代表取締役 山本 智也
設立 | 2005年6月 |
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事業内容 |
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会社HP | http://www.walnix.co.jp/ |
負けたくない気持ちが原動力に
中学、高校時代は起業だなんていうことをまったく考えておらず、
「その時、その時を精一杯楽しむ」といった過ごし方をしていましたね。
そこまで芯が強い性格でもなくて、
20代前半までは嫌なことから逃げることもありましたし、
とにかく目の前の楽しいことばかり追っていました。
ただ、学生のうちは要領よく何でもそれなりにやっていたのに、
社会に出た途端、自分の能力のなさを感じる場面も多かったんです。
それがとにかく悔しくて。
もともと負けず嫌いなタイプだったので、
「周りを超えていってやろう」という気持ちが働く上でのモチベーションになっていました。
最初に就職した印刷会社では自分が一番若手だったので、
まずは営業部でナンバーワンになってやろうと考えました。
夜中に得意先から「六本木で飲んでるから来い」と言われればタクシーで駆けつけるなど、
お客さんに好かれるためには、何でもやっていました。
また、自分にとって大きなターニングポイントとなったのが、24歳で結婚したこと。
翌年には子どもが生まれて自然と責任感が出てきましたし、
嫌なことにもしっかり向き合うようになり、仕事に対する取り組み方も変わりました。
「自分基準」で判断することの大切さを実感
そんな折、いくつかの取引先から声をかけていただき、銀座にある出版社に転職。
30歳になる手前でした。
そこでは2年くらい働くのですが、出版社に移る時点で、自分の中ではもうその先のイメージまでできていました。
印刷は受注側、出版は発注側。
だったら、次はその間の「代理業務」もやってみたいと思ったんですね。
そのため、出版社の次は広告代理店で仕事をすることを決めていました。
出版社では、営業の部長職に就きました。
ここでは新たに「マネジメント」という壁にぶちあたって。
上の人から指示されることと、下に仕事を任せることの狭間で立ち回れなくなり、
どちらも上手くいかなくなったときもありました。
その原因はどこにあったかというと、
当時、私はいつでも基準を人に合わせようとしていたんです。
「相手にとって何が正しいのか」とか「どうしたら喜んでくれるのか」とか。
そうなると、自分がどうしたいのかがわからなくなる。
でも、人の価値観ではなく自分基準で物事を考え、自分がブレない事が大切であると気付くようになり、
明確な判断が下せるようになりました。
自ら事業を興す決意
その後は、考えていた通り広告代理店に勤め、
「受注、発注、代理業」すべてのワークフローを体感。
全体の流れがハッキリと見えるようになりました。
そして、それらの経験を元に起業することになるのですが、
「やってやるぞ!」というような熱意とは少し違ったかもしれません。
私は、子どもの頃から群れて何かをするのが好きでなくて。
昔から自由気ままに生きるのが好きという性分だったので、
就職してからずっと、組織の中で一つの小さな役割を担って動くことにフラストレーションを感じていました。
そういう環境で長く仕事をしていくことはできないと考えていましたし、
「自分で事業を興したい」という気持ちも、どこかしらにあったのだと思います。
そして、印刷会社時代の直属の上司と二人で会社を設立。
最初は広告代理店的な仕事が一番入りやすいと思い、いわゆる「ブローカー業」をしていました。
紙媒体からWebへの流れに関しては、ニーズとともに変化という部分もありますが、
印刷やブローカーの仕事には限界があると思っていたのです。
もう少しクリエイティブ性を高めていかなければと思い、少しずつ方向を変えていきました。
ウォールニクスの姿勢
現在の事業は「クリエイティブ・マーケティング」「WEB制作」の2本柱で構成しています。
当社は、市場の変化に柔軟に対応し続けながら、
ビジネスを通じてさまざまな方々とお会いし、
当社と関わる方すべてがビジネスを楽しめる環境づくりのお手伝いをしたいと考えています。
当社のような中小ベンチャー企業の場合、「コミュニケーション」が何よりも大切になります。
ですから、プロとしていい仕事をするのは当たり前で、
「ウォールニクスと仕事をしたおかげで、こんな繋がりができたよ」といった風に
クライアントさんにも幸せになってもらいたいですし、
仕事を通じて当社のファンになってもらうことができれば、それが何よりうれしいですね。
軸のあるメンバーたちと、創造し続けたい
今後、仕事の規模や種類は増やしていきたいと考えています。
クリエイティブには“アート”のイメージを持っている方も多いと思いますが、実際は受注仕事も多いのです。
それでも、何かを壊しながらも新しいものを創っていくなど、
「作る」ではなく「創る」ことができる会社にしてきたいなと思いますね。
そのためには一人ひとりの強みを活かし、少数精鋭でチームとしてしっかり機能できるようになれば、
自ずとそのような道が開けていくでしょう。
私は、個人としても会社としても、環境を変えていくことを恐れていません。
というのも、やはり基準が自分にあるので、人の価値観の中で何かをやっていこうとは考えていないのです。
そのとき自分が最良と思うメンバーと、最良と思うことをやっていければと。
メンバーに求めるのは、軸がある人。
選択を迫られたときに自分で判断できない人は、私は幸せになれないと思っています。
いくつになっても人に流されて進むと、どこかで絶対に後悔します。
自分で判断したことであれば、もし失敗して反省はしても、後悔したり人のせいにしたりすることはありません。
選んだ場所で楽しむ意識を!
「こういうことがやりたい!」と考えて就職しても、
すべてが自分の思い描いた通りに進むことは絶対にないと思います。
それだったら、そのシチュエーションの中で、自分が楽しめる場を自分で探し出せばいいのです。
そうやって動ける人は、どんな場所でも楽しみながら成果が出せます。
その考え方がクセになると、選択することに対するハードルがあまり高くなりません。
なかなか選択ができない大きな理由って、片方を選んでその場所が期待通りでなかったとき、
「もう片方にしていたほうが良かったんじゃないか…」って不安になることだと思うんです。
それならどちらに進もうが、「進んだ先で楽しめばOK」という考え方をすれば良いだけです。
私自身、ずっとそういう考え方をしているので、
過去に対して後悔するといったことはありません。
いま、将来やりたいことで悩んでいる学生さんは多いはず。
「何をするか」という志も大事ですが、
「誰とやるか」ということも大切に考えてみてください。
学生時代の付き合いとは違い、社会人になってから信頼を得た本質的な仲間は“一生モノ”です。
私も周りのブレーンがいなかったら、いまここで仕事をしていませんから。
それでは今後のご活躍を期待しています。