは自社でもやりたくないなと。
まずはミクロな視点として提供したいかどうかを考える。
その後、マクロな数値も根拠として使う。そういう形で切り分けで考えています。

今後のPRに関して

まさに今PRまわりに力を入れないといけない、と考えています。

しかしそれは採用目的でやるとか、ひとつの自社サービスをピックアップして行うというものではありません。
健康管理をスマートフォンやタブレットでもやりましょうというPRをやっていきたいと考えています。
実際、アプリで健康管理する時代がきたといった内容がメディアにでるだけで自社サービスの利用者数が結構伸びている。
そこを自ら強化していきたいと考えています。

マクロなPRによって自社サービスの利用者数が伸びた例を挙げると、
お薬手帳アプリなどがまさに顕著です。
調剤チェーンなどが、お薬手帳の電子版アプリを出してメディアに取り上げられた際、
うちのアプリも一緒に順位があがりました。
その後、メディアに取り上げられたアプリは順位がすぐに落ちてしまうのですが、
使い勝手がよいうちのアプリはダウンロードされ続ける。

良いサービスを提供することにはかなり力を入れているので、結果的に一番効果的に利用者獲得が出来ていると思います。
これまでは便乗させてもらっていただけでしたので、自らもその辺りのPRに力を入れていきたいと考えています。

海外サービスとの差別化はゲーム要素

うちのパワーとプライオリティを考えれば、現状ではまだ海外展開はできませんが、
健康管理のゲーム化、ゲーム要素というところでは余地があると考えています。

海外の健康管理機器は既に様々なものがあり、アプリ連携もしています。
たとえば活動量計、万歩計、血圧計など圧倒的にアメリカのほうが進んでいます。
その中で日本発で強みになりそうなのはゲーム要素だと思っています。
日本発で過去にうまくいった健康ゲームというとWiiFitが、一番うまくいっている事例です。
世界中で一番売れた体重計と言われていて、二千数百万台売れています。

健康管理とゲーム要素とい点でうちのアプリをあげると、
食事記録とたまごっちをあわせたような育成ゲーム『たべトリン』というアプリがあります。
今後力を付けた後は、そうしたサービスで海外も視野に入れていきたいです。