代表取締役 小坂 和司

株式会社ハウスクルーズ 代表取締役 小坂 和司

代表取締役 小坂 和司

株式会社ハウスクルーズ
設立 平成21年12月9日
事業内容
  • 不動産の売買、仲介、賃貸、管理及び鑑定
  • 住宅の建築及びリフォーム
  • 生命保険代理店業
  • 広告代理店業/li>
会社HP http://www.housecruise.co.jp

大学時代に宅建一発合格!

大学までエスカレーターで進学できる中高一貫校に通っていたのですが、
高校時代に遊び過ぎてしまい大学は夜間部の推薦しか取ることができませんでした。
しかし、夜間部に通う気はなかったので、
1年浪人して普通に大学受験をして他の大学に進学したのですが、
また大学でも遊びすぎてしまい1年留年をしてしまいました。
そんな状態だったので、親には「お前は人よりも2年間、人生が遅れているのと一緒」と
いつも言われていましたし、自分でもその分を、どこかで取り戻さないといけないと、
漠然と考えていました。

そこで思い至ったのが、宅建資格の取得です。
大学生のうちに資格の1つでも取って、社会に出ようと考えたのですが、
宅建を選んだ理由は、就職に少しは有利だと判断したからです。
私が就職活動をしていた頃は、不動産関係や人材派遣の会社が流行っていたこともあり、
宅建を取得して不動産関係の会社に入ろうと思いました。

10月に行われる試験に向けて、6月から資格取得のための学校に通って詰め込みで勉強し、
合格率15~16%の試験に一回で合格しました。

新卒で入った会社で不動産営業のノウハウを学ぶ

就職活動では、不動産関係の会社をいくつか受けました。
不動産といっても、仲介、賃貸、売買、分譲、建築など様々な業態がありますが、
当時はあまりよく分かっていなかったので、幅広く受けたという感じです(笑)。
入社したのは、投資用マンションの分譲・販売やアパートの建築営業を行っている、
ベンチャー系の不動産会社。
まずは電話営業が主な仕事で、朝9時半から夜8時半くらいまで延々と電話をかけていました。
しかし上司も、職場の雰囲気もそれほど厳しくありませんでしたし、
タバコ休憩くらいは自分のタイミングでとることができたので、
精神的につらかったり苦ししくなることなどは、特にありませんでした。
不動産営業は非常に厳しいというイメージもありますが、その時の上司は、
契約が取れないからといって怒鳴ったりすることもなく、ゆっくりと育ててもらいました。

そのような経験は、今の自分のやり方につながっています。
自分の考えを押し付けてはいけないということ、注意や指示をする場合でも強制はせずに、
やっている人間がどう考えて、どうとらえるかが重要であることなど、
これらは人材育成の基本だと思っています。

いったんは独立を目指すも、「修業」することを決意

新卒で入った会社で1年ほど経ち、やはり独立したいという気持ちが強くなりました。
当時は学生起業なども流行っていて、多少はそれに影響を受けた部分もあり、
同じく、他社でアパート建築営業をしていた今の会社の専務である村瀬を誘って2人で、
なぜか2人ともやったことのない不動産賃貸仲介業で立ち上げようと考えました。
やったことがないので、賃貸仲介の実務の心配もありましたが一番の問題は資金面。
私が宅建の資格を持っているので、宅地建物取引業者としての免許を取ることはできますが、
新卒1年の身なので資金が全くありません。
そこで2人で事業計画書を作り、それを持って、知人友人などに資金提供のお願いをして回りました。
しかし、話をすると皆が「面白いね」と言うのですが、実際に資金を出してくれる人はいませんでした。

そんな中、前職の副社長に相談した所、「甘い!」と一喝されてしまいました。
しかしそれだけでは終わらず、
「何年後かに不動産事業を俺が立ち上げる予定があるから、その時にはおまえら呼んでやる。
それまでどこかで賃貸でなくキツイ会社で売買仲介をキッチリ勉強してこい!」と言われたのです。

そこで2人それぞれ販売に強い別々の会社に入り、売買仲介業を学びました。
2~3年が過ぎた頃に、「今の会社で不動産の事業部を立ち上げるから、そろそろ来い」と、
副社長が約束通りに連絡をくれたので、立ち上げメンバーとして働くことにしました。

30歳を目前にして念願の起業に踏み切る

入社した会社では、不動産の売買仲介の仕事をしていましたが、
私は新卒で働き始めた頃から、30歳までには独立すると決めていたのです。
新卒で入った会社を辞めて独立しようとした時には、資金や経験不足から諦めましたが、
その後2つの会社で5~6年サラリーマンとして働き、キャリアも積んで自信もついたので、
もうそろそろ独立してやってみよう!と2人で盛り上がったのです。

すぐに、お世話になった副社長に「独立したいので辞めさせてください」と申し出たところ、
頑張れよ、と快く送り出してくれました。
ただ、その時は、私達が辞めるとなると、それまでいた会社の不動産部署の人員が
いなくなってしまうと言うタイミングでした。
そうなると進行中のお客様はどうなるのかという問題が生じてしまうため、
私達の会社と業務委託を結ぶ形で、以前からのお客様を引き継ぐことになったのです。

そのため起業してしばらくは、前の会社に新規で入ってくるお客様や、
問い合わせをされてきたお客様などに、私達が対応して事業を展開していきました。
そしてこの引き継がせて頂いたお客様達のお陰で創業時に最低限の売上を確保することが出来ました。

「従業員150人、売り上げ高20億」が、これから3年の目標

今後のビジョンとしては、新規事業で立ち上げた生命保険代理店事業と広告代理店事業を含めて
3年後には従業員150人体制にするのが目標です。
また、売り上げ規模も3年以内に20億円くらいまで伸ばしたいですね。
会社の利益が手数料だけで20億は難しいのですが、当社は仲介だけではなく、
不動産の買取りも始めているので、実現は可能だと思っています。
現在、力を入れているのが、「中古マンションを買って、自社で加工して売る」という事業。
古いマンションを買い取って、リフォームして利益を乗せて売る。
いわゆるリノベーション事業です。

このような不動産買取り事業は、1件あたり数千万円単位で売り上げが伸びるので、
先述の「売り上げ規模20億」という目標も、それほど難しいものではありません。
現在は、国分寺だけではなく代々木にも事務所があるので、都心のお客様に関しても、
フットワークが軽くなっていることもあり、十分に実現可能な目標なのです。

学生へのメッセージ

大切なのは「素直であること」だと思います。
私自身も、素直であるべきだと、よく言われていました。
何かを言われるとすぐに、「でも」「だって」と答えてばかりの人がいます。
私にもそのような時期がありましたが、仕事をしていく上では、
反発をするのではなく、まずは言うことを聞くことが大事だと学びました。
素直に人の言うことを聞き入れて、その後に自分なりに発信していく。
それが重要です。

自分のやりたいことばかりをやって、意見を押し通すのではなく、
まずは人の意見を素直に聞くことを心がけてください。