代表取締役 有坂 隆一
設立 | 2001年10月5日 | |
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事業内容 |
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会社HP | http://www.dazenouvel.com/ http://www.display-japan.com |
人に感動や衝撃を与える演劇との出会い
現在の私は、経営者としてビジネスを展開していますが、
かつては会社員と前衛舞台芸術家という両輪で活動していました。
演劇と出会ったのは早稲田大学在学中。
かねてより人に感動や衝撃を与えることに関心があり、
映画を撮りたいと思ったのを機に、先ずは演技を学ぼうと思い立ち大学の劇団に入団。
その後、自ら劇団を立ち上げ、相継いで公演を演出、そして出演。
就職活動がピークの時期にも学生演劇のみならず数々の公演に出演していました。
就職活動では、そうしたこともありクリエイティブな仕事に就きたいと考えていました。
新卒では大手人材会社に入社。採用コンサルタント営業として、飛び回る毎日営業。
元来、決まったものを売るのではなく、様々な業界や人と関わり、
クライアントのニーズに併せた企画提案型の営業スタンスを必要とする
広告の仕事や人材採用に魅力を感じていたのです。
営業は好きでしたね。営業としての数字も大事ですが、
それ以上に「トータルで企業のためになることを考えていきたい」
そんな想いで、クライアントのゼロの部分からどう動かしていくのかを
考えることにやりがいを見出していました。
前衛舞台芸術への転換と起業までの道のり
日々営業活動をする傍ら、演劇活動の規模は拡大し、
身体を重視した前衛的な分野へ幅を広げていました。
メディアへの掲載回数も増え、日中は営業活動、夜はリハーサル。
時にはリハーサル終了後も仕事…という日々の繰り返し。
ハードでしたが、仕事と舞台芸術、共に真剣に取り組んでいましたね。
実はその傍ら、デザイナーとしても活動しており、
広告代理店から依頼されたポスターや舞台装置をデザインするなど、
営業とクリエイティブ、どちらも取り組む日々は大変充実していました。
その後、これまでの芸術活動が国際的に通用するかを確かめるべく
結婚を機に入社4年半後に退職。フランスへ。
日本と海外を数ヵ月単位で行き来する生活がスタートしました。
ヨーロッパやアジアの国立劇場、国際ビエンナーレでの上演も頻繁に行い、
“未踏域のジャンルに挑むカンパニー”“衝撃のムーブメント”と評され、
ある年はフランス国内で年間60公演をこなしていました。
しかし日本に帰ると、クライアントや関係者から
採用やデザインに関する仕事を依頼されことが増え、法人化を決意。
「起業」という面だけで考えれば完全に回り道ですが、
我ながら面白い人生だなと思っています。
クリエイティブを自社一貫でできる強み
採用戦略をデザインし、クオリティの高いクリエイティブを提案する……。
ビジネスとクリエイティブ双方のシーンをシームレスに融合させることが、当社の重要なタスクです。
これは私自身のバックボーンに拠る所が大きいと思います。
そしてディレクションからデザインまで「ワンストップ」で対応する。
これこそが、当社の大きな強みです。
この業界では、社内で全て制作できるのは信頼につながりますし、
クオリティーコントロールができるのが最大ポイントです。
さらに感性と経験値。クリエイティブの世界ではアンテナを随所に張り巡らせ、
さらに経験を積むほどそれがノウハウとなって生きますし、
個々の営業やディレクターがそれを持てるかが鍵になります。
制作媒体が乱立する中、クライアントのニーズにアイデアをどう組み合わせ、リンクさせていくか―。
それこそが最も難しく、重点を置き、邁進する毎日です。
当社のプロジェクトはすべてチーム制。
社員は10名ほどですが、ピークになれば数十以上の案件が同時に動くことも。
一人がいくつものチームに参加し、アイデアは社員全員で出し合いながら、
「共に成長する」気持ちを大事にして行動しています。
目指すは、採用ツールを切り口にした「企業ブランディング」
現在、「採用ブランディング」をキーに、事業の発展を目指しています。
当社は情報媒体を売っているわけではありませんから、
「企業ブランディング」のひとつの切り口として、採用ツールを使ったお手伝いをしています。
当社制作のツールを用いて企業価値を高めるのはもちろんのこと、
そこを目指す人材が何を求めているのか?
ということに常に対峙していかなければなりません。
成果物に対してはダイレクトに反応があり、お客様の満足度や評価が目に見えてわかりやすい。
とはいえ、考え方はとてもシンプル。常にクライアントのニーズをくみ取り、
それに対し“如何に付加価値のあるものを作るか”常に制作しています。
デイズヌーヴェルという社名には、“常に斬新さを彷彿させる”という意味がこめられています。
今後も、リクルーティングソリューションを中心に、
ブランディング/イベントプロデュース/アートディレクション、そしてディスプレイの
6つの事業を核に、様々な方法論を融合・シンクロさせることにより、
インテグラルなソリューション・サービスを提供していく——。
それがデイズヌーヴェルの真髄であり、今後も変わることのない企業理念です。
「不自由さ」の中から生まれるもの
「不自由さの中に自由を求める」———
これは私が常に大切にしているテーマの一つです。
言葉の壁を超え、新たな舞台芸術を創るために
日々言葉と身体の表現力を推し進め、勝負してみるという考えが、
このテーマが生まれるきっかけとなりました。
海外で行われたワークショップでも、これをテーマに様々な取組みを行ってきました。
「不自由な世界に敢えて身を投じ、そこでいかに表現するか」———
これを真剣に考えることで自らを成長させ、活動の幅も広げることができると考えています。
それはビジネスの場面でも同じです。
いま、就活中の学生の皆さんの中には営業は嫌だと思っている人も多いと思います。
しかし、敢えて厳しい現実に身を置き、自分の中に新たな壁が立ちはだかれば、
それを乗り越えるべく発想が生まれ、
これまでの自分では思いも付かなかった新しい何かが生み出せるかもしれません。
実際に当社でも、敢えて営業社員に制作の仕事を任せることがあります。
本人のキャパがオーバーしそうになればしめたもの。
そんな状態の時、どうすれば効率的に仕事が回せるか?
どんな良いアイデアが出せるのか?ということが自分自身で見えてくるからです。
就活中の学生の皆さんへのメッセージ
企業と学生のミスマッチ。想いが届かない学生が多い。
人事採用担当者の方と話している際、よく耳にする言葉です。
だからこそ、私が就活中の学生の皆さんに言いたいのは、
自分の想いを、受験する企業とその採用担当者に、どれだけ真剣に熱く、ぶつけられるか。
私が行ってきた舞台芸術活動では、ステージでは常に観客と闘っていました。
観客にいかに感動と衝撃を与え、異次元に観客の意識を誘導できるか。
勿論、そうする以前に、自分自身がどのレベルまで挑戦できるか。
それを見極め、実行に移さなければなりません。
だからこそ、学生の皆さんには企業に対する想いや意思を、
自身の言葉で企業に真剣に伝えて欲しいのです。
野心をしっかり人に伝えられる人は、周囲に頼らずとも自分の中で想いをまとめられるはずです。
常に誰かに添削してもらおうとしたり、人の意見ばかりに捉われるようでは、甘いと思います。
そして、より大きな自分になるためには、敢えて自分を不自由な状態にしてみること。
やったことないところに敢えて身を置いてみる覚悟も大切です。
自分自身をしっかりと見極めて目指す場所を決め、
そこにたどり着けるように頑張ってください。