代表取締役社長 山本 善武
設立 | 2009年8月18日 |
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事業内容 |
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会社HP | http://runrig-marketing.jp/ |
本に感銘を受けて
私は青森県、津軽半島の小さな町に生まれ育ちました。
父親は自営で不動産鑑定士をやっていたのです。
兄弟3人、社会経験を積むため全員東京に行かせる方針で。
私自身、高校までは地元で野球に夢中で、大学は東京の獨協大学法学部に入りました。
ど田舎から出てきたので、都会への憧れは相当なものでした。
バラ色の学生生活を想像していたにもかかわらず、
授業では「甲」「乙」といったことばかり。
想像と現実との差がショックで、まったく授業に出なくなりました。
結局、平日は麻雀かゲーム、週末はサークル活動でスキューバダイビングという生活を
続けていたら、2年間で18単位しかとれず、留年してしまったんです。
2回目の2年生のとき、さすがにこのままでは…と思い、とりあえず「本を読むこと」に
手をつけました。
伝記や経営者が書いた本を中心に読んでいたところ、
稲盛和夫さんの本にとても感銘を受け、「どうしても直接話を聴きたい!」と、
講演を探しました。
その場所は「アタッカーズ・ビジネス スクール」という、いわゆる起業塾。
そこでは、ちょうど大学生のアルバイトやインターンを募集していて、アルバイトを
始めることになりました。
実業家を目指すきっかけ
ちょうどそのころは、「ホリエモン」や「楽天」など、ベンチャーのIT企業が
盛り上がっていた時代です。
アルバイトでの私の仕事は、講義を聴いてweb上にアップすることでしたが、
見よう見まねでDreamWeaverを使っていると、だんだんと身につくことが快感でした。
また、三木谷さんなど有名な実業家の話を聴くのはもちろん、自分の生活を自分で
切り開いていこうという、熱い想いを持った人と毎日顔を合わせるのが、本当に刺激的で。
いつからか、自分もこんな風になりたいと思うようになりました。
そんななか、実家ではだんだんと父の仕事がうまくいかなくなり、ついに不渡りを
出してしまったんです。
親は親戚中からお金を借りてまわり、消費者金融からも借りる生活。
そんな姿を見ていると、「自分は安定した生活がしたい」か
「自分が頑張って親を助けよう」の、だいたい2つに分かれるのではないかと思います。
私の場合、ちょうど弟が高校3年で東京に行くという話になっていましたし、自分が
頑張らなければと思い切れました。
それで、若くても自分で切り開いていけて、あまり元手が必要ない市場を考えると、
やはりITだったんです。
独立に至るまで
就職したのは、インターネット広告の代理店です。
社名とか事業内容にはあまりこだわりはなく、
社長や一緒に働く仲間がどんな人かを重視しました。
深夜勤務も当たりまえでしたが、仕事はとても楽しかったです。
SEO対策やサイト分析など、まだ本なんかもあまり出回っていない時代で、
「世紀の大発見」くらいの感覚でのめりこみました。
しかし27歳のころ、会社が傾いた時期があったんです。
15人~20人ほどいたメンバーが社長と私一人になってしまい、当時のお客様をどうするかは、
すべて私の選択にかかっていたんですね。
転職しようと思えばできたのでしょうが、40、50歳になって振り返ったときに、
残ってお客様のサポートをやらなければ、後悔するだろうと思いました。
それで、自分の生活は何とかなるだろうと思い、独立しました。1年半ほど独りで
自宅でやりましたね。
web制作から集客対策までを、定額制で一貫してサポートしていたのですが、
そのようなサービスの会社はあまりなかったんです。
私は、webに関して何かお悩みがあったとき、
すぐに聞ける存在であることがベストな形だと思って。
そして、法人化していまに至ります。
何よりもお客様のことを大切に
お客様の立場からニーズや理想形を考えたときに、選ばれる会社になりたいとずっと
考えてきました。
それを抜きで売上が伸びたとしても、自分のなかではナンセンスだなと。
たとえばSEOでは「リンクを提供します」と上辺だけで言って、
それで実際に上がったとしても、そこに対して「自分の人生をかけて」だとか
「お客様のことを思って」やってるわけじゃないよなと思うんですね。
もっと泥臭く、苦労の部分も含めて、
お客様と一緒にサイトを作っていくスタンスでやっていきたいです。
そこまで予算をかけられないお客様も多いですが、どれだけ手を入れてやっていけるか、
ということは意識してきました。
たまに予算が充分にあって、社内に基本的な作業ができる方がいるお客様の場合は、
私たちに求められるのはディレクション、いわゆる舵取りです。
実際、最近のニーズはそちらにシフトしているなと感じます。
ただ、コンサルティングをするにはお客様のことをしっかり見て理解し、
まずは信頼関係を気づかなければなりません。
そこは大事にしていますね。
仕事にかける想い
会社は規模よりも、働く人にとって興味を持てる環境かどうかが大切だと考えます。
仕事内容にでも、お客様に興味を持つのでもいいでしょう。
興味を持ってやっている人間は、放っておいても自分でどんどんやりますし、
次々にアイディアが出てきます。
その状態では、どんなビジネス書や哲学書も勝てません。
やはり、興味のきっかけをどれだけ作れるか、広げられるかがとても重要だと思っています。
興味をもってやれる環境があれば、売上は自然とついてくるものだと思います。
当社はサービス内容よりも、求められるニーズや価値に重きを置いてやってきて、
SEO屋から分析屋へ、そしていまディレクション屋になりつつあります。
自分の会社を伸ばしていきたいという以上に、入ってきた人を伸ばしたい気持ちです。
けれども、若い人たちに興味を持ってもらうためには、
会社の立地や待遇以上に、経営者である私自身が、
どれだけ魅力的な人間であり続けられるかに尽きますよね。
やりたいことが見つからないという人は、自分と同世代でもたくさんいるはずです。
でも、私が目の前で無我夢中でできることを見せられれば、
先が広がるんじゃないかなと思っています。
出会いのために、勇気ある一歩を
最近の若者はどうこうという話をよく聞きますが、
私は「若いから」とか「ゆとり教育だから」というのはあまり関係ないと思ってます。
素晴らしい出会いのきっかけがあれば、
だれでも何かに興味を持ってのめりこむことができます。
ただ、それを「就職活動で見つける」や「仕事をしてから見つける」と考えるのではなく、
自分の身の回りで見つけてみてはいかがでしょう。
本でも講演でもいいですから、出会いのきっかけとなる工夫や活動をすれば、
私がそうだったように、必ずいいものが見つかると思っています。
アルバイトやインターンでもいいですし、ほんの一歩、勇気を出して踏み出すことが大事です。
旅行がきっかけでもいいですね。
20代の前半や中ごろというのは、
人生80年のなかでもっとも濃い時間が過ごせるのではと思います。
そのあとの人生にも大きく影響を与える時期ですから、大切にしてください。
また経営者としては、これからは学生に「動け動け」と言うだけでなく、
学生から見て魅力的な存在に思ってもらえるよう、私たち自身が活動していくことも
大切だなと考えています。