代表取締役社長 久次米 正明

株式会社アイレックス 代表取締役社長 久次米 正明

代表取締役社長 久次米 正明

株式会社アイレックス
設立 1948年11月8日
事業内容
  • 通信制御ソフト開発、各種アプリケーション開発、インフラ構築
  • 組込みシステム開発
  • 検証支援、総合検証
会社HP http://www.airex.co.jp/

企業の再建を担う

私は、4年前に今のグループに入りました。

それまでは日本ビクターで、営業・開発・商品企画に携わったり、
数多くの職種を経験してきました。
また、商品企画を担当していた時には、
当時システムコンポやミニコンポという新しいカテゴリーの提案をし、
大ヒットモデルも出しました。

アイレックスグループに入る前の最後の数年間は、
ビクター・データ・システムズの社長を務め、
赤字と累損を抱えた会社を4年で再建しました。
その時の大ヒットモデルが「カードプリンター」。国内シェア50%以上を獲得し、
再建の大きな後押しになりました。

そして、「企業再建の成功体験を生かして欲しい」というオーナーの要望で、
アイレックスの社長になりました。

企業には、「発展する3要素」というものがあり、
それを踏まえアイレックスが今後どうするべきかを考えました。
「企業が発展する3要素」については、記事下部をお読みください。
まず初めに創業事業のプリント基板事業は他社に譲渡し、
新しい事業として成長性のあるソフトウェア開発分野に集中することで
経営の再建に成功。

企業が発展する3要素

企業が発展するには次の3つの要素があります。
一つ目は、開発リソースを手の内に持っているかどうか。
二つ目は、自前の営業(販売)チャネルを持っているかどうか。
三つ目は、伸長する業界に取り組んでいるかどうか。

この3つが揃えば企業は絶対伸びるんです。
どんな企業でも、今お話した3つの要素が揃っているかどうかを基準にすると
いいと思います。

アイレックスは、優秀な技術者というリソースを社内に持っています。
販売については、以前からお付き合いをさせてもらっている大手企業様がいます。
今取り組んでいるのは、LTEとかアンドロイドやクラウドといったこれから伸びる分野。

当社は、3つの要素をこれからさらに強化していきます。
今までの受託開発だけでなく、自社ブランドの事業を拡大することを目指して、
メンタルヘルス関連、カーボンオフセットを採用した開発ツール、
アンドロイド端末を応用したトータルソリューションビジネスなどの
新規事業も立ち上げています。

さらに技術者というリソースを強化するために、人材採用にも力を入れています。
今年度後半からは、ソリューションビジネスとして新規事業を
どんどん立ち上げていきますので、ソリューションビジネスをやりたい新卒の方々に
どんどん入ってきてほしいですね。

大事なことは、「何をしたいか」

キャリアを考える時は、「何ができるか」ではなく、
「何をしたいか」で決めた方がいいと思います。

自分の夢が見えていれば、実現したいことへの一番の近道がわかってくる。
手段は起業でも就職でもいいんです。

起業したい人もいれば、会社に入って大きなことをやりたいという人もいる。
だから、会社に入ろうという人が、起業志向の人より受け身で良くない
などと言うつもりは全くありません。

会社に入るのなら、
配属された部署でコツコツ真面目にやっていればいいというわけではなくて、
上司や回りの人に、やりたいことをハッキリ言うべきです。
最近の新入社員は遠慮してやりたいことを言わない、それは非常に損なことです。

与えられたポジションに満足できない時は、
「この事業をやらせてもらったら、会社は良くなる」という提案をすればいいんです。
上司が認めてくれれば、お金を出してくれるし、人も付けてくれる。
ところが、今はやりたいことを言わない指示待ち人間が多いんですよ。
だからポジションが上がらないのだと思います。

考える習慣を身に付けよう!

社員にはとにかく考えてほしいんです。
1日5分しか考えない人と、7時間も8時間も考える人とでは、
おのずと結果も違ってくるでしょう?

考えるのは訓練で身に付く習慣なんですね。
社員にも、「会社がどうすれば儲かるか」と考える習慣を身に付けてもらおうと
「改善提案制度」というのをやりはじめました。
この「改善提案制度」は、人事評価に組み入れていこうと思います。
また、頭の中だけで考えるというのはなかなか難しいことです。
そのため考えたら手を動かして書くことが大事なんです。

考えるヒントは、どこにでもあります。
私の場合は、よく電車の中吊り広告からキーワードを拾って、
それを話のネタにしています。
世の中には100%の情報があったとして、
普通の人が取りこめるのは5%くらいです。
これを訓練すると、25%くらいまで上げられる。
つまり、日ごろそういう訓練をしているかどうかで、
気付ける情報の量が全然違うのです。

求める人材

当社の欲しい人物像は、
「心身ともに健康」「明るくてコミュニケーション能力が高いこと」です。

一般的にIT系の会社は、スキルが高い人材を求めますが、
私たちの会社は、「技術はあとからでも身につけられる。
大事なのは身につけるポテンシャルを持っているかどうか」と考えているのです。
人と付合うのが嫌だからパソコンに向かって仕事をしたいという人、
そういうネガティブな発想できた人は、入社しても長く続きません。

人の性格には、生まれ持ってのものと、
回りの環境によって変化するものがあると思いますが、
「明るい・暗い」というのは人生の早い時期に決まってくる部分も大きい。
私もだいぶ心理学を勉強しまして、ネガティブな性格でも、
ある程度は後からポジティブに変えられるとは思っていますが、
元が暗い人は、そこまで持っていくのがなかなか大変なんですね。

今年、当社に入社した新卒者は13人。
みんなハキハキしていて、
朝来たら既存の社員より大きな声で挨拶していますよ。