代表取締役 高橋 清馬
設立 | 2003年9月 |
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事業内容 |
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会社HP | http://www.root-s.jp/company/ |
学生の頃から目標設定を
千葉の港町で育った私は、「勉強を頑張ろう」と、
中学から東京での学校生活を始めました。
通学時間は往復4時間。
満員電車の中で鬱々とした表情で
マンガ雑誌に夢中になっているサラリーマンを見て、
あんな大人には絶対なりたくない、と思ったものでした。
そんな中高生の頃、全方位的な6つの目標
― 勉強、スポーツ、生徒会活動、仲間づくり、アルバイト、彼女― を掲げました。
今考えれば、当時はかなり時間を効率的に使っていたように思います。
その成果あって、オールマイティなポジションを保てていました。
しかし、大学進学後、いざ就職活動の時期が来ると、
自分をアピールできるような「決定打」がなかったんです。
ゆくゆく、自分の会社を持ちたかった私は、
その目標から逆算するように、やるべきことを見出しました。
独立するためには、
銀行、商社、不動産業界いずれかでの経験値が必要だろう思い立ちました。
まず、就職活動で大手から内定を勝ち取るため・独立という夢の為には、
宅地建物取引の資格が必要だと逆算しました。
なぜなら、特に大手銀行や不動産ディベロッパーに内定した先輩達に、
宅建を武器に就職活動をした方が多いという傾向を掴んだからです。
そして、まずは宅建を取るんだと言う目標設定をしました。
その目標のために、2週間寝食を忘れて無我夢中に勉強し、
なんとか宅建を取得致しました。
取得した後に、晴れて都市銀行に入行することが決まりました。
目に見えない「人間力」を持とう
入行して3年間、法人・個人への融資業務を初め、一通りの実務経験を積みました。
取引先である中小企業の創業社長は、その多くが人間的な魅力に溢れていて、
サラリーマン社長には感じられない人間力に惹きつけられました。
そして、「こんな人間力のある人になりたい」という感情が湧いてきました。
当時は結婚を考えていた時期でもありましたが、
3年経った今が節目だなと、思い切って退行しました。
2000年に結婚して独立。夫婦でECサイトをスタートしました。
初めの登記は自宅の和室。妻のキャビンアテンダント時代の知識を活かして、
海外で商品を直接買い付け、それをサイト上で販売しました。
それだけでは生計が成り立たなかったので、他社に勤めるという、
二足のわらじを履いてました。
それでも、前職のノウハウを活かし無借金経営にこだわり、2003年には法人化に成功。
店舗も自宅の和室から品川へと移転しました。
その後、2006年に増資をして株式会社化し、現在の日本橋へと移転いたしました。
「商売」を忘れない経営を
ネット販売が本流、実店舗はネットを補完する為の立ち位置となるのも、
そう遠い未来ではありません。
その時、どういうお店が生き残るか。
それは「きちんと商売している店」=「お客様を持ち、育てている店」だと思うのです。
ネットショップは効率を追い求めたドライな販売手法に思われがちですが、
そこにはきちんと「商売」が存在します。
だからニッチな分野でコアターゲットのお客様に「あのお店いいよね」と言われたい。
例えば、フラダンスが好きな人にはフラダンスに、
海外のお茶が好きな人にはそれに特化したECサイトを見てほしいのです。
何でも売っているお店は、コアターゲットのお客様にとっては、
「何も買えないお店」になってしまう。
オリジナリティ溢れる、こだわりのあるお店こそが
「お客様を持ち、育てるお店」なのではないでしょうか。
「お店づくり」は「お客様づくり」
こうして、徹底的にこだわったニッチなECサイトを100個200個とつくろうとすると、
その度に新しいジャンルに挑戦することとなり、人と時間が必要になるものです。
でもできないことはありません。
常に勉強し、そのジャンルに特化しようというモチベーションさえあれば、
あとは、これまで培ったロジックに落とし込んで、ニッチなお客様に深く関われる
「商店」になれると信じています。
現在、大手ショッピングモールサイトへの出店はしておりません。
現在の大手モールには様々な制約があり、私たちが考える
「お客様づくり」も制約されてしまうからです。
つまり、モールサイトで1万人に年1回購入してもらうより、
現行のECサイトで1000人に毎月1回リピート購入して頂くことこそが、
本当の「商売」であり、お客様創りであると思います。
ここに「商売する」意義があるのです。
目の前の事に100%力を注いで
とにかく、今、目の前にある事に、全力を尽くすことです。
その場を回避しても前には進めません。
「一生懸命やった」と胸を張れる結果を出すことで、
初めて次のステージが生まれます。
次のステージではまた予測不可能な事態に直面します。
そこでまた自ら学びながら全力で目の前の事に打ち込める、
モチベーションの高い人こそ、
流動的なこの業界で成果を挙げることができるのではないでしょうか。
必ずしもスペシャリストである必要はありません。
その時その時、成長の為に固定観念を払拭し、
新しいものを素直に受け入れられる人こそ伸びていく人材と言えるでしょう。
夢は意外と泥くさくて、リスク満点なもの
人生には選べない事が多いものです。
というのも、私も決して望まない周囲の変化が多々ありました。
そうした事実を1つ1つ受け入れ、
その状態でのベストパフォーマンスを目指して懸命にやってきたからこそ
今があると信じています。
選べない事が多いからこそ、
数少ない自分で選べる事には正面から真摯に向き合い、
責任を持った選択をして欲しいと思います。
そうやって少ないチャンスを最大限に活かしていければ、
可能性は無限大に広がります。リスクの無い夢なんてあり得ません。
リスク満点だからこそ、勇気と知恵をふりしぼって思い切りやってほしいと思います。
自らの就職活動を振り返って
当時の就職活動は、企業にハガキを出すことから始まりました。
それだけでは情熱を伝えられないと思い、
特に第一志望の企業には毎日のように手書きの手紙を出しました。
その日の新聞を読み、業界の関連記事を取り上げては自分の考えを書き綴り、
120通位出し続けました。繰り返すことで企業へ積極的にアプローチを続けたのです。
今、それくらい当社に魅力を感じてくれた方がいれば、
私ならぜひともお会いしたいものです。