代表取締役社長 松本 淳志

代表取締役社長 松本 淳志

設立 2009年
事業内容
  • コンタクトセンターシステムの開発コンサルティング
  • コンタクトセンターシステムの企画・設計・製造・導入・保守・運用
  • コンピュータシステムの企画・設計・製造・導入・保守・運用
  • ソフトウェアの企画・設計・導入・保守
会社HP http://www.medialink-ml.co.jp/

経営者になりたい

祖父は会社を経営していました。
私はこの祖父のことをとても尊敬していて、いつか祖父のようになりたい、社長になりたいと
小学校の頃から思っていたんです。小学校の卒業文集に「将来の夢:社長」って書いたくらい。
中高と進学するうちにそれほど単純ではなくなっていったんですけど、
根底にはずっとこの夢があったように思います。だから、大学への進学も経営者になることを意識して決めました。

起業を明確に意識し始めたのは、大学3年生で就職活動を始めた時。
改めて自分は将来どうしたいのかと考えた時に、やっぱり会社を経営したいという思いが強くあったんです。
そこで、3年だけ働くつもりで就職をしました。この時就職したのは、コンピューターの技術系の会社です。
理由は、技術にはあまり興味がなかったから。営業向きの性格は自覚していたので、
あえて苦手な部分を社会人として学びたかったんです。

そこで4年間がむしゃらに働いた後、フリーエンジニアとして独立しました。
でも、1人でやっていたらお客様の要望に全て応えるのは不可能なんですよね。
それに歯がゆく思う気持ちと、元々持っていた経営者になりたいという背景がマッチした時、
2009年の7月にメディアリンク株式会社を立ち上げることになりました。

Asterisk(アスタリスク)

弊社の一番の強みは、コールセンター向けのシステム開発です。
コールセンターで必要になるシステムは様々なものがあるんですけど、
我々はIVR(自動音声応答システム)に特化しています。なぜこれに特化しているのかというと、
私含めた当社の立ち上げメンバー3人がこのシステムを開発するプロフェッショナリストだったからです。
ゼロから始めるのではなく、シンプルに、今までの経験の一番の強みを活かそうとしました。
それと、目の前にお客様がいたからです。
フリーの時からのお客様で、会社を立ち上げた後も取引を続けると約束してくれました。
今までにあるものを利用した、守りに入ったと言われればそれまでですが、
私は、全てが経営者になりたいと願った学生時代からの積み重ねの結果だったと思っています。

コールセンターシステムってすごく遅れているんですよ。
この業界は、昔ながらのバカでかい専用機械を大手企業から億単位の値段で買うのがずっと主流だったんです。
そんな中、アメリカでAsteriskというオープンソースの技術が生まれました。
当社はそれにいち早く注目して、研究を重ねて、他社よりもずっと早くAsteriskの技術を身に付けました。
これが弊社のハード面での一番の強みですね。ソフト面では、ヒューマンスキルが強みです。
弊社は、人間としての誠実さをとても大切にしているんです。我々の作るシステム自体は
無機質なものですが、それを作るのは人だし、導入する企業も人だし、利用する消費者も人です。
「誠実な対応、誠実なシステム・ソリューション」という当社のキャッチコピーそのものです。

最高の実績

Asteriskを導入している会社はまだ少ないんです。そんな中、ある大手企業で、
8400席のコールセンターをAsteriskにリプレイスするというプロジェクトが立ち上がりました。
8400席のコールセンターというと、日本で2番目に大きな規模です。
そこで5社で競合になりまして、上場企業ばかりの中、弊社が受注出来たんです。
今入れ換えている最中ですが、既に一部では弊社のIVRシステムが稼動していて、
これが1日に平均1万2000件の電話を受け取っています。
稼動し始めてからもう半年たつんですけど、これは国内でも最大規模の実績なんじゃないかと思います。

Asteriskの技術力に加えて、Asteriskを使った
大規模システムを動かした実績も出来たので、これは本当に大きな強みになります。

今後のビジョン

IVRという分野はこれからも変わらないと思います。
Webが主流になってきたら電話は減るんじゃないのという意見もありますが、
私は声のコミュニケーションはなくならないと思っています。

あとは、今まではIVRという分野に限定していたんですけど、PBXやCTIなど
コールセンターに必要なシステムは他にもあるので、これからはそちらにも手を広げていきたいと思っています。
AsteriskはIVRを作るためだけのものじゃありませんから。
既にオフィスPBX(オフィス向け電話システム)を開発、製品化に成功し、納入した実績もあります。

また、今後は、Webシステム開発もしていきたいと思っています。
弊社のシステムはコールセンター系ですが、メンテナンスのためにWebの画面も用意してあるんですよ。
これはいわゆるWebアプリケーションなので、市場コールセンターに限らずやれるんじゃないの、と。
これに関しても、Web会議システム製作の案件を既に受注しています。

とにかくこれからは、市場コールセンターに囚われず、
世の中のシステムを必要とされている場所全てにアプローチしていきたいですね。
もちろん、原点としてコールセンターやAsteriskに対する思いもあります。
世の中のコールセンターは無駄なコストをかけ続けています。
だから、1つでも多くのコールセンターをAsteriskに入れ換えて、コスト削減を図っていきたいと思いますね。

中期的な目標は、日本国内のコールセンターシステム導入率ナンバーワンです。
長期的にはアジアや世界も見据えていきたいと思います。

すべては「ハッピー」の為に

当然、たった1回の人生ですから、もちろん自分がハッピーになりたいです。
そのためには、他人がいないとダメなんです。世の中、自分は1人、他人はいっぱい。
たった1人の無力な自分が他人をハッピーに出来たら、それは自分にとってもハッピーなことですよね。
だから、社員をハッピーにしたいし、家族をハッピーにしたいし、お客様をハッピーにしたい。
私の中では、このハッピーの相乗効果がビジネスの根源です。
お金を払うってすごいことなんですよ。道で「100円くれ」なんて言われても絶対あげないでしょう。
事業として継続的にお金を頂けるというのは、相手を何かしらハッピーに出来ているということです。
今後も、このハッピーを突き詰めていきたいですね。

学生へのメッセージ

夢は大事にしてほしいと思います。
なければ作ってください。たった1回の人生なのに、夢がないってもったいないですよ。
働くということに焦点を合わせるなら、働く動機は持っていてほしい。
何でもいいから、少なくとも1つは持っていてほしい。何となく、で働くのはやめてください。

今就職難で大変でしょうから、妥協して就職するしかないこともあると思います。
大企業ばかりに目を向けるのも、私自身そうだったから分かります。
でも、例え嫌々社会人になるんだとしても、どこの会社に入るかはしっかり見極めてください。
自分が何をやりたいのか。自分の武器を活かすために入るのか、
それとも自分が苦手なことを会社から学ぶ勢いで入るのか。自分ときちんと向き合って、
それを見極めた上で、会社の選定をしてもらいたいと思います。

就職活動をする際は、説明会の人事に積極的に話しかけたり、リクルーター制度を活用したり、
自分からどんどん企業へアプローチしていくことが大事だと思います。
面接マニュアルやSPIの勉強も必要なんでしょうけど、まずは熱意を見せることに努めないと。
熱意があるのに冷めて見えるのはとてももったいないことですよ。
熱意があるのなら、それをストレートに伝えてください。