専務取締役 小出 誠一郎

吾妻商事株式会社 専務取締役 小出 誠一郎

専務取締役 小出 誠一郎

吾妻商事株式会社

専務取締役 小出 誠一郎

設立 平成11年4月
事業内容
  • 総合保険代理店・FP事業
会社HP http://www.azumashoji.jp/

学生時代の部活で得た、忍耐力、向上心

中学から高校、大学に至るまで、陸上競技に情熱を燃やしました。
オリンピックで金メダルを取ることしか考えていませんでしたね(笑)。
もともと中学時代は野球をしたいと思ったのですが、スポーツの基本は、「走り」なので、
陸上で足腰を鍛えてから野球を始めるのもよいかな、と。

そんな始まりだったのですが、陸上のスポーツ推薦で高校へ進学、大学は日本体育大学へ進み駅伝選手と、
いつの間にか陸上の道まっしぐら。当時日体大の駅伝メンバーには120人もの部員がいて、
正式メンバーに選ばれる確率は12分の1。熾烈な戦いのなか、忍耐力、向上心、負けず嫌いの精神など、
いろんなマインドが鍛えられましたね。
陸上競技を通じて心の教育を受けたことを、経営者となった今、実感します。

危機をチャンスに、大手保険会社に就職。

大学を卒業し、日動火災海上保険に就職したのですが、実は保険のことなんて全然知らなかったんです。
就職氷河期といわれる時期に、自分でもよく合格したなと思いますが、思い当たるのは集団面接。

「円高について、討論してください」と言われたのですが、自分はあまり語ることができない。
そこで、「司会をやります」と、自ら司会役に名乗り出て、「メリットは何だと思いますか?」
「じゃあ、デメリットは?」と、議論を進めました。
自分の知識不足をうまくカバーできる機転を、評価していただいたのかもしれませんね。(笑)

サラリーマンから経営者への変遷。

サラリーマン時代は、つらいことも多かったですね。
やはり、人に雇われ、指示されるということが好きではなかったのでしょう。
けれど、4年間は下積み時代としてしっかり勉強させていただきました。大勢の仕事仲間ができて、
よく飲みにも行きましたが、週末はスキューバダイビングのインストラクターなど、別の顔も持っていました。
そうこうしているうちに、もっといろんな世界を見てみたい、貧しい国々の力になりたいと考えるようになり、
会社を辞めてJICA(青年海外協力隊)に参加し、見識を広げようと思ったのですが、
希望者が多く、なかなかメンバーに入れず…。
そんなとき、父親が経営する会社の保険部を独立させたいという話があり、手伝い始めたのです。
手伝いとはいうものの、さまざまな保険を募集しているうちに、どんどんお客様が増えてきました。
みんな、自分のことを信頼して保険を取ってくれている。そう感じたとき、やはり責任を持ち、
腰を据えてやっていこうと思いました。

保険代理店の地位向上をめざして。

保険代理店は、保険会社から保険商品を委託され、その商品の募集をおこないます。
お客様のニーズに応えていくためには、保険商品や約款など、多岐にわたる専門知識に精通した
プロでないといけません。そのためには相当な勉強が必要で、みんな本当に頑張っています。
けれども、「保険会社」に比べ、「保険代理店」という職種についての世間の認知度は低いような気がします。
私は、もっと自分達の存在をアピールしていきたいと考えています。
自分の会社の躍進によって認知度を上げるのはもちろん、保険の代理店業をめざす人たちのために、
専門学校の創設なども計画しています。

人と人との出会いが醍醐味。

保険代理店の仕事の醍醐味は、人との「出会い」にあると思っています。
年齢や性別、職種など、さまざまな枠組みを超えた出会いが待っています。
私どもは、お客様との関係を非常に重視していて、
東日本大震災後にも、クライアント一人ひとりに電話をし続けました。
最近では、ダイレクト通信販売をおこなうネット保険など、便利な媒体も多数出てきていますが、
結果的にはやはりフェイス・トゥー・フェイスでの相談やアドバイスが必要となってきます。
メールマガジンの一斉送信では伝わらない、心のつながりを求めていきたいと考えています。
会社としては、「平均給与、日本一」をめざします。
これは少人数の中小企業だからこそ、めざせる目標です。
一人ひとりのES(従業員の満足度)が上がることで、CS(お客様の満足度)も上がるという
よい循環をつくっていきたいので、最終的な金額だけを追い求めるのではなく、その過程に着目していきたいですね。

あなたの夢は、なんですか?

面接の際には、よく、「あなたの夢は何ですか?」と聞きます。
将来の展望でも、身近な目的でもよい。何か「夢」や「目標」を持っていると、
生活するなかで一歩ずつ近づいていくことができます。

例えば、なりたい職業があるなら、政治や経済といった授業も興味深いものになっていくはずです。
ここだけの話、僕は学生時代、ナンパもよくしたのですが(笑)、ある大企業の先輩に、
「それは、知らないところに飛び込んで、自分をアピール(プレゼンテーション)することに通じるから、
営業力を養うチャンスなんだよ」と言われたことがあります。
その気になれば、周りは勉強の機会に溢れているのです。

私の座右の銘は「いい加減」です。ちゃらんぽらんという意味ではなく、
常によい加減に調整できる余裕を持つことが重要だと考えます。
学生の皆さんも、資格取得や就職活動に必死になることも必要かと思いますが、ほどほどに。
それよりも、学業でも文芸でも、スポーツでもいいので、何か一つ打ち込めるものを見つけてください。
細かい知識は、社会人になってからでも身につけることができます。
「理解力がある」のと、「仕事がデキる」のとは違います。
何か目標をしっかり持ち、遊びの部分を大切にすることができる人間は、必ず伸びる!そう思いますね。