代表取締役社長 金 守謙
設立 | 2009年9月7日 |
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事業内容 |
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会社HP | http://www.cyllz.co.jp/ |
社会で自分の実力を試したい!」教師からの転職を決意
私は朝鮮大学を卒業していますが、中学までは日本の一般的な学校に通っていました。
実は自分が韓国人だと知ったのは10歳頃で、それまで自分は日本人だと思っていました。
それであれば母国の歴史をしっかり理解しなければと思い、
高校から朝鮮学校に通い始めたのです。
大学卒業後、教師になったのですが、そこには大きな理由がありました。
それは、私が学生時代に恩師に出会うことができ、多大な影響を受けたことです。
それがキッカケで
「そんな存在になりたい。そして自分の知見が人の知識となるのは素晴らしい」
と思うことができました。
しかし教師をやっているうちに、自分の中に不安や疑問が芽生えてきました。
教師というのは、社会との接点があまりない環境で、いわば学生時代の生活を、
社会人になっても続けているように感じていました。
そのため同年代の友達と会って話す度に、取り残されている感覚に陥ってしまっていたのです。
「自分の本当の実力が分からない、もしかすると社会性が欠如しているかもしれない」
そう考えるようになり、自分の人間としての実力を測るため、7年間勤めた教師を辞め、
会社勤めをしようと決めました。
未知の世界である「営業職」に飛び込んだ
教師を辞めた後は人材紹介会社に登録をし、
それと同時に、サッカースクールのコーチをやっていました。
3ヶ月もするとスクールを2つ任されるようになり、そのまま働き続けようかと思っていた時、
たまたま受けてみた通信機器の販売会社から営業として採用の知らせが入りました。
今後どうするべきか迷っている時、
人材紹介会社の人に、「この機会を逃したら、スーツを着ることは二度となくなりますよ」
「サッカーならば、いつでも戻れるのでは?」と言われ、入社を決意したのです。
入社してみると、周りの上司も同僚も、みんな私よりも年下。
私は営業経験ゼロだったので、年下の人たちに、分からないことは積極的に聞いて学び、
そして無我夢中に電話営業を続けました。
その結果入社3ヶ月で目標を達成できるまでにこぎつけました。
その後はコンスタントに売り上げが上がるようになり、
3年目には全社中トップの成績を収めるまでに成長することができました。
オンとオフのメリハリをしっかりとつけて仕事に打ち込む
営業経験無しで入社し、大変でしたが「必ずどうにかなる」と思って、
いつも行動し続けました。
また、社内の人間と隔たりなく付き合うことも、常に心がけていました。
特に中途社員の中には、不満を持っている人も多かったんですね。
私はそういった不満や愚痴の聞き役でしたし、時には「とにかく頑張ろう」
「感じ取るしかないよね」などの励ましの言葉をかけたりもしていました。
自分自身は、楽しく仕事をすること、ダラダラしないことを意識していました。
平日は終了時間をきちんと決めて働き、週末はフットサルに燃えていました。
「あと何日やればフットサルができる!」と、
それを楽しみに仕事をしている時期もありました(笑)。
それが仕事の活力を生み出していたと思います。
会社には、仕事を一生懸命やって土日は家で寝ているだけという後輩もいましたが、
そんな生活では、仕事はうまくいきません。
自分自身のメンタルをしっかりと管理することで、成果につながるのです。
お客様本位の営業スタイルを貫くために起業
起業のキッカケになったのは、会社の営業方針に対する「違和感」でした。
「このお客様には○○社の製品が適している」という場合でも、会社の販売戦略によっては、
別メーカーの製品を販売させられることもあったのです。
「それはお客様本位ではない。サービス業としてどうなのか」と、考えるようになりました。
お客様を満足させるのではなく、自分たちが満足している。
「それではビジネスは成り立たない!」と、強く感じ、
自分の理想を形にするために起業することにしたのです。
株式会社サイルズは、同じ思いを持つ仲間と共にスタート。
会社の知名度も無く、競争力に長けた商品を扱うこともできなかったので、
とても大変でしたが、そこは「人間力」でカバーしようと、とにかく必死でした。
前職でのお客様が、
「金さんが新しく始めたなら、そこに替えるよ」と言ってくださったりもしました。
もちろん新規の電話営業も行うなど、イチからのスタートという感じでした。
当社は設立以来、お客様本位の提案型営業を心がけています。
電話複合機、ネットワーク機器、インターネット関連の他、求人や広告媒体の斡旋など、
企業に必要なサービスを網羅した会社を目指しています。
学生へのメッセージ
私は、人生には「心の柱」があると思っています。
ひとつは家族を思う心。次に自分に対する人生観。
さらに人間は必ず組織の中で生きているので、その組織観。
最後は様々な物事に対する価値観です。
よく「目標をもつべきだ」と言いますが、それらの柱がしっかりと確立されていないと、
目標を持ったとしても達成することはできません。
ただ、目標に関しては、あまり型にはめない方がいいと感じています。
今自分にできることから結び付け、目標を考える人も多いのですが、そうではなくて、
「自分ならできる」と仮定して目標を定めてもいいのではないでしょうか。
人生というのは、ある一つのキッカケで、簡単に窮地に追い込まれてしまうものです。
そんな時、人は「もう無理」「どうしよう?」と、目標を見失ってしまいます。
もし、仮定による目標を設定できれば、そんな時にも「それでもできるんだ」と、
逆境にも負けずに踏ん張れるはずです。
「これになりたい」「これをやりたい」と目標を決めても、未来は分からないのが現実です。
だから結果から遡ってやるのではなく、自分で勝手に仮定し、目標を見つけてしまうもの。
一つの方法と考えてみてください。
自分はこれになりたいけれど無理だ、ダメだという判断を下してしまわないように
してくださいね。