代表取締役 石川 典男

株式会社成田デンタル 代表取締役 石川 典男

代表取締役 石川 典男

株式会社成田デンタル
設立 1983年3月
事業内容
  • 歯科技工物(入れ歯・差し歯等)の販売
  • 歯科医療事業所に対してのコンサルティング
  • 新卒採用コンサルティング
会社HP http://www.narita-d.co.jp/corporate/

大企業に行くつもりはなかった

親が中小企業をやっていて、小さな頃から「大きな会社の歯車になるより、
一人でも良いから大将になれ!」と言われて育てました。
大学は工学部機械学科で自動車の研究をしていましたから、自動車メーカーなど、
教授推薦で入社しやすかったのですが、分厚い就職ガイドの中から、会社の中で影響力を
示しやすい従業員100人以下の会社だけを選んで自分に合う会社を捜していました。

そんな時、ふと思い出したのは、高校の頃、歯科大に入りたかった時期があったことです。
医療系の会社は、専門知識が必要な業界なので自分に合っているかもと思いました。
そこで、小規模の医療系の会社に絞って試験を受け、歯科関係の会社に就職したのです。

就職した会社では、できたばかりの営業所へ配属になり、所長と半年前に入社した
ばかりの10歳年上の先輩と僕の3人だけの所帯でした。
人と話すより機械をいじっている方が好きだったので、営業マンのタイプではなかったの
ですが、営業をやれと言われ、やってみたら面白くて、それ以来、営業一筋になりました。

成田デンタルを設立するも、倒産寸前に

最初の会社には1年8ヶ月いました。この時期、私は猛烈に仕事をしていました。
毎日約420Kmも千葉県内を走り回り、朝の5時から深夜まで仕事をしていました。
でも仕事が楽しくてしょうがない。自分の成長が1日1日はっきり見える。楽しいからもっと
勉強しもっとやりたい。
そんなことをしていたら新人でありながら桁外れな営業成績を残していたのです。
仕事一色でしたが、この経験が今の私を作ったのだと思います。

夢中になって仕事をしていると、先輩と私はヘッドハンティングされ、2年後に独立させて
くれるという約束で次の会社に入社し、1983年に先輩と2人で成田デンタルを設立しました。
売上げは順調に伸びましたが、経営は非常に厳しい状態でした。
独立させてくれた会社が、独立後数ヶ月でつぶれてしまったからです。
その会社に銀歯などの技工物の製造を依頼して、営業だけをしていたのが、倒産した
ため、社内に技工所を作ったのですが、技工所の運営は難しく、4年後には借金だらけで、
倒産同然の状態になったのです。その後、社長の失踪により、急遽社長になりました。

倒産寸前になってしまった大きな原因は、先輩の経営に対する考え方でした。
売上は毎年伸びていましたが、社員を安い給料で深夜まで働かせ自分だけ良い生活を
していたのです。当然社員の志気が下がってしまったわけです。

自分のためでなく、相手のために

会社を作ったときから、「世界のNARITAにしよう!」という大きな夢を持っていました。
どこで狂ってしまったのか真剣に悩み考えました。考えてみると、会社を大きくしたいのは、
給料がたくさん欲しい、自分の地位・名誉を高めたいといった理由だったのです。

「今までは自分のことしか考えてなかったな。ここが違っていたのか」と気付いたのです。
それからは、自分のためでなく、「相手のため」という考え方に変え、これを経営理念の基本にしてきました。
借金だらけの余裕のない会社でしたので、半分開き直りでしたね。

まず、営業社員の給料は基本給は据え置きで業績加算給を付けました。
次は、仕事を頼んでいる技工所への支払いも、遅れがちだったのを前倒しで払うことにしました。
そうすると、営業はやればやるだけ給料が上がるので頑張ります。
作っている人たちは、安心してより多くの仕事をしたくなり、より良い製品を作ってくれるようになったのです。
見事、プラススパイラルに転換したのです。
売上げが急増し、2億5千万円の年商が4年後には4倍の10億円になりました。

最近、成田デンタルを真似する会社がたくさん出てきましたが、皆なかなか上手くいってません。
なぜかというと、システムだけ真似して、魂がないからうまくいかないのです。
当社は、成田リンクシステムという歯科医と相性の良い技工士をマッチングするシステムを
20年以上やっていますが、常に進化しています。それを真似しても、古いことを真似ている
だけなので、他社は追いかけてこれないのです。

「自分より相手」という考え方で全員が仕事をしていれば、何があろうが毎年、
ちゃんと売上げを伸ばすことができます。

人のために仕事ができる人が集まった会社になった

成田デンタルは13年前から新卒採用に力を入れ、今では「相手の立場に立って
物事を考え行動する」という考えに賛同して入社してくれる社員ばかりになりました。
成田デンタルは入れ歯、差し歯などの「歯科技工物」を歯医者さんに販売、営業活動をする会社です。
医療の仕事の本質は、病気や怪我の人を治したい、具合の悪い人や健康を求めている人
を助けたい、という気持ちが根底に無いとできません。それは自分中心の考えではなく、
他者のためにどれくらい尽くせるか、人の役に立つことに充実感を感じるかだと思います。
ですから「人のために頑張れる人」というモノサシがどうしても必要になってくるのです。

お金でもない。休日でもない。福利厚生でもない。それらを前面に出さず、
ただ「人の役に立つ仕事を一緒にしませんか」「ありがとうと言われる仕事をしませんか」を
ひたすら学生さんに言い続けて来ました。
そうして成田デンタルは「人のために仕事ができる人が集まる会社」に生まれ変わったのです。

海外進出で日本の業界を活性化

今年は海外事業部をつくり、年内にはアジア圏に進出する計画です。
また、欧州や米国、オセアニアなど英語圏への進出も視野に入れています。

日本の技工の技術は世界一です。その技術を世界に発信し、日本の技工を根付かせ
海外の技工技術のレベルアップを行うことで、日本の技工業界も活性化することでしょう。
当然、海外でも成田リンクシステムにより営業活動をしていきます。

従来になかった業界の常識、概念を覆す取り組みは既に始まっており、成田デンタルは
東京駅八重洲口の駅前に「一流の歯科技工士が一流の歯科技工物を作る」をコンセプトに
「La cima八重洲」という高級ラボを開設しました。ここを拠点に、「La cima」というブランドを
世界に発信し、世界的なブランドを作り上げていきたいと思っています。

社長が採用に時間を割く会社は、人を大事にする

当社の求める人材は
「明るくて、元気が良くて、笑顔のステキな人」+人の役に立つ仕事がしたい人。
人から「ありがとう」と言われてやる気が出る人、充実感のある人です。
学歴や成績で判断はしません。

就職活動中の学生には、自分にとって良い会社をさがしなさいと言いたいですね。
自分の足で説明会へ行って、色々な人と会ってみて、自分の肌に合う会社を捜すのです。
捜したら、そこにどうしても入りたいという思いを強く持つことが必要です。
それでもダメな場合は、その会社と自分が合わないということ。落ちても悲観的にならないことも大事です。

社長が説明会や面接に時間を割き、採用に力を入れている企業は、
人を大事にするのでいいと思いますよ。
社長が自分の貴重な時間を使っているわけだから、それだけ真剣に選んでいるのです。
辞められたら困ります。

私は、自分の仕事の時間の3分の1ぐらいを採用に使っています。
本当にこの会社に合う人を捜して、その人が意欲を持ってやってくれたら、会社は勝手に
動いていきます。いかに会社に合う人材を捜し、その人を適材適所に振り分けて、
教育する以外に、経営は必要ないのでは、と思っているぐらいです。

学生の皆さんにはそんな人を大切にする会社に巡り会い入って頂きたいと、心より願いっております。
一緒にがんばりましょう。