代表取締役 清水 博

代表取締役 清水 博

設立 平成10年12月2日
事業内容
        • 建築分野に関連する総合的なコンサルティング
          ・土地、資産の有効活用に関するコンサルティング
          ・コンバージョン(用途変更)
          ・建物建設管理
          ・耐震診断・アスベスト調査 等
会社HP http://www.rebacs.co.jp/acs/

中3で志した未来

子供の頃は、戦前の焼け野原が土地へと変遷していく様子を目の当たりにしていました。
土地利用のひとつが、建物を建てる「宅地利用」となります。
その建物ができると、時間の経過とともに劣化し修復の必要が出て来ます。
新築する行為、そして建物を再生する行為があります。
この業務することにより、土地利用の再生となり社会に貢献ができるのです。

建築に本能的に興味を持ったのは中学3年生。
新聞を読んでおり、ある大学の紹介記事を見つけたのがきっかけです。
「社会工学」という当時は新しい分野で、学際的、複雑性の科学を社会に応用、
都市社会のシステムを勉強する学科で、頭に「ビビっ」と来ました。直感というものですね。
この時から都市・建築へに熱い思いはずっとブレていません。
そのときは建築そのものよりも「社会工学」に惹かれていました。
今でいう都市計画や、まちづくりですね。
東京オリンピックが終わり、日本の発展をするときにどう効率良く作っていくか、という時代でしたので。

そして、記事の中にあった「学際的」(interdisciplinary)という言葉が、
自分の中でのキーワードとなっています。
建物は非常にたくさんの要素が組み合わさり、1つのものを形成しています。
複合的な要素が絡んだものをどのように解決し、ベストチョイスを作り出すか。
そこが学問的に面白いところだと思っています。

大学生活から就職まで

理系だったので、数学と物理が必修でした。
これらの分野は、あるラインを超えると「これだ!」というものが見え始めると、
それほどの学習時間を必要とせずに解けるようになるんです。
そういう意味で、あまり勉強はしませんでしたね。比較的効率良く勉強したのかもしれません。
理系の科目は大変でした。ひたすら労力をかけることが多かったです。

大学時代は「都市研究会」というサークルに入り、
奈良・京都など古都の街並みを合宿と称して旅していました。
そんな生活を続け、大学院に進学。
中学3年生から想い続けた、社会工学専攻の学生となりました。

就職はもちろん建築関係を受けましたが、
重視したのは「自分を強く求めてくれるところ。認めてくれるところ」ですかね。
今思えばですが、その当時は、成り行き的だったかもしれません。
ドルショック、ニクソンショックなどもあり、なかなか就職が厳しい時代でしたから。
結果的に、内定をいただいた熊谷組で働くことになりました。

熊谷組での経験、迎えた独立

熊谷組で、働いて良かったと思うのは、大企業なのに比較的、規律の中にも自由性があったことです。
やることきちんとやっていれば、年次も関係なく評価してもらえます。
しかし現場あっての仕事なので、最初は見習いとしての仕事もやる訳です。
いわゆる「3K」と呼ばれ業務でしたから。
そういう中で、
「たかだか人生の10何パーセントほどの人生のうちの仕事の時間でしかないのに、なぜこんなに悩むのか」
という思いが生まれたんです。
この10何パーセントをいかに心地よく生きるために、どうすれば良いか。

「何かひとつ秀でたものをつくろう!」

という考えに至りました。
そこで過去に勉強してきた経験を生かし、私はあることをものすごく学習しました。
次第に先輩までも聞きにくるようにまでなりました。
学習し、気を付けたのは「プロセス・工程管理」という業務分野なのですが。

これだけは俺に任せろ!

という得意な業務分野を心がけたことです。まさに複雑性の科学。学際的なアプローチですね。
これが功を奏したのか、比較的若い時期に責任者になることができました。
仕事はやりがいがありました。
責任者になりそこそこ予算管理もできるよったこともあり、ここで退職を決意したのです。
そして、より広い世間でと活躍を期し、独立。
独立後はネットワークづくりを意識し、異業種交流などで積極的に名刺を配っていました。

学生へのメッセージ

その一。
【自分の人生時間を計算してみる】
生まれてから死ぬまでの年数を、1日24時間に掛けてみてください。
その中で、仕事をしている時間はどのくらいあると思いますか?
計算してみてください。

平均して、仕事の時間は人生の10数%しかないんです。
気持ちの上では仕事がかなりの量を占めている人が多いと思いますが、
人生の中での割合で見ると非常に少ない。
そのくらいの割合の仕事のことで、みんな悩むんですね。(笑)
しかし生きがい、やりがいというものは仕事で決まると言われます。
まずは漠然と考えず数値にして、しっかりと自分の目で確かめてください。
ライフステージを見える化することにつながります。

その二。
【自分の通っていた学校の校歌を紐解いてみる】
これは面白いです。
ずっと耳にしていた校歌が、けっこう自分の生き様をあらわしていることが多いですよ。
人は意外にひきずられやすい生き物なのかもしれませんね。
自分の過去を遡ってみてほしいものですね。そんな自分になにができるのか。ということかな。

若い人にやってほしいこと

今までの自分の人生をどう生きてきたのか。
自分のlこれからの人生時間で、どういう人生を生きたいのか。
この2点を考えてみてください。

人生の10何パーセントの仕事時間が充実すれば、生きがいを感じることができます。
この少ない割合の時間を、いかに充実させていくかはその人次第です。

有名な言葉に
「時に及んでは まさに勉勵(べんれい)すべし
 歳月人を待たず」
というものがあります。
この勉勵と言う言葉は、勉強するのではなく、「一生懸命」ということなのだそうですよ
。詩の流れとしては、酒を近隣の人と楽しめということですがね。(笑)
そうやって今を楽しむために、そのうちの10何パーセントは充実した生き方がいいということ。
学生さんには、そういう目線で自分の就職を考えてみてほしいですね。

縁尋機妙という言葉があります。勉強してみてください。大切です。