代表取締役 大須 賀篤

株式会社エバーグリーン 代表取締役 大須 賀篤

代表取締役 大須 賀篤

株式会社エバーグリーン
設立 2008年3月
事業内容
  • 輸入関連事業各社国内代理店業務
  • AV機器、家電製品の企画開発、製造、販売
  • パソコン周辺機器、IT関連製品の企画開発、製造、販売
    卸売事業
  • インターネットショップ「上海問屋」運営
会社HP http://www.everg.co.jp/

留学にサッカーに、充実した学生時代を過ごす

私はサッカーが大好きで、
幼稚園から始めて、小学校、中学校、高校、大学、
そして26歳頃までサッカーをやり続けてきました。
サッカーを続けたこと、この1つのことを継続的にやった経験が、
今の仕事にも生かされています。

大学はアメリカに留学しました。午前中に授業を終えたら午後はサッカー、
夜はアルバイト、週末は友だちと遊んだり、パーティをするという生活でしたね。
アルバイトを始めた理由は、様々な視野を広げ、
いろいろな人と出会えることを経験したいと思ったからです。
また、同様に視野を広げる為に北米だけではなく、
南米へ行ってさらに自分の世界観を広げるという新たな目標も持ちました。
約2年間かけて少しづつ資金を貯め、3ヶ月間の南米一周のバスの旅に出ました。
その間はリオのカーニバルに参加したり、サッカーの試合を見たり、
見知らぬ人の結婚式に参加したりと、数多くの経験ができました。

大学では、「インター・カルチュラル・コミュニケーション」を専攻。
この学問のゴールは異文化間でどのように気持ちの良い生活が
できるかを突き詰めて考えることです。
様々な失敗例やぶつかり合いを研究しながら学ぶのですが、
この学問には「答え」というものはありません。
どうやったらよいのかと考えるプロセスそのものが重要なのです。
この学問への理解をより深めるために、ロサンゼルスの大学から
メキシコとの国境近くにあるテキサスの大学に行き、さらに2年ほど勉強をしました。

帰国後の就職が「再スタート」、そして転職で「再チャレンジ」

大学での勉強を終えて、1年弱ロサンゼルスで仕事をしてから、
帰国して就職活動を始めました。
しかし就職といっても、目標を定めていたわけではないので、
帰国して再スタートという感じでした。

初めに就職したのが広告代理店です。
就職にあたっては、「モノ」を売ることは考えていませんでした。
興味があったのはイベント的なこと、例えば何かを作って、
人を集めるなどといったイベント。
それで広告代理店に入社し、広告を中心とした仕事、
イベントやPRの仕事、またそこから2度の転職を含め、4年間過ごしました。
ただ、広告やイベントの仕事といっても、自分がその中心で働くわけではありません。
実際に作るのはイベントプランナーで、私が最初から最後まで関わることはないのです。
だから、楽しく仕事をこなしつつも、個人の力を生かしてできる仕事を
やりたいと思うようになってきました。

そこで、再チャレンジという気持ちで転職した先が、
株式会社サードウェーブです。
この会社は、自作パソコン向けのパーツを店舗と通販で扱っていて、
私はバイヤーとして入りました。
これが29歳の時です。

夢中になれる仕事に出会い、それによって任せられた新規事業

サードウェーブに入って1年ほど経った頃、
パソコンのメモリのバイヤーになり、その購買を任されます。
この仕事が本当に楽しかったのです。
メモリというのは株と同じで、価格が毎日変わるので、
当然ながら、安く買って高く売ると儲かります。
毎日の購買活動については、情報収集や情報精査をしながら、
決めていくのですが、これがとても楽しくて夢中になりました。
もう仕事とは思えないほどの楽しさでしたね。

やがて、当時の創業社長に目をかけられるようになります。
これはやはり、メモリ事業での成果が評価されたのでしょう。
メモリ事業を上手くやるには、臨機応変、スピード、決断など、様々な要素が必要。
そこから新しい事業に生かすよう任されたのが、
エバーグリーンの前身となる新規事業です。

エバーグリーンは、店舗のみで販売していたパソコン関連商品、
携帯グッズなどの様々な商品を、卸売りもしようということで立ち上げた会社です。
私はこの事業を任されて、しばらくは取締役を務めていましたが、
去年の11月に社長に就任しました。

日本では手に入らない「ニッチな商品」の販売

当社の理念として『事業を通して、ナンリーワンの商品・サービスで
たくさんの「ありがとう」を頂く』と掲げています。
このナンリーワンとは、ナンバーワンとオンリーワンをかけた言葉で、
つまりナンリーワンの商品・サービスを目指してお客様に喜んで頂くということ。

その想いに基づき、2つの事業を展開しています。
主に個人向けのインターネット通販、そして法人向けの卸売事業です。
卸売に関してはメモリは扱わず、パソコン用バッグや携帯アクセサリー、
玩具などが中心ですが、インターネット通販ではメモリも含め、
卸売で扱っている商品も全て販売しています。

商品は海外のメーカーと取り引きをして仕入れています。
メモリやSDカード、海外製の面白いパソコン周辺機器など、
台湾や中国、韓国など様々な国の製品で面白いもの、便利なものなどを、
ブランドにこだわらずに仕入れてきて販売をしています。

我々がやっているのは、日本で買えないものを販売すること。
日本で既に売っているものは、日本のお店で買ってもらえばいいのです。
日本では手に入らない面白いもの、安いものなどを仕入れてくる、
そしてインターネット通販という便利な方法で販売をする。
これによってお客様に喜んでいただきたいですね。
要は、インターネット通販も卸売事業も、やっている会社は既に
たくさんありますが、エバーグリーンならではの商品を
どんどん扱っていくということです。

「お客様に喜んでいただくこと」、その前提にあるのは「社員の幸せ」

今後も、ネット通販でも買うことができないような海外の商品を、
色々なところから仕入れてきて販売するというスタイルを、
事業として成立させていきたいと考えています。
「エバーグリーンが持ってくる海外の商品は面白い!」
そしてさらに、「次はエバーグリーンは何を持ってくるのかな」
そう思われるような会社にすることを目指しています。

ただしこれは、あくまでも「事業として」目指していること。
根本にあるのは、社員に「エバーグリーンで働いていて幸せです」と
言ってもらえるような会社にすることなのです。
全社員と、さらにその家族も含めて幸せになる、不安なく働くことができる、
その手段として事業目標があるというのが私の考えです。

もちろん、事業という意味では、当社の商品やサービスを通して
お客様に喜んでいただくことが事業のゴールとも言えます。
しかしそこにたどり着くには、社員が幸せにならないと
お客様も幸せにならないと思っています。
社員が幸せなことが顧客満足につながるのです。

学生へのメッセージ

よく「目標を持とう」と言いますが、机上の空論になることも多いようです。
それは経験が足りなかったり、あまり深く考えずに、
とりあえず目標だけ立てるからでしょう。
やはり仕事として目標を持って追いかけていくには、
まずは夢中になれることを探すのが先です。
自分が夢中になって熱中して、打ち込むことができるのは何か、
それを見つけたら、次はどこまで極めるかという目標を立てます。

だから、最初は目標がなくても、あまり心配することはありません。
仕事をして、自分の能力を極めていく中で、
何か夢中になれることを見つければ良いのです。
そこで何に夢中になれるのかを、しっかりと考えてからでいいのです。
むしろ頭の中で軽く作る目標なら、持たない方がいいですよ。

焦ることはないのです。
私だって、若いうちから明確な目標があったわけではありません。
ただし目標がない時でも、仕事には真剣に打ち込んできました。
何事も真剣に考えて、考え抜いてやっていれば、
それほど先の将来ではなくても目標ができます。
そのためには、「このくらいやっておけばいいだろう」というのはダメ。
また上司を喜ばせる為に仕事をするものでもありません。
決まったことや指示されたこと+αの何かを自分でやるべきなのです。

「素直な気持ちで真剣に打ち込む」
目標が定まっていない人にとっても、既に目標がある人にとっても、
これが最も大切なことだと思います。