代表取締役CEO 笠井レオ


代表取締役CEO 笠井レオ

設立 2012年5月
事業内容
  • 「本の中の心に残ったフレーズを共有するサービス」
    Booklap の運営
会社HP http://prosbee.com/

15歳のアメリカ旅行が、起業を志すきっかけ

15歳のときにアメリカの親戚のところへ遊びに行き、その親戚が経営コンサルタントをしていたので、
そこでサッカーゲームを作っているエレクトロニック・アーツ社の経営者のほか、
いろいろな起業家たちと出会う機会がありました。
もともと、大手思考でしたが、大企業に入るのではなく、
ひとりで会社を起こしている人たちを知り、自分も起業したいという気持ちが生まれたのです。
 
高校進学のときは、帰国して高校で普通に受験勉強しても、3年間は無駄になるのではないか、
勉強は大事だけれど他のものも得たい、国際的な思考を身に付けたい、メンタルも鍛えたい、と思い
16歳でオーストラリアの高校に留学しました。

現地の私立高校では600人中、日本人は1人きり。
高校時代はサッカーやラグビーといったスポーツや勉強をして過ごすと同時に、
公認会計士の家にホームステイしていたので、そこで起業のために会計の勉強もしました。

大学生向け講義ノートのサービスが、2日間で大ヒット

帰国子女の枠で12月に大学が決まると、何か事業をやりたいと思い、一人でイベントを企画しました。
横浜でクルーズを貸切にして、大学の新入生歓迎会を開催したのです。
しかし、当日はすごい雨で人が来なくて、7万円の赤字。
でも、自分で何かを運営していくという楽しさを実感しました。

大学に入ってからはソーシャルリクルーディングでインターンを始めました。
大学で学ぶことより、インターンで身につけられることの方がはるかに大きかったため、
大学を卒業して、コンサル会社に入って勉強してから独立しようと考えは捨て、インターンに勤しんでいました。

インターンに没頭していたため、大学に行かずして単位を取る方法はないかと考えていました。
それが仲間と始めたのが大学生向け講義ノートのサービスの始まりです。
 「試験前に友達がノートをコピーして配っている、それをオンラインでやればいいんじゃないか」と思い、
学生から講義ノートを20冊ほど集めて、ネットから300円でダウンロードするサービスを開発しました。
二日間で5000人が登録を果たしたものの、教授からストップがかかってしまい、断念する結果に終わりました。

本を、オンライン上で紹介するサービスを起ち上げ

次はもっと多くの人に使ってもらえるようなサービスを作りたいと思っていた時に、
Coffee Meeting(コーヒーミーティング)というサービスで、
インキュベイトファンドの和田圭祐さんにお会いしました。
講義ノートのときに思った、
「自分や他の人が持っている知識をオンライン上で共有することで、より深い知識が得られる、そういう世界を作りたい」
ということをお話したら、なら電子書籍でやってみれば、とご提案頂いたのです。

例えばサイバーエージェントの人事本部長、曽山哲人さんが書いた本を読んで僕は、
・サイバーエージェントの社員が読んで感じたこと
・サイバーエージェントに入社したい学生が思ったこと
・まったく違う業界の人事の人が思ったこと
などの意見を、可視化できたら面白いのではないかと考えました。
そもそも本の紹介サイトは匿名のものが多く、それを実名で、オンライン上で共有できるプラットフォームを作ろうと。

そして、インキュベイトファンドが開催するIncubate Camp(インキュベイトキャンプ)に参加したことで、
資金もでき、メンバーも揃いました。起業出来る環境が整ったのが起業を決めた最大のきっかけです。

仲間集めはスキルより、一緒に働きたいと思えるか

最初の新入生歓迎会のイベントは1人で行いました。
イベントは1人でもできますが、1人ではどんなに多くても月30回しかできません。
でも10人いれば、300回できます。それを世界中の人にサービスを提供しようとしたら、絶対に1人ではできません。
そういった、いいサービスをより多くの人に届けるという意味で人数は重要です。
今集まっているメンバーは、講義ノートやサッカーゲームを一緒に作った仲間だったり、
プログラミングの勉強会や、ソーシャルランチというサービスで出会いました。

仲間は、スキルより、一緒に働きたいと思えるか、が大事だと思っています。
スキルは、頑張れば伸ばせる部分です。けれども、スキルのある人がいなければ、自分で勉強すればいい。
一緒に同じゴールを目指せるかが大切だと思っています。
また、時間が守れる、朝ちゃんとオフィスに来る、やると決めたことは最後までやる、という基本的なことも大切です。
ただ気が合うといっても、大学生のサークルみたいなノリで一緒にいるのではなく、
オフィスにいるときは仕事の話ばかりです。

自分たちの作ったサービスを世界中の人に使ってもらう

今は本のデータを集めているところですが、
「本を探すならBooklap」( http://booklap.com/ )と言われるように、
その人に合った本を薦めてくれる検索機能を磨いていきたいと思います。

本屋で本を探す人のうち、36%の人が1時間以上かけています。
アマゾンで本を検索すると、どの本がどれだけ買われているか、
ランキングが基準で、本を評価する軸がまだまだ磨かれていない気がします。

グーグルの検索アルゴリズムは、このページにはいくつのリンクが貼られているか、といものです。
「実名で、誰がどのくらいその本の引用をしているか」から、
本の評価機能を付けた“本のグーグル”を作りたいと考えています。
尊敬する人や友達、仕事のつながりから、こんな本がお薦め、とネット上で教えてくれたら面白いですよね。
今後は電子書籍が広がり、自費出版も増えます。
膨大な電子書籍の中から本を選ぶ検索は、誰もが欲しい機能だと思います。

また同様に書籍以外に、映画や音楽でも、同じサービスを世界に広げられると考えています。
10年後は、自分たちの作っているサービスを世界中の人に使ってもらいたいし、
人類をより良くするためのことを、生きているうちにしたいと考えています。

インターンを経験して社会を知ろう

会社のコアメンバーは、自分も含めて大学を休学中です。
何故なら、社会人はフルタイムで働き、かつ経験がある一方、
経験も時間もない僕ら学生がそれを超えるには全力でかからなければならないからです。

また全力でなければ、自分たちが決めた目標に対して“勝つ”こともできないし、個人的にも成長しません。
サービスを買ってくれる人に対しても、自分たちが中途半端なら、信頼されません。
そういう意味で、学生ベンチャーは学業の合間の仕事と捉えられ不利です。

経験の少なさから、マナーでも営業でも怒られてばっかりですが、インターンでの経験は活きています。
インターンをやっていれば、社会のことがわかってくるし、
その会社にそのまま就職したり、いろんな人と出会ったりします。
もっと多くの学生がインターンを経験するようになれば、
一斉に皆が動くような、就活のあり方も変わってくるのではないでしょうか。

もし起業したいと思うならば、どういう社会にしたいかが重要です。
自分が本当にやりたいものを見つけて、大きなビジョンを掲げ、これなら頑張れる、ということに対して、
環境を整えていけば良いと思います。