代表取締役CEO 清川忠康


代表取締役CEO 清川忠康

設立 2011年7月15日
事業内容
  • インターネット、携帯等を利用した
    各種コンテンツの企画、制作
    及び情報提供サービス
  • 眼鏡の販売
  • 経営、企業の海外進出及び
    輸出入に関するコンサルティング
  • コンピューターサイエンスに関する研究開発
会社HP http://www.mrtaddy.com/

実力を求め、アメリカへ

大阪にいた中学生のころ、
テレビやラジオ、どんなメディアでも出てくるのは東京のことばかり。
情報の発信源はすべてメディアというフィルタを通していて、
真実を見れていないな、と思いました。

これは自分の目で見極めなければならない、と勉強して東京の学校に進学しましたが、
高校時代はあまり勉強しないで、スポーツばかりやってましたね。

大学時代になって、2000年代に入ってからは、インターネットバブルが訪れました。
当時そういった分野においてメディア上で活躍していた人々は、アメリカで勉強してきた人が多かったんです。
それを見ていて、「日本だけに居ても世の中を動かすことはできないんじゃないかな」と感じ始めました。
そこで大学を卒業後、就職をしないですぐにアメリカに渡りました。

証券会社に入った理由

向こうではインディアナ大学というところに行って、
会計やファイナンスの勉強をしました。

そうして卒業したのが2006年だったんですが、
そのころはインベンスメント・バンクや外資企業のブームが盛り上がっていて、
アメリカ人の優秀な人々は、皆ウォール街に流れて行きました。

僕は日本の年功序列や終身雇用制度という制度や、
いわゆる中間管理職にはあまりいいイメージを持っていなかったので、
早い段階で実力主義の外資企業で自分を鍛えたいと思い、新卒でUBS証券に入社しました。

仕事はとても大変でしたが、
半年も経つと、実力がついてきているのが身にしみて分かりました。
即戦力扱いでかなり辛かったですけど、当時を振り返るととても良かったと思えますね。

再生事業を経て、ベンチャー志向へ

その頃アメリカから日本を見て思ったことは、
小泉内閣もまだありましたし、日本もまだまだ再生ブームだな、ということです。
再生事業を志した僕は、中小企業や小規模の製造業などの事業再生へと転職を決めました。
結局UBSには一年ほどしか勤めませんでした。

しかし、事業を続けるうちに、再生しても本質的にはあまり日本の為にならない、
価値を提供していない企業・人材が多いように思えて、
「こんなことをやっていても仕方がないんじゃないか」と、再生の意義を見失って、
限界を感じるようになってしまったんです。

何が日本の為になるかを考えた時、
ベンチャーや新しいイノベーションを立ち上げていったほうがいいんじゃないか、
と考え始めたのです。

そこでスタンフォード大学やシリコンバレーといったものに興味を持ち始めました。
新しいものがどんどん生まれてくるところだからですね。

スタンフォード大学に入学してからは、失敗を肯定する文化など、色々学ぶことがありました。
そうこうしているうちに、やはり「ただ再生ばかりやってても仕方ないな」と再認識して、
ベンチャーに関わっていきたいな、と思いました。

あらたな文化を創造する

事業再生をやっていた時から、製造業には興味を持っていました。
とはいえ、自分で職人をやるつもりはなかったので、
どうにか職人さんがつくった商品を打ち出していきたいなぁ、と思ったんです。

それが始まりでした。
新しいプラットホームであるインターネットを利用して、
ネット上で物を買う文化を新たにつくりたいな、と考えました。

日本の職人さんは腕がいい人がたくさんいるのに、今まであまり日の目を見なかった、
ごく小さな地域産業を活性化させることも目的のひとつですから、
今のメガネという物品にこだわりなく、
将来商材を増やしていけたらいいと考えています。

メガネをインターネットで買う文化は、このままいけば二、三年で定着します。

僕はいずれ車もネット上で買えるようになると思いますし、
ネットで買えないものは、これからどんどんなくなっていくでしょう。

「一般的、常識的」ではだめ

皆が「当たり前」、「これはこういうものだ」、と思っていることには、
実はそうじゃない、真実ではない、ということがあります。

「一般的に通用しなさそうだから」と決めつけてしまうのは良くありません。
それではビジネスチャンスは生まれないでしょう。

細かいことはあとにして、まず最初に目標を設定します。
その後、それを達成するためにはどうすればいいかを考えながら、
どんどん方法を組み上げていくんです。
目標達成の方法は人それぞれで良くて、
重要なのは方法を「自分で考えること」、そして「その目標自体が本当に合っているのか」を疑うことなのです。

セルフプランニングの時代

今は、セルフプランニングの時代です。
自分が出来ることをはっきりさせて、それを現場でアピールするくらいの勢いがなければいけません。
たとえば、日本人でも中国語を喋ることができるなら、
あえて面接を中国語で受けさせてほしい、と面接官に許可をとってみる、といった具合です。

日本人の求人率は減り続けていて、次第に外国人にリプレイスされていっています。
英語だけが出来れば良い、という企業も増えてきてますから、
二十年もすれば、日本語が話せることは「価値」として見なされなくなるかもしれません。

そうなったら、当然仕事がなくなります。
自分の能力をアピールする勇気が持てない学生さんには、
比較的苦しい生活をしてもらうほかなくなります。

日本では一般的なやりかた云々の考え方は置いておいて、
みずからを即戦力として売り込んでみましょう。
そこで結果を出し、社会的に「価値」を認められる人材になってくれれば、と思います。